ジムニー向けのジオランダーとはどんなものがあるのでしょうか。
ジムニーを日常的に使用している方の中には、タイヤ交換の時期が迫ってきておりジオランダーというタイヤの購入を検討しているけれども、種類が多くどのタイヤを選んだら良いのか分からないと言う方も多いのではないでしょうか。
ジオランダーをはじめとしたタイヤは、それぞれ走る路面によって選ぶ種類が異なるため現在の使用環境に合わせたタイヤ選びを行わなければなりません。
そこで今回は、ジオランダーとはどの様なタイヤなのか、ジオランダーの用途別の説明などを中心に、ジムニーとジオランダーついて解説をしていきます。
ジムニー ジオランダー: ジオランダーとは?
ジオランダーという言葉は聞いたことがあるけれども、どの様なタイヤなのかよく分からないと言う方もいらっしゃると思いますので、まずはジオランダーについて説明をしていきます。
ジオランダーとは、日本国内のタイヤ販売数で第3位を誇るヨコハマタイヤ(横浜ゴム)から販売されている、オフロード車・SUV専用タイヤブランドの名称です。
正式表記はGEOLANDARとローマ字ですが、読み方や発音が難しい事から敢えてカタカナで表記されることも多くなっています。
昨今では、ジムニーをはじめとした車両の新車時装着タイヤとしても用いられるケースが多く、幅広いジャンルの路面に対応しているなどの理由から継続してジオランダーを装着するユーザーが増えています。
現在、ヨコハマタイヤからはSUV、H/T、A/T、M/T、X-MTと5種類のジオランダーシリーズが販売されており全てオフロード車やSUV向けのタイヤとなっていますが、それぞれ異なった特徴を持っているため、特性や表記の意味を理解しなければタイヤの性能を最大限活かすことはできません。
これらを踏まえて、次からの項目では目的別にどの様なケースでどの種類のジオランダーを選んでいけば良いのかなどを解説していきます。
ジムニー ジオランダー:街乗りがメインであればSUVを選ぶ
ジオランダーには様々な種類がある事が分かったと思いますが、種類が多くどれを選んだら良いのか分からないという方も多いと思います。
まずは、日常利用する際に街乗りや舗装された路面を走行する事が多い場合ですが、この場合にはジオランダーSUVと表記されている物を選ぶ事が基本となります。
このSUVと言うタイヤは主に、舗装された路面を走行する際に装着するタイヤとなっており、大まかな性能は普通自動車用のノーマルタイヤと同じですが、標準的なタイヤよりもサイドウォールと呼ばれるタイヤ側面が強固に設計されており、同時に重たい車両でも確実に停止できるよう特殊なトレッドパターンになっている事が特徴です。
また、燃費性能にもこだわり同社から販売されている低燃費タイヤBluEarthの技術が組み込まれており、オフロード車・SUV専用タイヤでありながら優れた燃費向上効果を見込める点も大きな特徴です。
ただし、トレッドパターンの溝数が少なく主に舗装道路を走行する目的のタイヤとなっている事から、雪道や泥道などの未舗装路を走行する場合にはタイヤの性能を活かすことができないため注意が必要です。
ジムニー ジオランダー:街乗りに加えて悪路の走行も行う場合にはA/Tを選ぶ
舗装された路面の多い街乗りがメイン場合には、オフロード車・SUV専用のノーマルタイヤでもあるジオランダーSUVを選ぶ事が基本となりますが、雪道や泥道など悪路を走行する場合、ジオランダーSUVでは役不足となるケースがあります。
そのような環境で使用する場合には、ジオランダーA/Tと表記されている物を選ぶと良いでしょう。
A/Tとは、オールテレーンタイヤという名前の略称で舗装路と未舗装路に対応しているタイヤである事を示しています。
