スペーシアでフルフラットのやり方を探しているという方も多いのではないでしょうか。
スペーシアは、シートアレンジが豊富でアウトドアでも車中泊を行う事ができるなど、使い勝手の良さが評価を得ている人気の車ですが、設計上どうしてもシート面に凸凹ができてしまうため使い勝手を更に向上させたいと考えている方は多いはずです。
そこで今回は、スペーシアをフルフラットにするシートアレンジ方法や車中泊を快適に行うためのポイントなどを中心に、スペーシアとフルフラットのやり方について解説していきます。
目次
スペーシア フルフラット やり方:フルフラットのやり方
スペーシアはシートアレンジが豊富な車種であり、アウトドアや長旅ではシートをフルフラットにし車中泊を行う事もできる車ですが、シートアレンジのやり方がよく分からないという方もいらっしゃると思いますので、まずはフルフラットのやり方について説明をしていきます。
フルフラット状態にするには、各シート位置の調整や取り外さなければならないパーツがありますが、難しい作業ではありませんので以下の手順で簡単に行う事が可能です。
- フロントシートのヘッドレストを運転・助手席共に取り外しシート位置を最前方にスライドさせておく
- リヤシート位置を最後方まで下げ、リヤゲート部分にもたれ掛かる形でリクライニングを倒す
- フロントシートをリヤシートの高さと平行になる様に後方へリクライニングさせ、座面部分との隙間が無くなる様シートを後方へスライドさせ調整を行えばフルフラットは完成
なお、取り外したヘッドレストを収納する場所は設置されていませんので、フロントシートをリクライニングした部分やフロントシートの足元などにある空きスペースを活用する必要があります。
スペーシア フルフラット やり方:助手席側は必ず段差ができてしまう
前述した通りスペーシアは簡単にフルフラットにするができますが、ここで1つの問題が発生してしまいます。
それは、助手席部分に高さ15cm程の段差ができてしまうという点です。
スペーシアの助手席座面下部には、アンダーボックスと呼ばれる収納スペースが設けられており、シートの座面部分はアンダーボックスの蓋としても機能をしています。
この座面は脱着が可能な設計となっており、運転席側と同じ設計にしてしまうと座面の脱着が行えなくなる事から、リクライニングの稼働位置が運転席よりも15cm程高い位置に設計されているため、シートを倒した際に段差ができてしまうのです。
こればかりは、車の設計上の問題となるため手立てが無いと言うのが現状ですが、全く解消方法が無いと言う訳ではありません。
次の項目では、この助手席側の段差解消方法について解説をしていきます。
スペーシア フルフラット やり方:助手席側の段差解消法
スペーシアの助手席側は、シートの構造からフルフラット状態であってもフロントシート座面部分に15cm程の段だができてしまいますが、解消方法が全くないわけではありません。
段差部分にウレタンマットなど敷いて段差を無くす
昨今では、スペーシアの様なハイト系トールワゴン車で車中泊を行う方が増え、快適に過ごせるよう車種専用のシート形状に合わせたウレタンマットなども販売されているため、これらの商品を導入すれば不快な段差を解消させる事ができます。
また、自宅で使用している座布団や車座席用の低反発クッションなどでも代用する事ができるため、コストや環境などの条件に合った物を導入すると良いでしょう。
シートアレンジを変える
前述した通りスペーシアの助手席下には、アンダーボックスが設置されており座面は蓋の役割も担っていますが、この座面を取り外しフロントシート部分とリヤシートを前倒しすると長尺物の運搬が可能なフラット状態のシートアレンジが完成します。
フロントからリヤにかけて段差は無いものの、緩やかな傾斜ができてしまう事から最終的にはマットなどで傾斜を調整する必要がありますが、190cm以上もの室内長を作り出す事ができるため、こちらの方法でも段差を解消し車中泊スペースを確保する事が可能です。
スペーシア フルフラット やり方:車中泊を行う際のポイント
スペーシアはシートアレンジや追加アイテムの導入によって、フルフラット状態で快適に車中泊を行う事ができますが、車中泊を行う際は幾つかのポイントが存在します。
ルーフキャリアを導入する
一見、車中泊やフルフラットのやり方などと関係が無い様に感じますが、フルフラット状態で車中泊を行うという事は、必然的に荷室スペースが少なくなり荷物の収納場所が減るという事でもあり、移動中は室内で荷物を収納する事ができても車中泊中は荷物を収納する事ができないため、予備の収納スペースを予め用意しておく事がポイントです。
デッドスペースを有効活用する
前述した通り、フルフラットで車中泊を行うという事は積載できる荷物の量が限られるという事でもあります。
スペーシアの場合には、一般的なミニバン車と同じ140cm程の室内高を誇り天井部分に大きなデッドスペースが存在する車種である事が特徴です。
そのため、フルフラット状態で荷室スペースが狭くなった場合でもこのデッドスペースを有効活用し、天井収納などを作る事で利便性を向上させる事も大きなポイントとなります。
スペーシア フルフラット やり方:車中泊を行う際の注意点
スペーシアは、フルフラットにシートアレンジを行うと大人でも車中泊を快適に過ごす事が可能ですが、車中泊を行う際には幾つかの注意点が存在しその中でも代表的なのが、エコノミー症候群に注意するという点です。
スペーシアは、フルフラット状態にシートアレンジを行うと室内長が約190cm、室内幅が110cmと広い空間を作り出す事ができます。
これは、一般的な敷き布団のサイズとほぼ同サイズとなり数字だけを見ると十分な広さに感じますが、2名が車中泊を行うと単純計算で横幅は半分の広さとなってしまいます。
身長170cmの日本人成人男性の平均的な肩幅は40cm~45cmと言われているため、2名が車中泊を行うと車内はギリギリの広さである事が想像できると思います。
その結果、寝返りを打つ回数が減りエコノミー症候群の様な血栓症を起こしやすくなる場合がありますので、定期的な体位交換を意識しなければなりません。
また、一人で車中泊を行う場合においても毛布やクッション等で足をやや高くして寝るなどの対策が必要となる場合があります。
スペーシア フルフラット やり方:まとめ
今回は、スペーシアをフルフラットにするシートアレンジ方法や車中泊を快適に行うためのポイントなどを中心に、スペーシアとフルフラットのやり方について解説してきましたが、シートアレンジは非常にシンプルな方法となっており、簡単にフルフラット状態を作り出せる事が分かったと思います。
ただし、助手席側はシートの構造上から約15cm程の段差が発生してしまい、完全なフラット状態にすることはできませんが、クッション等の導入やシートアレンジ方法を変更することで段差を解消することが可能となりますので、参考にすると良いでしょう。