ヴェルファイアのスタッドレスの空気圧は気にしていますか?
冬場になるとタイヤをスタッドレスタイヤに交換する方も多くいると思います。
スタッドレスタイヤはノーマルタイヤに比べてタイヤのゴムが軟らかいため、燃費が悪くなります。
ヴェルファイアなどの大型の車の場合、少しでも燃費を向上させようとタイヤの空気圧を高くしている方もいると思います。
そこで今回はスタッドレスタイヤに交換する際のタイヤの空気圧について説明します。
ヴェルファイアのスタッドレスの空気圧|交換の際の空気圧の変更
ヴェルファイアの純正タイヤと同サイズのスタッドレスタイヤに交換する場合、基本的には空気圧を変更する必要はありません。
スタッドレスタイヤもノーマルタイヤと同様に、メーカー指定の空気圧で最適なコンディションになるように設計されているからです。
メーカー指定空気圧よりもタイヤの空気圧を低くした場合、タイヤのグリップ力は大きくなりますが路面との摩擦が増えるため、燃費の悪化やタイヤの消耗が激しくなるなどのデメリットが多くあります。
逆にタイヤの空気圧を高くした場合にはタイヤの転がり抵抗が減少し、燃費が向上するなどのメリットもありますが、路面との摩擦が小さくなるためグリップ力が低下してしまいます。
スタッドレスタイヤ本来の目的であるすべりやすい路面での走行性能を維持しつつ、燃費などの低下を最小限に抑えることを「メーカー指定空気圧」で最適なバランスで両立するように設計されているため基本的に空気圧は変更する必要はありません。
ヴェルファイアのスタッドレスの空気圧|なぜスタッドレスタイヤで空気圧を変更する人がいるのか
先ほどは、スタッドレスタイヤでも空気圧を変更する必要がないと説明しましたが、タイヤの空気圧の変更にはメリット・デメリットがあるため車の使い方によっては有効な場合もあります。
例えば、普段から通勤などで高速道路を長く走行するような使い方をする場合、タイヤの空気圧を高めに設定することでスタッドレスタイヤの燃費の悪さを緩和することができます。
もし雪などで路面が凍結している場所を走らなければならなくなった場合でも、タイヤの空気圧を高く設定していてもノーマルタイヤよりも性能は上のため滑りにくく、タイヤの空気圧はガソリンスタンドなどで簡単に変更することができるため、デメリットは小さくすることが出来ます。
逆に、降雪や路面が凍結しやすい地域などで山道などを頻繁に走行する場合などは更にグリップ力を向上させ、滑りにくくするなどの目的で空気圧を低くする使い方もあります。
ヴェルファイアのスタッドレスの空気圧|メーカー指定空気圧
「ヴェルファイア」の純正タイヤのメーカー指定の空気圧は、トヨタのホームページからダウンロードできるヴェルファイアの「取扱説明書」によると「2.4(kPa)」です。
この数値は、ヴェルファイアの一般的な数値となっています。
車両の装備の違いによる車両の重量の違いや、2WDや4WDの違いによってメーカー指定空気圧は変動することがあります。
具体的なメーカー指定空気圧については運転席ドア付近に張られているシールに記載されていますので、タイヤ交換の際にはそちらの数値を参考にしてタイヤ交換を行うようにしてください。
「タイヤの空気圧」は、タイヤが支えることの出来る重量を決定する要素のひとつです。
タイヤが支えることの出来る重量は、負荷能力と呼ばれ単位はKgで表すことが出来ます。
ヴェルファイアのスタッドレスの空気圧|純正タイヤのサイズ
新型30系「ヴェルファイア」のタイヤサイズは、ガソリン車では「16」「17」18」インチの3サイズ。
ハイブリッド車は「16」「17」インチの2サイズです。ガソリン・ハイブリッドともにタイヤの外径などのサイズには違いがなく、純正のタイヤサイズは以下の通りです。
16インチ
項目 | 数値 |
---|---|
タイヤサイズ | 215/65R16 |
ロードインデックス | 98H |
ホイール径 | 16×6.5J |
17インチ
項目 | 数値 |
---|---|
タイヤサイズ | 225/60R17 |
ロードインデックス | 99H |
ホイール径 | 17×6.5J |
18インチ
項目 | 数値 |
---|---|
タイヤサイズ | 235/50R18 |
ロードインデックス | 97V |
ホイール径 | 18×7.5J |
スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤにくらべて価格が高価になりがちです。そのため「18インチ」のタイヤを装備しているZグレードではスタッドレスタイヤの価格が非常に高額でなかなか交換に踏み切れない方もいると思います。そんな方におすすめなのが「インチダウン」することです。
ヴェルファイアのスタッドレスタイヤへの交換には、インチダウンすることをおすすめします。
ヴェルファイアのスタッドレスの空気圧|インチダウン
ここでは、「ヴェルファイア」のスタッドレス交換時のインチダウンについて解説します。
「インチダウン」とは、タイヤとホイールのサイズを1インチ下げることです。
インチダウンすることの最大のメリットは「タイヤの価格が安くなること」です。
例えば、価格.comでの検索した場合、ブリヂストン「ブリザックVRX2」のヴェルファイア用スタッドレスタイヤの4本とホイールセットの価格は、
18インチ:約20万円
17インチ:約14万円
16インチ:約12万円
となっており、18インチと17インチの価格差は6万円と大きな差があることがわかります。
そのほかのメリットとしては、インチダウンしたことでタイヤの厚みが増し、耐衝撃性能が向上します。
タイヤの厚みが大きいほど段差などの凸凹や振動などをタイヤでより吸収できることため、乗り心地が向上します。
デメリットとしては、タイヤが厚くなるため見た目が悪くなることが挙げられますが気にならないのであればインチダウンすることをおすすめします。
ヴェルファイアのスタッドレスの空気圧|インチダウンの注意点
「ヴェルファイア」のインチダウンの際に気をつけなければならない点として、
・タイヤの外径を変化させない
・ホイールサイズが取り付け可能か
・「ロードインデックス」が純正タイヤ以上か
の3点が挙げられます。
タイヤの外径
まず、タイヤの外径が大きい場合車体にタイヤが接触したり、スピードメーターの数値が狂います。
タイヤの外径が大きすぎる場合、車検が通らず違法改造車となる場合もあるため純正のタイヤの外径に出来るだけ近いものを選ぶ必要があります。
ホイールサイズ
次のホイールサイズについては、ホイールサイズが小さい場合、ホイール内部のブレーキ関連の部品と干渉し走行できなくなることがあります。
ロードインデックス
最後の「ロードインデックス」は、「タイヤごとに定められた耐えられる荷重」を表しています。
この数値が純正よりも低いものを取り付けた場合、タイヤが荷重に耐え切れずに走行中にバーストするなど非常に危険です。
また車検に通らないこともあるため、タイヤ交換時には注意が必要です。
ヴェルファイアのスタッドレスの空気圧|まとめ
スタッドレスタイヤの交換時の空気圧について説明しました。
基本的にはスタッドレスタイヤであってもノーマルタイヤと同じメーカー指定空気圧で問題ないことがわかっていただけましたでしょうか。
ヴェルファイアなどの大型の車両の場合、車体重量が重くタイヤにかかる負荷が大きく掛かります。
また車体重量が重いため、凍結した路面の坂道などは非常に苦手としています。
燃費が向上するからといって空気圧を高めに設定する気持ちはわかりますが、事故などの危険性にはかえられません。
冬場の短い間だけのことなので、メーカー指定空気圧に設定することをおすすめします。