ヴェルファイアのハイブリッド車に於けるバッテリー上がりとは?
ヴェルファイア・ハイブリッド車のバッテリーが突然上がってしまった場合の対処法をご存じでしょうか?
実はハイブリッド車と言うのは、通常のガソリン車と比べて様々な面で制限や通常と異なった項目があるのですが、バッテリー上がりに関してもその例が適用されます。
間違った対処をしてしまうと大きな故障に繋がる危険もあり、正しい知識を身につけておく必要があります。
今回は、ヴェルファイアのハイブリッド車に於けるバッテリー上がりについて、復旧方法や注意点など対処法を中心に調べてみました。
ヴェルファイア ハイブリッド バッテリー 上がり|バッテリーの種類
20系・30系ヴェルファイアのハイブリッド車には、共に2つのバッテリーが搭載されている事をご存じでしょうか?
1つ目のバッテリーは、主にハイブリッドシステムでの走行時に必要なモーターを動かす電力を貯めておく「メインバッテリー」と呼ばれる大型なバッテリー、2つ目のバッテリーは、従来のガソリン車と同様にエンジンの始動やヘッドライト・パワースライドドアなどの電装品に電力を供給している「補機バッテリー」と呼ばれる従来型のバッテリー、この2種類のバッテリーを組み合わせてハイブリッド車は走行しています。
基本的にどちらのバッテリーも走行を行っていれば、バッテリーが上がってしまうと言う事は大抵の場合ありませんが、特に補機バッテリーが頻繁に上がってしまう場合には、ハイブリッドシステムあるいは電装系に何らかのトラブルが発生している可能性があります。
ヴェルファイア ハイブリッド バッテリー 上がり|メインバッテリーは基本的に上がらない
20系・30系ヴェルファイアのハイブリッド車には、共に2つのバッテリーが搭載されていますが、メインバッテリーと呼ばれる大型のバッテリーは基本的に上がってしまう事はありません。
前述した通りこのバッテリーは、主にハイブリッド走行時のモーターを動かす為に使われる電力を貯めておくバッテリーです。
走行を行っていれば、タイヤの回転やブレーキの制動によって常に充電が行われます。
モーター走行によりメインバッテリーの残量が少なくなって来たとコンピューターが判断すれば、ガソリン走行に自動で移行し再度メインバッテリーへ充電が行われます。
メインバッテリーの充電はこの様なサイクルで行われている為、バッテリーが上がると言う事は基本的に無いのです。
もし補機バッテリーが上がってしまうと、エンジンの始動が行えずガソリン走行が行えない為に、メインバッテリーへの充電が行えずバッテリーが上がってしまう事がありますが、元の原因はメインバッテリーでは無く補機バッテリーにある事が大半です。
これ以外の場合でメインバッテリーが上がってしまう場合やバッテリーへの充電が行えない場合には、ハイブリッドシステムか電装系にトラブルが発生している可能性が高いので、早めの点検を受ける事をおすすめします。
ヴェルファイア ハイブリッド バッテリー 上がり|バッテリーの位置
20系・30系ヴェルファイアのハイブリッド車に搭載されているメインバッテリーは、2列目スライドシートの床下付近に搭載されています。
その為プリウスの様にトランクルームの内張りを外してメインバッテリー拝見すると言う事はできません。
アクセスするには、2・3列目シートとフロアカーペットを取り外す必要があります。
しかし殆どの場合、このメインバッテリーを交換すると言う事はありませんので、特に気にする必要はありません。
肝心なのは、補機バッテリーの位置です。
ハイブリッド車の場合エンジンルームにハイブリッドシステムが搭載されている関係で、スペースの確保が難しいと言う観点から室内に補機バッテリーが配置される場合が大半です。
20系・30系ヴェルファイアのハイブリッド車の場合には、トランクルーム左側面の内張りの中に補機バッテリー設置されています。
ガソリン車の様にエンジンルームの中や、10系アルファード・ハイブリッド車の様に室内センターコンソールの中には設置されていませんので注意して下さい。
ヴェルファイア ハイブリッド バッテリー 上がり|補機バッテリーが上がってしまった場合の対処法
ハイブリッド車は、ガソリン車の様にバッテリーとバッテリー間でケーブルを繋ぎ応急処置としてエンジンを掛けバッテリー一時的に復旧させる事はできません。
これは、安全上の問題とハイブリッドシステムに支障をきたす恐れがある為です。
ですのでハイブリッド車の場合、救援車からトランク部に設置してある補機バッテリーへの直接配線は絶対に行ってはいけません。
万が一、補機バッテリーが上がってしまった場合には次の手順で対処を行って下さい。
- 20系・30系ヴェルファイアのハイブリッド車の場合、まずボンネットを開けエンジンルームに設置してあるヒューズBOXを見つけて下さい。どちらもエンジンルーム助手席側付近に設置されています。
- ヒューズBOXを開け、救援用端子のカバーを開けます。こちらは電極のプラス側になっています。
- 救援車のバッテリーから極性に注意をして救援用端子へケーブルを繋ぎます。大抵の場合、赤い色の方がプラス、黒い色はマイナスです。
- プラス側を接続したら、エンジンルーム中央左側付近などにあるエンジンやハイブリッドシステム以外の未塗装部分にマイナス側のケーブルを繋ぎます。
- 救援者側のエンジン回転数を少し高めの状態でしばらく回して貰って下さい。後はヴェルファイアのパワースイッチを押せば、ハイブリッドシステム・エンジンが始動するはずです。
- ケーブルの取り外しは逆の手順で行いますが、復旧した側のヴェルファイアは絶対にパワースイッチを切らないようにして下さい。切ってしまうと、最初から復旧作業をやり直さなければなりません。この点は注意が必要です。その後は、カー用品店やディーラーなどで補機バッテリーの交換や点検作業を必ず行って下さい。
ヴェルファイア ハイブリッド バッテリー 上がり|ハイブリッド車は救援車にはなれない?
ヴェルファイア・ハイブリッドに限らずハイブリッド車は、補機バッテリー上がりによって救援を受ける事はできても、自ら救援車になる事は基本的にできません。
これは前述した通り、過電流になどによって救援車側のハイブリッドシステムに支障をきたす恐れがある事と救援を受ける側の車にも過電流などによってコンピューターに支障が出てしまう事がある為で、エンジンルーム内にある救援用端子を使っても相手側の救援はできない構造となっています。
余程の急を要する場合には、リヤトランクルームにある補機バッテリーから直接ケーブルを相手側に接続し復旧を試みる事はできますが、こちら側だけでなく相手側にも被害が及ぶ可能性がある為、おすすめはできません。
ヴェルファイア ハイブリッド バッテリー 上がり|まとめ
今回は、ヴェルファイアのハイブリッド車に於けるバッテリー上がりについての対処法や注意点などを調べて来ましたが、電装系が多いハイブリッド車と言う事で作業は慎重に行わなければならない事が分かりました。
昨今はドライブレコーダーの駐車監視機能など常時、電気を使うアフターパーツなども多い事からバッテリーが上がってしまう事も多い様で、昔の車以上に知識をつける事が大切となっています。
特にハイブリッド車は、ガソリン車などと比べてバッテリー上がりによる救援する側の制限なども多い事から、注意が必要です。
街中などで救援を要請された場合には、事情を説明し救援を回避できる様な知識を身につけておくと良いでしょう。