ヴェルファイアの20インチでのツライチのオフセット値はどのくらいなのでしょうか。
30系ヴェルファイアは20系ヴェルファイアよりもホイールサイズの選択が厳しくなっているようで、20系で「ツライチ」だったホイールサイズでは、リアではみ出すことが多くあるようです。
そこで今回は30系ヴェルファイアのツライチセッティングのホイールサイズについて、カタログデータから試算した、適正なサイズについて紹介します。
ヴェルファイアの20インチでのツライチのオフセット値は?|30系のホイールサイズの限界値
30系ヴェルファイアのカタログデータから算出したホイールサイズの限界値について解説します。
ホイールサイズ限界値は、「(車体全幅-トレッド幅)/2+オフセット値」で「ホイールの取り付け位置」を割り出し、そこからフェンダー側までの位置が外側の限界幅となります。
内側の限界幅は、ディーラーオプションの19インチホイール付属のタイヤ幅245mmから、「162.5mm」とします。
これらを計算すると、30系ヴェルファイアのホイールサイズの限界値は、以下の通りとなります。
・外側の限界値()内は18インチ装備の「Zグレード」の場合の数値
フロント:92.0mm(97.5mm)
リア 2WD:89.5mm(95.0mm)bg
リア 4WD:94.5mm(100.0mm)
リア ハイブリッド:89.5mm
・内側の限界値
全グレード共通:162.5mm
これらの数値を元に30系ヴェルファイアのホイールサイズについて算出します。
ヴェルファイアの20インチでのツライチのオフセット値は?|算出したホイールの限界幅から選択できるホイールサイズは?
算出した外側の限界値と内側の限界値を合計することで、ホイールサイズの最大値の目安とすることが出来ます。
フロント側のホイールサイズは、92.0+162.5=「254.5mm」までとなります。そこからフランジ幅「13mm×2」を引き、インチ変換すると、「8.996インチ」となり、「8.5J」のホイールであれば問題なく取り付けることができます。
同様にフロント、リアのホイールサイズを計算すると、以下のようになります。()内は18インチZグレードの場合
フロント:8.5J(9.0J)
リア(2WD):8.5J(9.0J)
リア(4WD):9.0J(9.0J)
リア(ハイブリッド):8.5J
となりました。
20系で装備できていたフロント「9.0J」リア「9.5J」のホイールが、30系では使用することが難しくなっており、取り付ける場合はローダウン前提となります。
続いて、ホイールサイズ別のオフセット値の限界値について算出していきます。
ヴェルファイアの20インチでのツライチのオフセット値は?|30系オフセット値「8.5J」の場合
選択できるホイールサイズが算出できたところで、「30系ヴェルファイア」のホイールサイズにおける「ツライチ」になるようなオフセット値を算出します。
「リム幅+両側のフランジ幅」の合計から全幅を算出します。「ホイールの全幅の中間値」から「外側の限界値を引いた長さ」がホイールのオフセット値となります。
ホイールサイズ「8.5J」の場合のオフセット値の限界は以下のようになります。
()内は18インチ「Zグレード」
フロント:29mm(24mm)
リア 2WD:32mm(26mm)
リア 4WD:27mm(21mm)
リア ハイブリッド:32mm
「8.5J」のホイールでフロント、リア共にホイールサイズを同じにする場合は「32mm」以上のオフセット値のものを選択すればよいという結果となりました。
ヴェルファイアの20インチでのツライチのオフセット値は?|30系のオフセット値9.0Jの場合
続いてホイールサイズ「9.0J」の場合のオフセット値についての限界値を計算していきます。
計算の結果のオフセット値は、以下の通りとなります。()内は18インチ装備の「Zグレード」。
フロント:36mm(30mm)
リア 2WD:38mm(33mm)
リア 4WD:33mm(28mm)
リア ハイブリッド:38mm
フロント、リア共通のホイールを使用する場合には「38mm」以上のオフセット値を選択すればよいということがわかりました。
注意点としては、フロントやリア2WDなど、「8.5J」が限界サイズとなるものに「9.0J」をこのオフセット値だと内側の限界値をオーバーします。
そのため、サスペンションなどにあたる可能性がありおすすめできません。
ヴェルファイアの20インチでのツライチのオフセット値は?|ネット上でのホイールサイズ
自動車SNS「みんカラ」や、「価格.com」の口コミなどの報告を見てみると、フロントに「9.0J」は厳しいという意見が多くあり、フロントには余裕を持って「8.5J」を使用している人が多いようです。
リアには「9.0J」を使用している人が多く見られます。
ローダウンする場合には、リアに「9.5J」を使用していることも多く、中には「10.0J」のホイールまで装着できるという報告もありました。
また、通常の車高でフロント・リア共に「9.0J+38」のホイールサイズが使用できるという報告があがっています。
今回の計算結果では内側の限界値を超えるため厳しいと思っていたのですが、予想よりも内側に余裕がありそうです。
計算結果からも無理が少なそうですので、タイヤローテーションを考えている方であれば「9.0J+38」をベースに考えてみると良いかもしれません。
ヴェルファイアの20インチでのツライチのオフセット値は?|まとめ
30系ヴェルファイアのツライチのオフセット値については以上です。
計算結果からはフロント「8.5J+29」以上、リア「9.0J+38」以上であればツライチ近くまでホイールを外側に出すことが出来ることがわかりました。
注意していただきたい点としては、「通常の車高での計算結果」であることです。
車の構造上ローダウンすると、下げ幅によってホイールは内側に傾きます。
特に30系ヴェルファイアは、リアの足回りが「四輪独立式」に変更され、ローダウンによって内側に傾くようになっています。
そのため、計算結果よりも「ツラが出ない」ことも起こる可能性が高いため、ローダウンとインチアップをセットで考えている場合には、専門家に相談することをおすすめします。