プリウスの補機バッテリーが充電不足になってしまった場合はどうしたらいいのでしょうか?
プリウスには2つのバッテリーが搭載されています。
1つは車そのもののバッテリーで、もう1つはハイブリッドシステムの為の補機バッテリーです。
この補機バッテリーが充電されていないと折角のハイブリッドシステムがきちんと動作せず、プリウスの長所を生かすことができません。
では、もし充電が切れてしまった時にはどうしたらいいのでしょうか?
プリウスの補機バッテリーが残量不足かどうかはコクピットで確認できます
補機バッテリーの残量はプリウスのコクピット(運転席)に表示されるインジケーターで確認できます。
”ハイブリッドシステムインジケーター”の部分が全く表示されない場合には補機バッテリーはほとんど無い状態です。
表示されていても「CHG」の部分までしかレベルが無い時には残量が底をつく寸前です。
放電性の高い補機バッテリーには注意
このような状態ではほぼエンジンだけで走ることになるので、当然プリウスのメリットである燃費の良さをほとんど発揮できません。
この補機バッテリーは放電性が高いので、しばらくエンジンを掛けていなかった時には自然放電されてしまいます。
そうすると、ほとんど残量が無いということも珍しくありません。
プリウスの補機バッテリーが残量不足のとき、まずするべきことは?
PHVモデルのプリウスでは家庭用の電源コンセントから直接補機バッテリーを充電することができます。
乗る前に残量不足だと思った時には半分程度まで充電を行ってから乗ると、しっかりとハイブリッドカーならではの特徴を活かして走ることができるでしょう。
補機バッテリーは走行中に充電される
そのケースを除いて、プリウスの補機バッテリーは走行中に充電される仕組みになっています。
通常のバッテリーのようにエンジンさえかけていれば自然に充電されていくという訳ではなく、走らないことには充電されません。
その為、プリウスがバッテリーが残量不足の場合には、まずはともかく走らないといけません。
プリウスの補機バッテリーは残量不足から回復するには?
プリウスの補機バッテリーが充電される仕組みは、運動エネルギー回生システムによるものです。
これは、走行時に発生した熱を電気に変換し、バッテリーに充電するというシステムで、特にブレーキ時に発生する熱が大きく充電に関わっています。
つまり、充電にはただ走るだけでなく、ブレーキを多用するのが一番です。
ただ、そう何度も走行中にブレーキをかけては自分が危ないだけでなく、後続車の大変な迷惑になってしまいます。
下手をすると煽り運転ともとられかねません。
シフトを”ブレーキギア”に入れる
そこで、シフトを”ブレーキギア”に入れて普通に走行してください。
このギアはプリウスの充電の為にあるシフトで、普通に走っているだけで効率よく充電することができるのです。
プリウスの補機バッテリーを充電不足から救ってくれるブレーキギアの欠点
プリウスのブレーキギアとは、アクセルから脚を離している時に自動的に軽くブレーキが掛かるようになるシフトです。
このシフトで走ることで、アクセルを踏んでいない時にブレーキによる熱によって補機バッテリーが充電されていくのです。
ブレーキギアの欠点
ただし、このシフトには欠点もあります。
それは、アクセルを踏んでいない時には必ずブレーキが掛かってしまうので、速度がすぐに落ちてしまうという点です。
また、その状態ではいつもよりアクセルを踏むことになるので、燃費も悪くなってしまいます。
ブレーキギアは補機バッテリーが充分に充電されるまでの間だけに使用する
よって、このブレーキギアは補機バッテリーが充分に充電されるまでの間だけに使用した方がいいでしょう。
充電された後も常にこのシフトで走っていては、反って燃費が落ちてしまうかも知れません。
プリウスの補機バッテリーの充電不足時だけ、ブレーキギアは多用
日本の乗用車には、物理的な摩擦によってブレーキを掛ける時には必ずブレーキランプを点灯させなくてはいけないという決まりがあります。
つまり、プリウスをブレーキギアに入れて走らせていると、アクセルから脚を離す度にブレーキランプが光っているのです。
補機バッテリーが半分程度まで充電できた後は普通のシフトに入れよう
最近ではハイブリッドカーの普及からこの現象を分かっている人も増えてきました。
しかし、知らない人からすると、ちょくちょくとブレーキを掛けて危なっかしい走りをしていると見られてしまってもおかしくありません。
この点から、補機バッテリーが半分程度まで充電できた後は普通のシフトに入れて走ってください。
元々の仕組みで主にブレーキの度にきちんと充電されていくので、ブレーキギアを使用しなくてもそう簡単に電量不足になってしまうことはありません。
プリウスは補機バッテリーが残量不足にならないように気を付けて走りましょう!
プリウスのハイブリッドシステムをきちんと活かして走る為には、その為の補機バッテリーの残量に気を付けましょう。
ごく普通に走っていればそう滅多に残量不足になることもありません。
しかし、アクセルを踏みっぱなしで長距離を走ることが多かったり、しばらくエンジンを掛けていなかった時にはブレーキギアを使用して、いわば”急速充電”を行ってください。
ただし、このブレーキギアの多用は反って燃費が悪くなる可能性があるだけでなく、後続車に迷惑が掛かることもあるので注意しながら行ってください。