具体的な定義としては意味合いが異なるものの、大まかな括りとしてはオールシーズンタイヤとしての意味合いを持っており、舗装・未舗装路の対応に加えて簡易的なウィンタータイヤの役割も兼ねている、まさにオールマイティーなタイヤである事が最大の特徴です。
ただし、ジオランダーSUVと比べトレッドパターンが複雑化しあらゆる路面でのグリップ力が向上している代わりに、タイヤ自体が重たく静粛性や低燃費性に欠けると言う弱点も併せ持っているため、走行する環境に応じて必要性が変わるタイヤである事を理解し選択する必要があります。
ジムニー ジオランダー:泥道などの悪路走行がメインであればM/Tを選ぶ
ジオランダーA/Tは、様々な路面状況に対応しているオールマイティーなオールテレーンタイヤですが、泥道や山道など未舗装路の走行が多く舗装路の走行が少ない場合にはジオランダーM/Tを選ぶと良いでしょう。
M/Tとはマッドテレーンタイヤという名前の略称で、名前の通り泥道や未舗装路など悪路であるほど性能を発揮するタイプのタイヤです。
トレッドパターンは、オールマイティーなジオランダーA/Tよりもさらに深く複雑化し悪路でのグリップ力を高め、サイドウォールは岩などが接触した場合でも簡単にバーストしてしまわないよう特殊な構造で強化されている事が特徴です。
まさに、オフロードを走行するために作られたタイヤとなっていますが、その反面、舗装路での停止能力が低く特に乾いた舗装路面では著しくグリップ力が低下する場合があるため、あくまでも悪路専用タイヤとして使用する事が望ましいと言えるタイヤです。
ジムニー ジオランダー:ジムニーで使用する場合にメンテナンスなどで注意する点
ジオランダーシリーズはオンロードやオフロード、乾いた路面や濡れた路面など様々なシーンで使用することのできるオフロード車・SUV専用タイヤですが、ジムニーに使用していく際にタイヤのメンテナンスを行う場合には、幾つか注意をしなければならない点が存在します。
使用する環境に応じた物を選ぶ
前述してきた通り、ジオランダーにはM/Tなど悪路に特化した特性を持っているタイヤがありますが、SUVやA/Tなど主に舗装面や軽度の悪路を対象としたタイヤの場合には使用する路面状態によってタイヤの性能を最大限活かすことができない場合が存在します。
また、その逆で悪路に強く舗装路に弱い特性を持ったM/Tなどもあり最悪の場合には大きな事故を起こしてしまう可能性もあるため、必ず使用する環境に応じたジオランダーシリーズを選ぶ必要があります。
適正な空気圧を保つ
ジムニーはオンロード・オフロードの両環境で走行する事のできる優れた車ですが、車両重量の兼ね合いもあり、型式によっては前輪と後輪でタイヤの空気圧が異なるモデルが存在します。
空気圧が不足または過多状態になっていると、オフロード専用タイヤである強固なジオランダーでも簡単にパンクやバーストを起こしてしまう恐れがあるため、タイヤローテーション後やタイヤ交換後には必ず適正な空気圧を保つ必要があります。
また、スペアタイヤはどのタイヤにでも使用できるよう空気圧の高い方に合わせてメンテナンスを行っておくと良いでしょう。
ジムニー ジオランダー:まとめ
今回は、ジオランダーとはどの様なタイヤなのか、ジオランダーを選ぶ場合どの種類を選べば良いのかなどを中心に、ジムニーとジオランダーついて解説をしてきましたが、ジオランダーはオフロード車やSUV専用タイヤである事が分かったと思います。
その中でも街乗りに特化した物、舗装路と未舗装路や季節を問わず使用できる物、悪路の走行に特化した物など用途によって種類が細分化されており、それぞれ得手・不得手の路面が存在するため使用する環境に応じてタイヤを選ぶ事が基本となりますので、前述した例を参考にすると良いでしょう。
また、ジムニーの場合には型式によって前輪と後輪で空気圧が異なるモデルも存在するため、ローテーションなどを行った際には必ず適正な空気圧を確認することをおすすめします。