アクアのコンセントの後付けについて解説します。
トヨタアクアは2011年の発売以降、マイナーチェンジによる改良を重ねながら現在に至るまで販売数を伸ばし続けているロングセラーカーです。
トヨタの誇るハイブリット技術による非常に優れた燃費性能やハイブリッドカーとしては手ごろな購入価格、取り回しがよく運転がしやすいボディなどがその人気の理由と言えるでしょう。
そんなアクアを日常的な生活の足として愛用しているユーザーの中にはアクアでコンセントを使いたいと思っている人も居るのではないでしょうか。
本記事ではアクアへのコンセントの後付けについて解説します。
アクア コンセントの後付け 解説|コンセントとバッテリー
車の中にコンセントを取り付ける場合、その電力は車のバッテリーから供給されます。
アクアを含むほとんどのハイブリッド車には駆動用バッテリーと補助バッテリーという2つのバッテリーが積まれており、このどちらかのバッテリーから電力が供給される事になります。
駆動用バッテリーは駆動用のモーターを動かして車を走行させるハイブリッド車の心臓ともいえるバッテリーで、補助バッテリーはハイブリッドのシステムを立ち上げたりカーナビや電動ドアなど走行以外の車内の電力消費を賄っている名前の通り補助的なバッテリーです。
この2つのバッテリーは役割に応じて性能も大きく異なっており、どちらのバッテリーから電力を取るかでコンセントの性能が変わってきます。
アクア コンセントの後付け 解説|バッテリーの違い
車を走らせるために強い電力が必要とされる駆動用バッテリーは大容量高電圧のバッテリーなためコンセントに1500W近くの大容量電力を供給する事が可能です。
駆動用バッテリーと繋がっているコンセントであれば電子レンジや大型冷蔵庫といった消費電力の多い家電ですら動かす事が可能で、またガソリンが十分にあれば長時間の電力使用が可能となり、疑似的な自家用発電機として利用する事も可能です。
それに対して補助バッテリーは100W程度の電源しか供給できず、また電力を使いすぎるとバッテリー上がりを起こす危険性があるため電力の使い過ぎには常に注意する必要があります。
残念なことにアクアには駆動用バッテリーから電力供給されるコンセントはなく、オプションで選択する事もできないため、アクアでコンセントを使うのであれば補助バッテリーから電力供給されるコンセントを使うしかありません。
スポンサーリンクアクア コンセントの後付け 解説|アクセサリーソケットによる取り付け
実際にアクアでコンセントを使いたい場合アクセサリーソケット(シガーソケット)から変換プラグなどを使ってコンセントを取り付けるのが一番簡単です。
アクアの電源が供給されているアクセサリーソケットは1か所しかないため、多数の電気製品を使いたいのであれば増設用ソケットの使用などを検討すべきでしょう。
ただしアクセサリーソケットは補助バッテリーからの電力供給で作動しているため、100W程度の電力しか供給できません。
あまり多くの電力使用は賄えませんし、何より電力を使いすぎて補助バッテリーが上がってしまうと駆動用のバッテリーがどれだけ充電されていてもハイブリッドシステムを立ち上げることができずに車が動かなくなってしまいます。
アクア コンセントの後付け 解説|改造での取り付けによるリスク
補助バッテリーから電力を取っているコンセントはあまり使い勝手が良いとは言えません。
アクアに駆動用バッテリーから電力を取るコンセントは取り付けられないのでしょうか。
同じトヨタのハイブリッド車でもプリウスなどには駆動用バッテリーから電力を取る1500Wまで電力を使えるコンセントがオプションで用意されており、技術的にはアクアに駆動用バッテリーから電力を取るコンセントを取り付ける事は可能なのです。
一部の業者や修理工場などではアクアに駆動用バッテリーから電力を取るコンセントを改造で取り付ける施工を行っている所もあるようです。
しかし駆動用バッテリーは高電圧なため浸水時などに搭乗者が感電しないよう防水処置が施されており、駆動用バッテリーから電力を取るには一旦この防水処置を外して施工を行ってから再度防水処置を行う必要があります。
この処置が不十分だと最悪の場合は浸水時に感電で命を失う危険性があり、業者などに依頼するのであれば施工に十分な信頼が出来るかをよく調べてから依頼する必要があります。
スポンサーリンクアクア コンセントの後付け 解説|まとめ
ここまでアクアへのコンセントの後付けについて解説してきました。
ハイブリッド車に取り付けられたコンセントには駆動用バッテリーから電力を取るものと補助バッテリーから電力を取るものがあります。
駆動用バッテリーから電力を取るコンセントの方が様々な面で優れているのですが、通常アクアには駆動用バッテリーから電力を取るコンセントは取り付けられません。
一部の業者などではアクアへの駆動用バッテリーから電力を取るコンセントの取り付けを行っているところもあるようですが、危険性があるため十分に信頼できる業者を選んで施工を依頼した方が良いでしょう。