ジムニーのルーフレールを取り外しするにはどうしたらよいのでしょうか。
現在ジムニーに乗っている方の中には、ルーフレールの取り外しを検討していると言う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ルーフレールは、車外に荷物を積載する場合に大変重宝する装備品ですが、その反面、空気抵抗が増える事や外観が無骨になってしまうなどの理由から、不要だと考える方も少なくありません。
そこで今回は、ルーフレールの役割や具体的な取り外し方、ルーフレールを外した場合のメリット・デメリットと外した後の処理方法などを中心に、ジムニーとルーフレールの取り外しについて解説をしていきます。
ジムニー ルーフレール 取り外し:ルーフレールとは?
ジムニーにはJB23型モデルを中心にルーフレールが標準装備されていますが、これは何のために取り付けられているのかよく分からないと言う方もいらっしゃると思いますので、まずはルーフレールの役割について説明をしていきます。
ルーフレールとは、車外にルーフボックスやルーフキャリアなどの運搬器具を設置するために必要な、ルーフの左右に設置されているレール部分を指します。
主に、アウトドアでの使用を想定した車両に標準装備される事が多く、スバル・フォレスターなどのSUVやジムニーなどのクロスカントリー車で荷室の拡張が予想される車種に装着される事が一般的です。
ルーフレールは単体では意味を成さず、ルーフボックスやルーフキャリアを設置するためには別途でベースキャリアと呼ばれるユニットを導入しなければならず、これらが組み合わされ初めて機能をする装備品となります。
ジムニー ルーフレール 取り外し:ルーフレールを外すメリット
ルーフレールは車外の天井部分にボックスやキャリアなどを設置させるための役割を担っていますが、荷室を拡張する予定の無い方にとっては全く必要の無い装備品である事から取り外されるケースも少なくありません。
そこで疑問となるのは、ルーフレールを外すことによってメリットはあるのかと言う点です。
ルーフレールを取り外す事によって発生するメリットは幾つかありますが、代表的なものとしては静粛性の向上に繋がると言うのが代表的なメリットです。
ルーフレールというのは、ベースキャリアを設置するためにレールと車体天井部分に5cm~10cm程の隙間が予め設けられていますが、走行中にこの部分へ強い風の流れが発生すると隙間風の様に大きな風きり音などの異音が発生する場合があります。
しかし、ルーフレールを取り外してしまえば風の抵抗を受けることがなく、風きり音は発生しない事から静粛性を高め快適に運転することが可能となるのです。
また、静粛性の向上と平行してルーフ部分に抵抗物が無くなる事やルーフレールその物が無くなり軽量化されることから、燃費の向上を期待することができるなどのメリットも存在します。
ジムニー ルーフレール 取り外し:ルーフレールを外すデメリット
ルーフレールの取り外しは、風きり音などの異音を抑える効果や燃費を向上させるなどのメリットを持っていますが、反面デメリットも存在します。
ルーフ部分の洗車が行いづらくなる
ジムニーは、全高が1,800mm弱とミニバン車と殆ど変わりがないため、ルーフ部分を洗車する場合にはルーフレールをアシストグリップの代わりにしてタイヤに乗り、ルーフ部分を洗車すると言うユーザーも多く存在しますが、レールを取り外してしまうとこの方法でメンテナンスが行えなくなってしまう事から、別途で脚立などを用意しなければならないなどのデメリットが発生します。
構造変更申請を行わなければならない可能性がある
構造変更申請とは、車両が登録された時よりも大幅にボディーサイズや重量が変更された場合に陸運局へ届け出を行わなければならないという制度で、車幅の場合にはプラス・マイナス2cm以上、全高や全長はプラス・マイナス4cm以上変更があった場合に届け出を行わなければなりません。
つまり、ジムニーなどに標準装備されているルーフレールを取り外し、車両の全高が4cm以上低くなった場合には、構造変更申請を行わなければならないのです。
また、構造変更申請を行った場合には車検を新たに受け直す必要があり、費用が大幅に掛かると言う点も大きなデメリットと言えます。
ジムニー ルーフレール 取り外し:ルーフレールの具体的な取り外し方
ルーフレールの取り外しには、それぞれメリットとデメリットがあると言う事が分かった所で、ジムニーのルーフレールを取り外す具体的な手順について説明をしていきます。
まずは、内張外しなどを使いルーフレールを固定しているボルト部分のカバーを外していきます。
ボディーと接地している面に内張外しを入れると、簡単にカバーを外すことができるでしょう。
また、内張外しを使う場合ボディーと接触してしまい傷を付けてしまう恐れがあることから、前もって養生テープなどで保護しておく事をおすすめします。
カバーを外すと2つのナットができますので、スパナやラチェットなどの工具を使用しナットを外します。
この作業を左右の4カ所に行いレール部分を外せば、ルーフレールの取り外しは完了です。
ジムニー ルーフレール 取り外し:取り外し後の処理方法
前述した通り、ジムニーのルーフレールは思いのほか簡単に取り外す事が可能ですが、ボルトがそのままルーフ部分に残っているため、このままの状態ですと雨漏りを引き起こす可能性やボルト部分に錆が発生しボディーその物にも悪影響を及ぼす場合がある事から、後処理を行わなければなりません。
具体的な処理方法は、主に以下の2種類となります。
- 市販のルーフレスキットなどを使用しボルトをそのまま残すと同時に雨漏りとボルトの錆を防ぐ処理方法
- ボルトをカットしゴムワッシャーとナットで蓋をしてしまう方法
です。
1番目の処理方法は、既存のボルトをそのまま活かしルーフレールが必要となった場合に、再度取り付けられることが特徴で、外観的にも違和感の少ないデザインとなるため機能性と見た目を重視したいと言う方におすすめの処理方法となります。
2番目の処理方法は、ボルトを切断し雨漏りとボルトの錆を防ぐ方法でDIYとしてホームセンターなどで購入することのできる部品を代用し、コストを抑えられる事が特徴です。
ボルトを切断し短くする必要があるため、ルーフレールを再装着する事はできず後付け感の残る外観となってしまいますが、最小限のコストで後処理を行いたいと言う方におすすめの処理方法となります。
ジムニー ルーフレール 取り外し:まとめ
今回は、ルーフレールの役割や具体的な取り外し方、ルーフレールを外した場合のメリット・デメリットと外した後の処理方法などを中心に、ジムニーとルーフレールの取り外しについて解説をしてきましたが、ルーフレールはベースキャリアを取り付けるために装着されていることが分かったと思います。
ルーフキャリアを取り外すメリットは、風きり音の防止や軽量化による燃費向上効果などがあり、その反面で洗車が行いづらくなる場合や構造変更申請を行わなければならないデメリットがあるなど様々な面を併せ持っていますので、それぞれの特性を理解した上でルーフレールの取り外しを行うと良いでしょう。