ジムニーは横転しやすいのでしょうか?
ジムニーが実際に横転しやすいと考えている人は、オフロードでジムニーが横転している写真を見たことがある人に多いです。
しかし、一歩引いた目線で見れば、そもそもオフロードを走行出来ない車種が多い中でジムニーが走行出来ていること自体を凄いと考える必要があります。
ジムニーが横転しやすいと思っている人はアメリカの裁判が原因
ジムニーが横転しやすいと思っている人の多くは、アメリカの集団訴訟がニュースになった時の写真をイメージしているからです。
日本独自の軽自動車規格でありながら、海外でも人気が高いジムニーは、アメリカの自動車産業にとって真似できないサイズとして驚異でした。
そこで、バックをしている状態から180度ターンをするとジムニーが横転しやすいとして訴訟を起こしたわけです。
しかし、実際に同じ条件で実験してみるとジムニーが横転しやすいという事実は無く、むしろサイズが大きなアメリカ車の方が横転率が高いためにスズキが勝訴しました。
スズキがジムニー集団訴訟に勝訴したニュースが大きく流れることが無かったために、最初の集団訴訟というインパクトのみが印象に残ってしまったマスメディアの責任です。
ジムニーが横転しやすいというイメージはクロスカントリーが一因
ジムニーが横転しやすいというイメージは、クロスカントリーSUVという仕様が一因となっています。
多くの車種ではアスファルトで舗装された道路しか走行出来ませんが、ジムニーはクロスカントリーSUVというジャンルに属するため、専用M/Tタイヤを装着して車高をリフトアップすれば険しいオフロード走行も可能です。
オフロード車は岩場を乗り越えることが多いために、車高が高く重心が高い印象があるため、急斜面にある溝に落ちた状態を写真に収めれば横転しやすいという印象が出来てしまいます。
しかし、元々オフロードや岩場を走っていれば、どのような車種であっても横転することがあるのでジムニーだけが横転しやすいわけではありません。
ジムニーが横転しやすいと言われるのは悪路を果敢に走るから
ジムニーは、悪路であっても果敢に走行できるからこそ横転しやすいと誤解されやすいです。
パートタイム4WDを採用しつつ軽自動車という軽さから、他のフルサイズSUVでは走破出来ない狭く険しい泥道であっても走行可能です。
一見すると道だと分からない所であってもジムニーならば走行出来てしまうので、結果的に枝や障害物で見えなかった穴に落ちてしまうことがあります。
また、岩を乗り越える際に弾んでしまうと横転することがあるのは、どのSUV車でも共通のことですから一般車ではそもそもオフロード走行が出来ない点を考慮に入れる必要があります。
ジムニーが横転しやすい原因は特性ではない
横転しやすい原因は、ジムニーだけの特性では無いという点に注意する必要があります。
なぜなら、クロスカントリーSUVは舗装路を走行するとは限らないので、そもそも平坦ですらない未舗装路を走行するからです。
未舗装路の走行時には、路面自体に問題が多いので真っ直ぐ走行することすら本来は難しいものです。
横転しているジムニーの写真だけを取り上げて面白いシーンとして紹介するメディアがあるからこそ、ジムニーが横転しやすいという誤った印象に繋がってしまいます。
他の軽自動車が同じ未舗装路を走行すら出来ないという比較画像を出せば、横転するシーンがいかに過酷な路面だったか分かります。
ジムニーが横転しやすいとは人気が高いからデマが流される
ジムニーの人気が高いからこそ、横転しやすいというデマをライバル車の関係者から流されてしまいます。
日本独自の軽自動車規格に則った小型軽量コンパクトでありながら、クロスカントリーSUVとしての基本性能が充実しているジムニーと同じサイズで並ぶ車種が海外にはありません。
世界中に販売されているジムニーは、ライバル車種が同じサイズの車で存在しないために、横転しやすいというデマを流して相対的なシェアを確保しようとするライバルメーカーが出てしまうわけです。
ジムニーが横転しやすいという印象操作は、ジムニーの人気が高いことを証明しています。
ジムニーは横転しやすい車では決して無い
ジムニーは、小型軽量コンパクトでありながらクロスカントリーSUVとしての基本性能が充実しています。
オフロード走行を行った際にも、安定した走行が出来るものの未舗装路ならではの悪路が原因で横転することはどの車種でも珍しくありません。
ジムニーだけが横転しやすいというわけでは無いことは、他車との比較をすれば明らかです。