ハリアーのバッテリー交換後の初期設定について解説します。
ハリアーに限らず、自動車のバッテリーは経年劣化や不慮のトラブルなどにより必ず交換する時期が訪れます。
カー用品店やディーラーでのバッテリー交換は知識を持った整備士が交換を行う為、バッテリー交換後のアフターケアも行ってくれますが自分で交換する場合には、前もって予習などをし知識を身につけておく事が必要となってきます。
今回は、ハリアーのバッテリー交換後に行う初期設定の方法や初期設定の手間を減らす方法などを調べてみました。
ハリアー バッテリー交換後の初期設定|パワーウィンドウ
バッテリー交換などでバッテリーを取り外すと、設定を記憶しているコンピューターへ電気が供給されず、設定がリセットされてしまう事があります。
このリセットされてしまった設定を元通りに戻す作業を初期設定または復旧作業と呼んでいます。
ハリアーの場合、まず各ドアのパワーウィンドウスイッチの自動全開と自動全閉の機能が使用できなくなってしまいます。また、運転席に設置されている各パワーウィンドウ機能も使えなくなってしまう場合があります。
こちらの場合、まず各窓を半分程開けパワーウィンドウスイッチを上に引き上げ窓を閉めた状態にします。
次に窓が閉まりきった後もそのままスイッチを3~5秒ほど引き上げたままの状態を維持する事でパワーウィンドウの初期設定を行う事ができます。
ハリアー バッテリー交換後の初期設定|パワーバックドア
バッテリー交換などでバッテリーを取り外すと、パワーバックドアの設定もリセットされてしまう為ドアの開閉が自動で行えなくなってしまいます。
この場合、スマートキーの開閉スイッチからもドアの操作ができなくなってしまう場合があるため注意が必要です。
こちらの初期設定方法ですが、まずバックドアを手動で開けます。
パワードアは重くなっているので注意して下さい。
次に開けたバックドアを手動で元の様に閉めます。
その際、半ドアを防ぐドアクローザー機能が働くのですがこのドアクローザーが作動する事によってパワーバックドアの初期設定が行われ自動で開閉ができる様になります。
この際、ドアクローザーが上手く機能しないとドアがロックされてしまいますので、運転席のドアロックで解錠し再び手動でバックドアの初期設定を行って下さい。
ハリアー バッテリー交換後の初期設定|サンルーフ
ハリアーには、メーカーオプションとしてサンルーフが装備できる様になっていますが、このサンルーフ装着車もバッテリー交換などでバッテリー外した場合、初期設定を行う必要があります。
サンルーフの初期設定方法は、まず最初にサンルーフの開閉スイッチを押し稼働するスライディングガラスが正常に動く事を確認してから設定を行います。
この時点で開閉ができなくなっている場合や動作が不安定な場合、バッテリーを取り外した事によって回路にトラブルが発生しているかヒューズが飛んでしまっている可能性があります。
スライディングガラスの動作が確認できたら、次はサンルーフを全開・全閉します。
その後再び全開にしたら、パワーウィンドウの初期設定と同様にスイッチをそのまま3~5秒ほど押し続けます。この作業で初期設定は完了です。
サンルーフは、閉まりが甘いと雨漏りに繋がりますので確実に初期設定を行って下さい。
ハリアー バッテリー交換後の初期設定|アイドリングストップ機能
60系ハリアーのハイブリッド車以外の燃料形式車には、標準装備として環境や燃費を考慮したアイドリングストップ機能(ISS)が搭載されていますが、バッテリーを取り外した事によってこちらの設定もリセットされている場合があります。
このアイドリングストップ機能の初期設定ですが、他の設定方法と異なりボタン操作やディスプレイによる設定は行えません。
これは、ハリアーに搭載されているコンピューター自体がバッテリーの電圧を学習し、アイドリングストップを行っても問題ないと判断されるまではアイドリングストップを行わない様に制御されている事が原因で、コンピューターにアイドリング状態を再学習させる必要があるのです。
この場合、他の機器にトラブルが発生していなければ20~40分程度アイドリングでは無く、走行をする事で再びアイドリングストップが動作する様になる為、走らせる事が初期設定となっています。
ハリアー バッテリー交換後の初期設定|その他の設定と手間を省くコツ
ハリアーにはその他にも、インテリジェント・クリアランスソナーやパノラミックビューモニターなどの周辺感知システムや時計など複数の箇所で、バッテリー交換時に初期設定を行わなければならない場合があります。
カーナビゲーションは受信する電波から時刻や位置を取得する為、設定をする必要は殆どの場合でありません。
ここで1つの疑問を感じる方もいると思いますが、カー用品店やディーラーではバッテリー交換の度にこれらの初期設定を行っているのか?と言う疑問が生じるはずです。
答えは殆どの場合で初期設定は行っていません。正確には、初期設定を行わなくても済む様にしているのです。
カー用品店やディーラーではバッテリー交換の際に、バックアップ用の電源を用意していたり別のバッテリーからブースターケーブルを繋ぎ、電源を切らさない様にする事でリセットされることなくコンピューターの設定を保つ事ができるのです。
これによって初期設定は行わずに済んでいると言うわけです。
この機器は、専門機器では無くホームセンターなどでも手に入れる事ができる為、DIYなどで頻繁にバッテリーを脱着すると言う場合には持っていると重宝する機器となっています。
ハリアー バッテリー交換後の初期設定|まとめ
今回はバッテリー交換後のケアについて調べてきましたが、初期設定の知識が有るのと無いのでは大きな差が生まれてきます。
バッテリー自体の交換は比較的簡単な為に特別な知識は必要有りませんが、問題となってくるのは交換後の初期設定なのです。
バッテリーを交換してからあらゆる機能が働かないなど、カー用品店やディーラーなどに出向かなければならない手間も省けますので、交換前には予習を行っておく事をおすすめします。
また、バッテリー交換前にはディーラーなどで相談をしてから交換すると良いでしょう。