オデッセイ4代目の評価をまとめました。
1994年に初代が発売されて以降、時代に合わせた進化を遂げながら現在5代目が発売されているホンダの代表的なミニバンのオデッセイ。
初代と2代目はファミリー向けのミニバンとして大ヒット。
3代目で低床・低重心化を行ってよりスポーティーさが増し、4代目でそれを更に熟成進化。
そして5代目は車高を高くしスライドドアを採用するなど、大きくモデルチェンジをしています。
この変貌を遂げているオデッセイの中で、今回は4代目オデッセイの評価について、様々な角度から紹介していきたいと思います。
オデッセイ4代目の評価と先代の3代目の評価
オデッセイ4代目が発売されたのは、2008年10月。
それから5代目が発売される2013年まで2度の改良と1回のマイナーチェンジを実施しています。
グレードはハイオク指定のアブソルートを含めて4グレード構成で、すべて7人乗り。
4代目の変化
4代目のサイズは4800mm×1800mm×1545mmと全長がやや長くなりましたが、ほとんど変化はありません。
3代目では大胆に低床・低重心化を行い、居住性を保ちつつ立体駐車場に入るという全高になりましたが、それも継承しています。
基本的なパッケージングやコンセプトは3代目を色濃く残しつつ、変わった点は新技術の搭載や抜本的な視界の確保の改善など。
また3代目よりも一層足まわりや車体剛性、ステアリング性能が磨かれ、その走行性能は高評価を受けています。
オデッセイ4代目の評価|エクステリアやインテリア
4代目のエクステリアは、低くてワイドな見た目の印象は3代目とあまり変わらないものの、ヘッドライトの青味が薄くなったりなどから、3代目よりも「少し優しい顔つきになった」という評価が多いよう。
一番評価されているのは、3代目のデメリットであった視界の確保が改善されたこと。
運転席からの視界の妨げとなっていたAピラーをスリム化して、その位置も後退。
さらにサブAピラーを廃止しているので、三角窓からも景色が見えるようになり、左右の見にくさが解消されています。
視界という点では、シートの配置がV字に配列されているので、後席に座っていても視界の抜け感があります。
居住性の改善
また各席の居住性も改善。
2列目の開口部が広がったこともあって、3列目のシートへの乗り降りがよりスムーズにできるようになっています。
オデッセイ4代目の評価|性能、燃費や走り
4代目のエンジンは3代目と同じく2.4LのDOHC i−VTECが搭載されていますが、大幅な改良を実施しているので、大きく動力性能が向上すると同時に環境性能も向上。
トランスミッションはFF車がCVT、4WD全車とアブソルートが5速AT。
アブソルートにはパドルシフトが付き、サスペンションのチューニングも異なるなど、よりスポーティーな走りが可能な仕様になっています。
新技術の搭載
また4代目には新技術として、挙動の乱れを安定方向にアシストしてくれる電動パワステの「モーションアダプティブEPS」、魚眼CCDカメラにより後退時に真上からの仮想映像をモニター表示する「マルチビューカメラシステム」が設けられています。
また横滑り防止のVSAは全グレードに標準装備。
燃費面では、アブソルート以外の2WD車に燃費走行を可能にするECONスイッチが装備されるなど、全体的に燃費も向上しています。
乗り心地や静粛性にも配慮されていることもあり、走りの評価としては、重心を低く感じながら軽快に滑らかに走ることができると高評価の声が多いようです。
オデッセイ4代目の評価|デメリット
デメリットとして挙げられるのは、7人乗りのミニバンですが、2シート3シートの部分の居住性が少し広くなったとはいえ、やはり快適に乗車するなら6人までとなってしまうこと。
また3列目を倒すと広いラゲッジスペースを作ることができますが、そのフラットな荷室を作るために使用する「フレキシブルラゲッジボード」の着脱が大変という声も。
さらに車高の低いオデッセイは、乗車するとセダンと同じ様な感覚なので、見晴らしがいいミニバンを求める人のニーズには合いません。
そしてミニバンとしてはこの車高の低さが立体駐車場に入るという売りの1つとなっていましたが、時代の流れと共に車に室内空間の広さや乗り降りのしやすさ、燃費の良さなどが求められるように。
モデル末期には販売面で苦戦することとなり、2013年に5代目が発売されています。
オデッセイ4代目の評価|中古車
5代目となる新型オデッセイは、車高が高くなりまたスライドドアを採用したり、ハイブリッド車もデビューするなど、時代のニーズに合わせてより実用的なミニバンになっています。
「昔からの低床・低重心が好き」という人から見ると、かなり変わってしまった感があるようです。
中古車としての評価
4代目オデッセイの新車時の価格は239~435万円ほどでしたが、現在中古車としては状態がよいものがその半額ほどで手に入るようになっています。
「背が低くてスポーティ。男っぽくてカッコイイ顔つきが好み」
「2、3列目が多少使いにくくても走りの楽しいミニバンが欲しい」
「ミニバンでありながらステーションワゴンのようなところが好き」
といったファンからは、中古車として評価が高く根強い人気があります。
オデッセイ4代目の評価|総合評価
人気があった先代を継承しつつ、新技術の搭載や視界の確保の改善を行い、また一層足まわりや車体剛性、ステアリング性能が磨かれた4代目オデッセイ。
ファミリー向けのミニバンというよりも、走りを求めるミニバンとしてその走行性能は高い評価を受けました。
実用性や居住性を求める時代の流れから、後半は販売台数にも陰りが見られましたが、今でもそのデザイン性や走行性を求めるユーザーからは人気がある車です。