スペーシアのPWRボタンは何のために付いているのでしょうか。
現在スペーシアに乗っている方の中には、PWRボタンの役割や押した場合の効果はどの様なものなのか、よく分からないという方も多いのではないでしょうか。
PWRボタンは、スペーシアの走行を手助けする大切な機能の1つとなっていることから、使い方を覚えておくと様々な場面で役立てる事ができるでしょう。
そこで今回は、PWRボタンの役割や効果、PWRボタンを使用した際の使用感の紹介などを中心に、スペーシアとPWRボタンについて解説をしていきます。
目次
スペーシア pwrボタン:PWRボタンの役割は?
昨今の車には、一昔前まで装着が行われなかった機能が数多く搭載されており、その中でもスペーシアの場合にはPWRと表記されたボタンが全てのグレードで標準装備されていますが、このボタンは何に使うボタンなのかよく分からないと言う方も多いのではないでしょうか。
このPWRボタンは、エンジンの出力制御をコントロールする為のボタンとなっており、ボタンを押すことによって、エンジンの動作モードをパワーモードに切り替える役割を担っています。
スペーシアにおけるパワーモードは、エンジンの出力を上げると同時に搭載されているISGと呼ばれるモーター機能付き発電機の力を借り、最長で30秒モーターの力をエンジンへアシストする事が可能です。
一時的なエンジンブースト機能である事から、常用することはできませんが坂道などの急な上り坂や高速道路での合流など、一時的な加速が必要な場合にエンジンをアシストする目的として使用を行う機能となります。
スペーシア pwrボタン:PWRボタンはどこに設置されているの?
PWRボタンはエンジンの出力を上げモーターのパワーでエンジンをアシストする、パワーモードに切り替えるためのボタンですが、スペーシアの場合にはどの場所に設置されているのでしょうか。
一般的なパワーモード装着車の場合には、メーターパネル周辺やシフトノブ周辺にPWRボタンが配置されていますが、スペーシアの場合には運転中の視線移動が少なくて済むよう、ステアリングの右側にあるステアリングスイッチ部分にボタンが設置されています。
また、右手の親指でボタンを押せる設計となっており、ステアリングを握ったままでも操作を行える事が特徴です。
モーターによるエンジンのアシストは最長で30秒間となりますが、モーターアシスト終了後に自動でパワーモードが終了することはなく、パワーモードのエンジン出力が継続され続けてしまうため、使用後はドライバーが手動で元のモードに切り替える必要がありますので、覚えておくと良いでしょう。
スペーシア pwrボタン:パワーモードはどの程度の効果があるの?
スペーシアのパワーモードは、上り坂や高速道路での合流など一時的な加速が必要な場合にエンジンをアシストするための機能ですが、実際にはどの程度の効果が期待できるのでしょうか。
結論から先に言ってしまうと、時速0kmから100kmまでの加速を調べる実験では、約18秒程度で100km/hに達する事ができるため、NAエンジン(自然吸気)で全高の高いトールワゴンとしては上々の数字である事から、一時的なパワー不足を補う効果は大きいといえるでしょう。
一般的な、NAエンジン車でパワーモード非搭載車の軽自動車の場合には、約20秒~22秒ほどが標準的なタイムとなるため、パワーモードは効果的な機能である事が分かると思います。
加速力が高いということは、急な坂道でも車両を引っ張る力が強いという事にもなりますので、乗車人数や走行する道路状況に応じてモードを切り替えると効果的です。
スペーシア pwrボタン:パワーモードにはデメリットも存在する
パワーモードは、一時的なパワー不足を補うために効果的な機能ですが、反面デメリットも存在します。
燃費が低下する
スペーシアの標準走行モードは、パワーモードと比べてエンジンの出力を抑えCVTなどを最適化した燃費を向上させるためのプログラム設定となっていますが、パワーモードの場合にはこれらの設定が一切適用されません。
これに加えて、発進時にモーターだけではなくエンジンを使用して走行を始めることから、ガソリンの消費量が増加し燃費に悪影響が出るため、使用する場合には機能の特徴を理解しておく必要があります。
自動切り替えが行われない
前述した通り、スペーシアのパワーモードは最長で30秒間のモーターアシストを受ける事ができますが、アシスト終了後に自動でパワーモードが解除されることはなく、パワーモードが継続した状態となってしまいます。
その結果、エンジン出力が制御されず燃費の低下を招くほかにも、平坦な道では急発進を起こしやすい状態となっており事故に繋がる危険性もありますので、パワーモード使用後は手動で元に戻さなければならないなどのデメリットも存在します。
スペーシア pwrボタン:実際の使用感は?
スペーシアのパワーモードは、加速力不足を補う効果のある機能ですが使用感はどの様なものなのでしょうか。
実際の利用者の使用感としては
- ターボ車の様な持続的なブースト効果は見込めないが、一時的な使用であれば十分に効果がある
- アクセルを目一杯踏むことなく坂道を登っていけるため、乗車人数が多くても不安無く走行できる
- パドルシフトの様に、ステアリングから手を離さず操作できるため操作性が良い
- 加速力不足を補う場合に重宝しているが、パワーモード終了時に標準モードへ自動切り替えできる機能が欲しい
- 高速道路などの合流では助かる機能だが、坂道などエンジンへ負荷が大きい環境では、モーターアシストの効果を感じづらい事もある
- 都度のボタン操作があるため、意見が分かれる機能だが個人的には使いやすいと思っている
など、使用する環境によって様々な意見があるようです。
全体的な意見としては、パワー不足を補えるため重宝しているという意見が多く、操作しやすいことから使用感は良いようですが、モードの切り替えが面倒など使い勝手の悪さを指摘する意見もあるため、使用する際の参考にすると良いでしょう。
スペーシア pwrボタン:まとめ
今回は、スペーシアとPWRボタンについて解説してきましたが、PWRボタンは走行中にエンジンへモーターアシストを行う、パワーモードへの切り替えを行うためのボタンである事が分かったと思います。
また、パワーモードは加速時の一時的なパワー不足を補う機能であり、坂道を登る場合やや高速道路の合流などで一時的な加速が必要な場合に重宝する機能ですので、環境に応じて使用すると良いでしょう。
ただし、パワーモードの使用は燃費の悪化やモーターアシスト終了後に手動でモード切替を行わなければならないなどのデメリットも併せ持っていますので、機能の特性を理解して使用する事をおすすめします。