スペーシアのSボタンは何のために付いているのでしょうか。
現在スペーシアに乗っている方の中には、Sボタンの役割や押した場合の効果はどの様なものなのか、よく分からないという方も多いのではないでしょうか。
Sボタンの使用は、スペーシアの走行をよりアグレッシブにする事もできるため、概要を把握しておきたい所です。
そこで今回は、Sボタンの役割や効果、Sボタンを使用した際の使用感の紹介などを中心に、スペーシアとSボタンについて解説をしていきます。
目次
スペーシア sボタン:Sボタンの役割は?
昨今の車には、一昔前まで装着が行われなかった機能が数多く搭載されており、その中でもスペーシアの場合にはSボタンと呼ばれるスイッチが設置されていますが、このボタンは何のために使うボタンなのでしょうか。
このSボタンは、エンジンの出力制御をコントロールする為のボタンとなっており、ボタンを押すことによって、エンジンの動作モードをスポーツモードに切り替える役割を担っています。
スペーシアにおけるスポーツモードは、エンジンの回転数を高めに維持する設定に変わり、少ないアクセル量でも軽快に走行する事ができる事から、通常モードよりもアグレッシブな運転をすることが可能になります。
発進時の走り出しが軽快になる事から、NAエンジン(自然吸気)でもターボエンジン車の様な走行を楽しめる事が特徴でもあり、主にエンジンパワーを必要とする山道などで多用される事の多い機能です。
スペーシア sボタン:Sボタンはどこに設置されているの?
Sボタンは、エンジンの回転数を高めに保ち山道などで軽快に走行するスポーツモードに切り替えるためのボタンですが、スペーシアの場合にはどの場所に設置されているのでしょうか。
これは、アイドリングストップボタンやエコモードボタンとは役割が異なり、走行中に操作を行いやすいと言う観点から殆どの車種でシフトノブに設置されている事が多く、スペーシアの場合にはシフトノブを操作するためにある右側のスイッチの下部分に配置されています。
スポーツモードに設定されている場合には、メーターパネル内のギヤ表示部分にSと表示されますので、現在の走行モードを知りたい場合にはこの部分を確認してください。
また、スポーツモードはエンジンを停止した場合でも設定が継続され自動的に通常走行モードに戻ることはありませんので、不要な場合にはSボタンスイッチを再度押し、手動で設定を解除しなくてはなりませんので、覚えておくと良いでしょう。
スペーシア sボタン:スポーツモードにはどんな効果があるの?
スペーシアのスポーツモードは、上り坂や山道などを軽快に走行させる事のできる機能ですが、その他にはどの様な効果があるのでしょうか。
スポーツモードは、エンジンの回転数を高めに維持する事に加えて無段変速機と呼ばれるCVTの制御も同時に変更するため、長い下り坂や雪道などでは緩やかなエンジンブレーキを効かせる効果があります。
シフト位置をLギヤにしてエンジンブレーキを効かせるよりも、緩やかにスピードを落とすことができるため、エンジンへの負担が少なくスリップ事故などを抑制する効果も期待できる事が特徴です。
また、長い下り坂道でブレーキを多用してしまうと、ブレーキオイルが沸騰するベーパーロックと呼ばれる現象が起き、ブレーキの効きが著しく低下してしまうことからスポーツモードを利用して、ブレーキの使用回数を減らす効果も期待することができます。
これらの事から、スポーツモードはアグレッシブな走行や登り坂だけでは無く、下り坂でも効果のある機能となっているため、走行する環境に応じてモードの切り替えを行うと良いでしょう。
スペーシア sボタン:スポーツモードにはデメリットも存在する
スポーツモードは、エンジンやCVTの制御設定を変更し山道などで快適に走行する事ができ、下り坂ではエンジンブレーキをかけることのできる効果的な機能ですが、反面デメリットも存在します。
スペーシアの標準走行モードは、スポーツモードと比べてエンジンの出力を抑えCVTなどの制御を最適化した燃費重視のプログラム設定となっていますが、スポーツモードの場合にはこれらの設定が無効化され、常に一定以上の高いエンジン回転数が保たれる仕組みになっています。
その結果、標準走行モードよりも走り出しが軽くなり登り坂などでも快適に走行する事ができますが、高いエンジンの回転数を保つという事はそれだけ燃料の消費も多くなるという事でもありますので、燃費が低下すると言ったデメリットが発生するのです。
具体的な燃費の低下率は、ドライバーのアクセルワークで大きく異なるため一概に言える訳ではありませんが、大凡の数字としては通常走行モードとスポーツモードの燃費差は、約20%程度と言われていますので覚えておくと良いでしょう。
スペーシア sボタン:実際の使用感は?
スペーシアのスポーツモードは、登り坂の走行や発進時の効果を発揮する機能ですが、実際の使用感はどの様なものなのでしょうか。
利用者の主な意見としては
- 走り出しが軽くなるので重宝している
- ターボエンジン車の様な爆発的なブースト効果は見込めないが、馬力の低いNAエンジン車でも快適に走行する事ができるため、走行する場面に応じて使用している
- ギヤ位置を、Lギヤ(ローギヤ)にしてエンジンブレーキをかけると効きが強すぎるが、スポーツモードの場合には緩やかな効きなので使いやすい
- スポーツモード自体は便利な機能だが、Sボタンの位置が分かりづらいためスペーシアカスタムのようなパドルシフト方式にして欲しかった
- 走り出しが軽快なので当初は使用していたが、燃費の低下が大きいため現在は使用していない
など、様々な使用感があるようです。
全体的には、発進時やエンジンブレーキとしての使用が多く使い勝手も好評ですが、燃費の低下が気になる方やパドルシフトの方が細かいギヤ比を調節できるなど、使いにくいと言う意見もありますので、使用する際の参考にすると良いでしょう。
スペーシア sボタン:まとめ
今回は、スペーシアとSボタンについて解説してきましたが、Sボタンは走行中にエンジンの回転数を高く保ち、走り出しや山道などを軽快に走行するためのスポーツモードへ切り替えを行うボタンである事が分かったと思います。
また、スポーツモードはアグレッシブな走行が行えるだけではなく、エンジンの回転数を利用して効率的にエンジンブレーキを作動させる効果も併せ持っているため、走行する環境に応じて使用すると良いでしょう。
ただし、スポーツモードの使用はエンジンの回転数が高い状態を維持している事から、燃費が悪化するデメリットも併せ持っていますので、機能の特性を理解して使用する事をおすすめします。