NBOXのロードノイズ対策について、新型NBOXに乗っている方の中には、ロードノイズが気になっていると言う方も多いのではないでしょうか。
NBOXは、元々静粛性に優れた車ではありますが工夫次第ではさらに静粛性を高めることが可能な車種でもあります。
そこで今回は、ホンダ・NBOXの静粛性が高いことや静粛性とロードノイズの関係などを中心に、NBOXに於けるロードノイズ対策について解説していきます。
NBOXのロードノイズ対策|ロードノイズはなぜ発生するのか?
自動車を運転する上で一度気になると頭から離れなくなってしまうのが、ロードノイズですがロードノイズはなぜ発生するのでしょうか。
基本的にロードノイズは、タイヤと接地している路面の摩擦や、タイヤの空気が膨張と収縮を繰り返した際に発生する特殊な周波数が原因で発生します。
それらの雑音がサスペンションやボディーで増幅され車内という密室的な空間で共鳴し、さらに音が大きくなるのです。
また、ホールバランスが崩れている場合やタイヤのアライメントが狂ってしまっている場合にも、タイヤと路面の接地面が増えてしまったりタイヤに対する抵抗が大きくなるためロードノイズが大きくなる傾向にあります。
そのため、ドアやボディー部分の遮音対策を行っただけではロードノイズの低減には繋がりにくく、元々のノイズの発生源であるタイヤ周りを中心に対策を講じる方がロードノイズに対しては効果的なのです。
NBOXのロードノイズ対策|新型NBOXは静粛性に優れている?
2017年にフルモデルチェンジを行った新型NBOXですが、先代モデルと比べて静粛性が大きく向上していると言われています。
これは、エンジンを支えるエンジンマウントの位置やパーツを最適化し振動を抑える工夫や、シャシーとボディーに使用される鉄材の材質を遮音性に優れている物に変更した事が要因となっています。
また、コストカットや軽量化などで最優先して省かれる事の多い遮音材ですが、新型NBOXの場合にはノイズの発生源や鉄板の薄い部分への遮音材・防音材が積極的に採用されている事も静粛性に優れている1つの要因となっています。
つまり、新型NBOXでロードノイズが気になると言うのは車内の静粛性が高いが故の事であり、ロードノイズの発生源であるタイヤなどに対策を講じなければ根本的なロードノイズの解消はできないと言う事でもあります。
NBOXのロードノイズ対策|効果的なロードノイズ対策その1
ロードノイズが発生する仕組みや新型NBOXでロードノイズが気になりやすい原理が分かったところで、ここからは具体的なロードノイズを低減させる対策を幾つか紹介していきます。
1つ目のロードノイズ低減対策は、タイヤを変えると言う方法です。
タイヤは、各メーカーから様々な種類の物が多数販売されていますが、ロードノイズを低減させるにはフラグシップタイヤと呼ばれる比較的に高額なタイヤを選択するのが一番の近道です。
では、なぜプラグシップタイヤがロードノイズの対策になるのでしょうか。
フラグシップタイヤは、他のスタンダードタイヤやエコタイヤと比べて構造が少々異なっており、ロードノイズを大幅に低減する役割の吸音材がタイヤの中に入っています。
そのため、ロードノイズそのものが発生し難い構造となっており、不快な周波数が抑えられることからロードノイズに最も効果的な対策となるのです。
ブリヂストンでは「REGNO GR-Leggera」ヨコハマタイヤでは「ADVAN dB」シリーズなどがNBOXのロードノイズ対策に効果的なフラグシップタイヤとなります。
NBOXのロードノイズ対策|効果的なロードノイズ対策その2
2つ目のロードノイズ対策は、タイヤのサイズを変更すると言う方法です。
NBOXに標準装備されているタイヤサイズは155/65R14または165/55R15と言うものが採用されていますが「乗り心地」に関しては扁平率の高い155/65R14サイズが勝りますが、「ロードノイズ」に関しては扁平率の低い165/55R15が有利だと言えます。
これはタイヤの中で空気とノイズが共鳴して起こる「空洞共鳴音」が関係しており、扁平率の高いタイヤはその分タイヤ内の空気が多いため空洞共鳴音が多く発生しロードノイズが大きくなるのです。
そのため、扁平率を下げれば空洞共鳴音が発生する面積も少なくなりロードノイズは軽減されることになりますが、タイヤ自体が薄くなるため路面の突き上げや道路のつなぎ目などを感じやすくなり、乗り心地が少々悪くなる場合もありますので注意が必要です。
NBOXのロードノイズ対策|効果的なロードノイズ対策その3
3つ目のロードノイズ対策は、タイヤに窒素ガスを充填するという方法です。
通常のタイヤには私たちが生きる上で欠かせない酸素が充填されていますが、酸素は熱による影響が大きく温度によって体積が膨張・収縮し易いものでもあります。
タイヤ内の酸素は温度が低い場合、収縮し体積が少なくなるため一時的に空気圧が少々足りない状況になりますが、この状況だとタイヤが路面に接地する面積が多くなるため、ロードノイズが大きくなってしまいます。
その反面、窒素ガスは温度差に左右されづらい特性を持っているため体積は殆ど変化がなく、空気圧不足による接地面の増幅を抑える事が可能です。
また、窒素ガスは音を通しにくいと言う特性を持っているため、タイヤ内で起こる空洞共鳴音を抑える効果もあり、ロードノイズを軽減する効果的な対策でもあるのです。
価格もタイヤ1本に対して500円程度とタイヤを交換するよりも費用を大幅に抑えて対策を行う事が可能ですので、既存のタイヤに対しても行えるロードノイズ対策となっています。
NBOXのロードノイズ対策|まとめ
今回は、NBOXの静粛性が高いことや静粛性とロードノイズの関係などを中心に、NBOXに於けるロードノイズ対策について解説してきましたが、NBOXは静粛性が高いが故にタイヤなどから発生するロードノイズが大きく感じるようです。
対策としては、比較的に高価なフラグシップタイヤに交換することが一番効果的ですが、スタンダードタイヤやエコタイヤでも扁平率をやや下げることで対策を行う事が可能です。
また、窒素ガスは酸素と比べて音を通し難い特性を持っていることから、タイヤに充填するとロードノイズの軽減にもなりタイヤを交換するよりも費用を抑えて対策が行える為、現在装着しているタイヤにも行える効果的なロードノイズ対策と言えるでしょう。