スペーシアのECUはアップデートできるのでしょうか。
現在スペーシアに乗っている方の中には、エンジンが不調になるケースがあるためECUのアップデートを行いたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
ECUの管理は、エンジンの好不調や燃費伸び具合に直接繋がることから、常に最新の状態を保たなければ車の性能を発揮させる事はできないため、概要を把握しておきたい所です。
そこで今回は、ECUの役割やアップデートが必要となるケース、アップデートの方法やその際に発生する費用の説明などを中心に、スペーシアとECUのアップデートについて解説をしていきます。
目次
スペーシア ecuアップデート:ECUの役割は?
昨今の自動車は、コンピューターで様々な機器の動作を管理しておりその中にECUという物が備わっていますが、ECUと聞いても何の事なのか分からないと言う方も多いのではないでしょうか。
ECUとはエレクトロニック・コントロール・ユニットを省略した名称で、エンジンの回転数や排気ガスの排出管理、ガソリンを点火するタイミングなどを車載されているコンピューターで管理する為の回路の事を指します。
以前は、エンジン・コントロール・ユニットと言う名称で呼ばれていましたが、現在では国際基準に合わせる形でエレクトロニック・コントロール・ユニットと名称が変更されています。
具体的な役割としては
- アクセルの踏み具合によって燃料の噴射をコンピューターで管理する事
- 気温やエンジンの状態によってエンジンの回転数を最適化する
- エンジンの回転数を最適化することで、二酸化炭素の排出を抑える
- アクセル量によって、取り込む空気の量を調整する
などを電子制御で行うのがECUの主な役割です。
また、パソコンやスマートフォンのOSの様に不備や不具合があった場合には、プログラムを書き換えて動作を改善することもでき、このプログラムを書き換える行為をアップデートと呼んでいます。
スペーシア ecuアップデート:スペーシアのECUアップデートが必要なケースはどんな場合?
ECUはエンジンなどの動作をコンピューターで管理し、機能を最適化するための回路ですが、スペーシアのECUアップデートはどの様な場合に必要となるのでしょうか。
ECUのプログラムというのは、自動車を設計する段階でエンジンやトランスミッションとの調整を行いプログラムの構成を行うため、基本的にはアップデートする必要はありません。
ただし、エンジンに使用されている部品の変更があった場合や適正な部品が使用されているのにも関わらず、エンジンストールや変速時のショックなどの不具合が発生してしまう場合には、症状の改善の対策としてECUのアップデートが行われます。
また、スペーシアの場合には通常使用しているのにも関わらず著しく燃費が低下する場合や、外気温の上昇によってエンジンのアイドリングが不安定になる、アイドリングストップが始まらないなどの症状が出ている場合にも、ECUのアップデートが必要となる場合があります。
ただ、ECUのアップデートは不具合が出ている車両の情報を数多く集め、既存のプログラムを修正していく行為となり、個別の車両ごとに合わせたプログラムの再構築は行われないことから、1度のアップデートで不具合が改善しない場合もありますので覚えておくと良いでしょう。
スペーシア ecuアップデート:ECUのアップデートはどの様に行うの?
ECUのアップデートは、エンジン不調や車両販売後に判明した不具合を修正する場合に行われますが、アップデート自体はどの様に行われるのでしょうか。
ECUのアップデートプログラムは、メーカーがプログラムの再構築を行い正規販売店(ディーラー)へプログラミングデータを配信していますので、スペーシアの場合にはメーカー直属の販売店であるスズキ店、またはスズキアリーナ店などの販売店でECUのアップデートを行います。
具体的なアップデート方法は、販売店に設置されている専用のECU診断機や調整コンピューターを車両の故障診断機接続コネクターにつなぎ合わせアップデートを行いますので、ユーザー自身が何かを行うということはありません。
不具合の症状によっては、ECUのアップデート前に整備士を同乗させ不具合を確認する場合もあり、アップデート自体は30分~1時間程度で終了する事が殆どです。
また、スズキ自動車は中古車販売店や民間整備工場で車両を販売する副代理店体制を導入していますが、これらの副代理店にはアップデートを行うためのECU診断機などが設置されていない場合がありますので、アップデートを行う場合にはディーラー系列の店舗で行うと良いでしょう。
スペーシア ecuアップデート:ECUのアップデートにかかる費用はどのくらい?
ECUのアップデートは、専用の診断機や調整コンピューターを車両に接続し行いますがアップデートを行う場合には、どの位の費用がかかるのでしょうか。
結論から先に言ってしまうと、ディーラー系列で購入した車両や車検などの点検を受けている車両に関しては、ECUのアップデートで費用が発生すると言う事は殆どの場合でありません。
これは、メーカーが改善の必要があると判断しプログラムの修正を行うためで、該当する不具合を改善する効果が期待できる場合には、費用を請求されることは無いのです。
ただし、不具合が確認できない場合やアップデートの対象車両に該当しない場合の施工については、工賃として費用を請求される場合もありますので販売店で相談する事をおすすめします。
また、ECUのアップデートは重大な事故に繋がるリコール対象となる場合を除き、ユーザーへのアップデート有無が通知されることは無く、こちら側から不具合の情報をディーラーに知らせなければアップデートが行われる事はありませんので、覚えておくと良いでしょう。
スペーシア ecuアップデート:ECUのアップデート後は他の部分のアップデートが必要な場合もある
ECUのアップデートは、エンジンなどの不調を改善するために行われますが、ECUのアップデートを行った場合には、他の部分のアップデートも行わなければならない場合があります。
特にスペーシアの場合には、トランスミッションがCVTと呼ばれる無段変速機となっており、ECUのアップデートを行うとCVTトルクコンバーターとのバランスが崩れてしまう場合があるため、機能を最大限活かすためにも再調整を行う必要があるのです。
基本的に、ディーラーが独自に設定している整備メンテナンスパックなどのコースに加入している場合には、ECUのアップデートと同じく無料で行われるケースが殆どですが、前述した通り不具合が確認できない場合や個人的な予防策としてアップデートを行う場合には、1,500円~3,000円程度の工賃が発生しますので、覚えておくと良いでしょう。
スペーシア ecuアップデート:まとめ
今回は、ECUの役割やアップデートが必要となるケースなど、スペーシアとECUのアップデートについて解説していきましたが、ECUはエンジンの回転数や噴射する燃料の調節を制御する回路である事が分かったと思います。
通常は殆どアップグレードを行う必要はありませんが、エンジンのバランスが崩れエンジンストールや変速時のショックなどの症状が発生している場合の改善策として、アップデートが行われる事もあります。
特にスペーシアの場合には、外気温の上昇などによってアイドリングが不安定になる症状アイドリングストップが始まらないなどの症状が出た際に、ECUのアップデートを行いますので、これらの症状が出ている場合には、販売店にアップデートの相談を行うと良いでしょう。