新型N-BOXはNAで十分でしょうか?
2017年のフルモデルチェンジで登場した新型N-BOXは現在も軽自動車トップの売れ行きを維持し続けています。
価格的には軽自動車の中では高額な部類でありながらも、これだけ売れているのは軽自動車とは思えない広い室内空間やホンダセンシングの標準装備化などの高い機能性があるからでしょう。
人気のN-BOXですがいざ購入しようと思った時に迷う事が多いのはノーマルかターボかという選択です。
新型N-BOXは走行性においても評価が高く、ターボ無しのNAでも走りに不自由が無いという声もありますが、本記事では新型N-BOXの走行性能や果たして本当にNAで十分なのかといった事を解説します。
新型N-BOX NAで十分?|NAとターボのエンジン性能
N-BOXは新型へのモデルチェンジ時にNA、ターボともにエンジンが刷新され、走行性能が大幅に向上しました。
新型N-BOXのNAエンジンには軽自動車では初となるホンダが誇るエンジン技術VTECが搭載されています。
VTECとはエンジンのバルブを押し下げるカム、ロッカーアームを低速用、高速用の2種類用意する技術で、従来のエンジンは低速向きか高速向きかのどちらかに特性を寄らせる必要がありましたが、VTECエンジンでは低速向きと高速向きの両方を兼ね揃える事が出来る様になりました。
一方新型N-BOXのターボエンジンにはこちらも軽自動車初となる電動ウェイストゲートと呼ばれる装置が搭載されてます。
電動ウェイストゲートとは本来は高負荷領域だけ機械的に作動して圧を逃がすウェイストゲートを、電動化により低負荷時にも作動させより細かく圧力を調整する技術で、電動ウェイストゲートにより出力を確保しつつ燃費を抑える事ができるようになりました。
新型N-BOXにはNAエンジンにもターボエンジンにも軽自動車初の技術が惜しみなく搭載されており、N-BOXに対するホンダの力の入れ具合が伝わってきます。
新型N-BOX NAで十分?|NA車の性能
前章で述べた通り、新型N-BOXのNAエンジンにはVTECが搭載されており、立ち上がりの加速性能と高回転時の出力を両立させています。
新型N-BOXはNAで十分という声があるのは、新型N-BOXのNA車の性能が非常に高く、モデルチェンジ前の初代N-BOXの時と比べるとNA車とターボ車の差が劇的に縮まったからです。
実際に新型N-BOXのNA車を運転してみるとノンターボにも関わらずスムーズな加速性能があり、軽自動車とは思えない静かさに驚かされます。
街乗りに関してはほとんど不便を感じる事はなく、乗り心地の良さも相まって下手なコンパクトカーよりも快適と言っていい走行性能があります。
高速道に関しても普通に高速道を走る性能はあるのですが、80kn/h~100km/h辺りの速度までくると、さすがにNA車ではいっぱいいっぱいの感じが出てきます。
もっとも高速道では新しく搭載されたACCが非常に便利なので、細かい事は気にせずに適当な前走車の後ろに張り付いて後はACC任せでいくならその辺りの力不足はそれほど気にならないと思います。
新型N-BOX NAで十分?|NAでは不足する状況
新型N-BOXのNA車は高速道での走行でもある程度走れる性能はあるのですが、上り坂や4人搭乗での高速道走行まで来ると、さすがにパワー不足を否めません。
またACC任せではなく自分でアクセルを踏んで高速での運転を楽しみたいといった人にとっては80km/hを超えると感じてくるパワー不足は気になる所かもしれません。
これがターボ車に代わると、高速道走行でエアコンを付けながら4人搭乗といった悪条件が重なっても十分な余力を持った走りが出来るようになります。
NA車だとアクセル全開が必要な状況でもそこまでアクセルを踏み込まなくても余裕をもって運転ができるようになり、車の流れを先導する事も十分可能です。
つまるところ新型N-BOXがNAで十分かどうかという点は、過負荷がかかるような状況、通常の高速道走行から更に負担がかかるような状況が起こるかどうかという所が判断の分かれ目となります。
少なくともほとんど高速道や登坂での走行をする機会が無く街乗りが主体であるならNAで十分と言えるでしょう。
新型N-BOX NAで十分?|NA車とターボ車の価格、売れ行き
新型N-BOXのNA車とターボ車の価格差はどの程度あるのでしょうか?
グレード | 価格 |
N-BOX G L Honda SENSING | 154万円 |
N-BOX G L ターボ Honda SENSING | 173万円 |
N-BOX G EX Honda SENSING | 164万円 |
N-BOX G EX ターボ Honda SENSING | 179万円 |
標準モデルのG L Honda SENSINGだとターボとの価格差は19万円ですが、上級モデルのG EX Honda SENSINGだとターボとの価格差が15万円と割安になります。
実際の売れ行きの方はNA車とターボ車の販売台数の割合はおおむね3:1でNA車で十分と考える人の方が多いようです。
新型N-BOX NAで十分?|まとめ
ここまで新型N-BOXのNA車とターボ車の性能差などについて解説してきました。
新型N-BOXはNA車もターボ車も惜しみなく高級技術が投入されて大幅に走行性能が向上しています。
NA車にはVTECが搭載され従来車に比べてターボ車との差が大幅に縮まっており、街乗り主体であるならまず不便はありませんし、高速道走行も大きな負荷がかかる状況でなければ問題なくこなせます。
実際の売れ行きの方もNA車の方が多く、NA車で十分と感じる人は多いようです。
一方多人数で乗る機会が多い、登坂をする機会が多いといった状況では、パワー不足を感じる事もありますのでターボ車を検討する価値があるでしょう。