NBOXの足回りは錆びやすいのではないかと心配している方も多いのではないでしょうか。
確かにホンダ車は昔から足回りのパーツに錆が発生しやすく、過去には他の車種でリコールの届け出が行われるなど部品の品質や安全性に疑問を投げかける方も少なく無いはずです。
そこで今回は、NBOXの足回りに於ける錆について、ユーザーの実際の声や原因と対策方法を交えながら、NBOXで起こる足回りの錆対策について解説していきます。
NBOXの足回りは錆びやすい?|足回りの錆ついてユーザーの実際の声は?
NBOXは2011年に販売が開始され、現在では日本で最も販売台数の多い軽自動車となっているだけに、不具合などの情報は比較的に入手し易い環境にありますが、愛車紹介サイトや口コミなどで特に多いのが足回りの錆に関する情報です。
ここでは実際のユーザーから出た声を紹介していきます。
2012年モデルを購入したが納車後1ヶ月で、ロアアームや周辺のボルトに赤錆が発生してしまった。
ホンダ車は初めてだが過去に乗り継いで来た車種は同じ条件の駐車場に駐めていたのにも関わらず錆は一切発生しなかった。
2013年モデルを購入したけれども、新車購入後2年足らずで錆が酷くなった。
ホイールやセンターキャップが錆色に染まってしまい、掃除をするのも大変だし足回りの錆だけに不安を感じる。
ホンダ車の足回り部品は錆びやすいと聞いていたが、まさか自分の車がここまで酷い赤錆だらけになるとは思っていなかった。
軽自動車の中では比較的に価格が高く、グレードによっては高級軽自動車の部類に入るのに複雑な気分になってしまう。
など、実際に足回りの錆を体験したユーザーからは想像以上に錆が発生しやすい現状と、錆によって重大な事故が発生しないかと言う不安の声が挙げられています。
NBOXの足回りは錆びやすい?|足回りの部品に錆が発生する原因は?
初期モデルであるNBOXは、ロアアームやタイロッドエンドなど足回りの部品に錆が発生しやすい車種ですが、ここでは何故これほどまでに錆びやすいのか原因を説明していきます。
NBOXに採用されているロアアームやタイロッドエンドなどの足回り部品は、鋳造部品と呼ばれる鋳物で製造された部品が使用されていますが、この部品は表面に錆が付くことで腐食の進行を遅らせる事ができるため、敢えて塗装を施さない・塗装しても腐食の進行度は無塗装の場合と同じと言う考えから塗装を行わないと言われています。
しかし、当該部品以外の部品にも錆の影響が出る恐れがあるため、他のメーカーでは防錆処理を行う事が多く、車体の価格が上がるにつれて頑丈な処理が行われる傾向にあります。
NBOXの場合にはコストカットと言う名目の元に防錆処理を行わないために、他のメーカーよりも足回りの錆が発生しやすくなるのです。
NBOXの足回りは錆びやすい?|錆の問題はディーラーも把握している
NBOXは防錆処理を行わないパーツを使用している事から、足回りの部品に錆が発生しやすい問題を抱えていますが、この事象はNBOXを販売するホンダディーラーでも把握をしている問題のようです。
メーカーでは現実的にロアアームやタイロッドエンドなどの錆が原因で自動車が動かない・止まらない・発火の恐れがあるなど重大な事故や命の危険に繋がる事では無いと言う理由から、NBOXに関してはリコールの届け出は行われておらず特に問題は無いという見解を示していますが、購入したディーラーによっては錆の状況により部品の交換や防錆処理を無償で行う店舗もあるなど対応にばらつきはあるものの、足回りの部品の錆に対して対策は講じられています。
そのため、定期点検や車検などをディーラーで受ける場合には、これらの対策を行うように申し出ると良いでしょう。
NBOXの足回りは錆びやすい?|個人でも錆の対策は行える?
NBOXは足回りの部品に錆が発生しやすいパーツを使用しているため、販売店によっては法定点検時などに防錆処理等の対策を行ってもらう事が可能ですが、実使用に影響は無いもののやはり錆が発生している状態は気持ちの良いものではありません。
ここでは、販売店などで錆に対する対策を行ってもらえない状況でも、個人で簡単に行える錆対策を紹介していきます。
NBOXには全車に標準でタイヤ交換用の手動ジャッキが完備されていますが、まずはこのジャッキを使って車体を持ち上げます。
その後ジャッキハンドルを使ってタイヤを外すとロアアームなどが出てきます。
後は表面の大まかな錆を落とし、ホームセンターやカー用品店などで販売されている錆止めや融雪剤を使う地域で用いられているアンダーコートと呼ばれる防錆剤を使う事で個人でも簡単に錆に対しての対策を行う事が可能です。
また、大型カー用品店などではリフト付きのガレージをレンタルすることも可能なため、より細かい部分まで防錆処理を行う事ができます。
NBOXの足回りは錆びやすい?|現行モデルは対策が行われている?
2011年に販売が開始されたNBOXですが、初代モデルで2015年にマイナーチェンジを行う前まで車両については、足回りのパーツに錆が発生しやすい防錆処理の行われていない部品を使用していますが、それ以降のマイナーチェンジ後のモデルについてはハブやロアアームなどを中心に防錆処理の施された錆びにくい構造の対策品に変更されているため、初期モデルよりも錆の発生は抑えられています。
さらに、2015年以降に錆などが原因でパーツを交換しなくてはならない場合には、初期モデルを含めた全てのモデルで防錆処理が行われているパーツに交換される様パーツの型番が変更されています。
また、2017年に販売が開始された新型モデルには防錆処理を行ったパーツが標準で使用されているため、先代モデルの様に納車から1ヶ月や1年程度で足回りのパーツに錆が発生すると言う問題は改善されています。
ユーザーの実際の声としても、2017年9月にフルモデルチェンジを行って以降、足回りの錆に関する情報は殆どありません。
NBOXの足回りは錆びやすい?|まとめ
今回は、NBOXの足回りに於ける錆について、ユーザーの実際の声や原因と対策方法を交えながら、NBOXで起こる足回りの錆対策について解説してきましたが、初代モデルは防錆処理がされていないパーツを使用していることが原因となり、多くのユーザーが足回りの錆に悩まされている様です。
現在では対策品が出ており、初期モデルでも部品交換を行う場合には防錆処理の行われた対策品パーツが使われる様になっているため問題自体は改善されていますが、個人でもタイヤを外しアンダーコートなどを使用する事で防錆対策を簡単に行う事が可能です。
NBOXの場合、足回りの部品に錆が発生していても実使用に問題は無いと言われていますが、他の部品に影響が出る場合もありますので気になる方は定期点検などで、防錆処理を依頼すると良いでしょう。