オデッセイとステップワゴンの乗り心地をシート位置ごとに比較してみました。
オデッセイ、ステップワゴンともホンダを代表する人気のミニバンですが、両者の乗り心地に違いは見られるのかを1列目、2列目、3列目といったシートごとに比較をしていきたいと思います。
最後に、乗り心地に対する個人的な見解を述べたいと思います。
オデッセイとステップワゴンの乗り心地|オデッセイの特徴
両者の比較をする前にオデッセイの乗り心地に関する特徴を説明したいと思います。
オデッセイは、全長×全幅×全高が4,840mm×1,820mm×1,685mmといったサイズで、日本車メーカーが出しているミニバンの中では比較的、全高が低めな造りになっています。
しかし、全長と全幅については、5ナンバーに収まるための4,700mm以下および1,700mm以下を大きく超えていることが分かるので、全長の大きさを活かした直進安定性、全幅の大きさを活かした横揺れの少なさ等が強みです。
そのため、ミニバンの中でも、ゆったりというよりは、アグレッシブに走行してくれ、比較的硬めな乗り心地がするのではないでしょうか。
オデッセイとステップワゴンの乗り心地|ステップワゴンの特徴
一方のステップワゴンについては、グレード間における最も小さいものを例に挙げると、全長×全幅×全高が4,690mm×1,695mm×1,840mmといったサイズで、全長と全幅をギリギリ3ナンバーに届かないように抑えていることが分かります。
しかし、全長の4,690mmという値は、一般的な乗用車の中では大きめなため、長さを活かした直進安定性が期待できると思います。
ただ、1,695mmという全幅に対して、1,840mmという全高なので、重心が高くなっており、横揺れには弱いかと思われます。
そのため、ステップワゴンは、直線道路ではそこまで感じないにしても、カーブ等ではフワッとした乗り心地がするのではないでしょうか。
オデッセイとステップワゴンの乗り心地|1列目比較
ここまで、オデッセイとステップワゴンの特徴をそれぞれ説明してきましたが、両者の比較をする中で、まずは、1列目に対象を絞りたいと思います。
1列目は、ハンドルからシートまでの距離は両者とも変わらず、圧迫感を覚えるような狭さはないのですが、シートから天井までの距離になるとステップワゴンの方がオデッセイより大きく、頭上に余裕が生まれていることが分かります。
また、前輪中心部からノーズ(車の先端部)までの距離はオデッセイの方が少し長いので、1列目に座った際には、ステップワゴンの方が重心が高くなり、フワッとした印象を受けるのではないでしょうか。
オデッセイとステップワゴンの乗り心地|2列目比較
次に、2列目の比較をしたいと思います。
1列目シートから2列目シートまでの距離がステップワゴンの方が大きく、シートから天井までの距離もステップワゴンに軍配が上がっていますが、1列目の時より、シートから天井までの距離が抑えられているため、ほんのわずかですが座る際には、重心が低くなります。
そのため、1列目の時ほど、両者の乗り心地に大差は生まれないかと思われます。
また、2列目シートは両者とも車体の中心にあるため、揺れの影響も上手く吸収されることから、オデッセイの方が若干硬めでありながらも同じような乗り心地と言えるのではないでしょうか。
オデッセイとステップワゴンの乗り心地|3列目比較
次に、3列目の比較をしたいと思います。
2列目シートから3列目シートまでの距離がオデッセイの方が大きく、シートから天井までの距離はステップワゴンに軍配が上がっているため、3列目シートに足回りの余裕があるのはオデッセイ、頭上周りの余裕があるのはステップワゴンとなります。
すなわち、ステップワゴンの方がより後輪の真上に近く、段差等の衝撃を受けやすいことになります。
また、重心の位置も高いため、フワッとした印象も強まります。
3列目シートは、ミニバンの特権ではありますが、1列目や2列目と比較をした時に最も顕著な差が両者に出てくるのではないでしょうか。
オデッセイとステップワゴンの乗り心地|まとめ
ここまで、両者の乗り心地の比較をシートの位置ごとにしてきましたが、大まかに言うと、3列目>1列目>2列目の順で差が生まれやすいのだと思います。
ですが、オデッセイには、走りに特化した硬めな乗り心地のミニバン、ステップワゴンには、室内空間の広さが強みのミニバンといった特徴が与えられていますので、何に価値を見出すかによって、乗り心地の良し悪しも決まってくるのではないでしょうか。