プリウスの補機バッテリー交換とバックアップ手順を知っていますか?
プリウスの補機バッテリーはハイブリッドシステムの起動や12V電装系への電力供給を担っています。
その寿命は3年〜5年程度ですが、各種メモリーをバックアップしながら補機バッテリーを交換する手順をご紹介します。
プリウスの補機バッテリー交換とバックアップ手順|バッテリー上がりの前兆
プリウスの補機バッテリーはトランクルームの中にあります。
補機バッテリーはハイブリッドシステムの起動や12V電装系への電力供給を担っています。
エンジンをかけても「READY」のランプがつかない、プッシュボタンを1回押してもエンジンが始動しないといった症状はバッテリーが上がる前兆です。
補機バッテリーが完全に上がってしまうと、テレビやラジオ・時計をはじめ、バックモニタカメラ位置調整、NAVIの燃費記録、カーナビの設定、ECU(エンジンコントロールユニット)、盗難防止警報などの各種メモリーがリセットされ、パワーウィンドウの初期化が必要になってしまいます。
補機バッテリーが完全に上がってしまう前にバッテリー交換をしましょう。
プリウスの補機バッテリー交換とバックアップ手順|ディーラーの交換費用
プリウスの補機バッテリーは従来のガソリン車と同じ12V電圧の鉛蓄電池ですが、ハイブリッド車独自の構造を持っています。
それは車外へガスを排出するためのチューブを備えた完全密封構造です。
このバッテリーをディーラーで交換してもらうと、概ね40,000円ほどするようです。
通常のガソリン車よりもかなり割高になっていますね。
そこで、自分で補機バッテリーを交換する場合の費用と、各種メモリーのバックアップをしながら交換する方法を調べました。
プリウスの補機バッテリー交換とバックアップ手順|自分で交換する費用
プリウスの補機バッテリーを自分で交換するとどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
1)10ミリスパナ:約500円。
2)メモリーバックアップ用電池ボックス:1,000円から2,000円以内。
エーモンの「メモリーバックアップ1686」やカーメイトの「メモリーキーパーSA202」、TEC-PARTSの「メモリーバックアップ」など。電池は別売。
3)バッテリー本体:概ね2万円から3万円。安いものでは15,000円くらい。
4)古いバッテリーの回収費:リサイクル用にバッテリーを回収している販売店やガソリンスタンドに持ち込むと500円から1,000円程度で回収してくれる。
以上、安ければ2万円ちょっと、高めでも3万円見ておけば問題はなさそうです。
プリウスの補機バッテリー交換とバックアップ手順|古いバッテリーの取り外し
イグニッションスイッチをOFFにし、10分から30分ほど待ってから作業に入ります。
ブレーキの異常点検やナビがメモリーのバックアップを取るのを待つためです。
1)メモリーバックアップ用電池ボックスに電池をセットし、補機バッテリー本体またはエンジンルーム内ヒューズボックスにある救援用端子に接続する。
2)作業中無駄な電力を使わないように各種インテリアライトをオフにする。
3)トランクルームのカバー類を外し、補機バッテリーを露出させる。
4)補機バッテリーのステーを保持している留め金を外す。
5)ガス抜きホースを外す。やや硬めなので注意。
6)マイナス側の端子を外してから、プラス端子を外す(順番を間違えないように)。
これで古いバッテリーを取り外すことができます。
プリウスの補機バッテリー交換とバックアップ手順|新しいバッテリーの取りつけ
新しいバッテリーの取り付けは、古いバッテリーの取り外しの逆順に進めます。
1)新しいバッテリーを古いバッテリーと同じ位置に置く。
2)ガス抜きホース、バッテリー留めステーを取り付ける。
3)プラス端子→マイナス端子の順で取り付ける。
4)カバー類を元に戻す。
5)エンジンルームのバックアップ電池をマイナス端子から外す。
6)各種インテリアライトのスイッチを元に戻す。
注意:3)で端子を締めるときに、しっかり圧着させるため端子を上からハンマーなどで叩きます。圧着が甘く隙間ができてしまうと、エンジンがかからなかったり、最悪の場合は、隙間に火花が走って火事の原因になったりします。
プリウスの補機バッテリー交換とバックアップ手順|まとめ
以上、プリウスの補機バッテリーの交換とバックアップの手順をレポートしました。
従来のガソリン車のバッテリー交換に比べると、バックアップを取るための手間が増えますが、きちんと手順を踏めば大きな危険もなく交換できます。
補機バッテリーの寿命は3年から5年ですから、10年乗っても2、3回交換するかどうかでしょう。
それでも自分の手で交換すれば、プリウスの仕組みを知り、より深い愛着を持つきっかけになると思います。