アクアの燃費の見方を解説します。
トヨタアクアは2011年の発売開始以降、世界トップクラスの優れた燃費性能がユーザーから評価され、現在まで売れ続けている国民的なハイブリッドカーです。
それほど車に詳しくない人でも、アクアと聞けば燃費が良いというイメージを持っている人は多いでしょう。
しかし、アクアの燃費が良いと言っても、どのくらい燃費が良いのかと言われれば漠然としたイメージしか持っていないという人も多いです。
そんな時、参考になるのがカタログの数値ですが、カタログの燃費数値には複数の種類が存在するため、良く解っていないと混乱してしまう事があります。
また、カタログ上の燃費数値は実燃費とは開きがあることも珍しくありません。
本記事ではアクアのカタログ上の燃費の見方や、アクアの実際の燃費について解説します。
アクア 燃費の見方 解説|JC08モード
アクアのカタログ上の燃費でよく見るのがLグレードで38.0㎞/L、Lグレード以外で34.4㎞/Lという数値です。
この数値は2011年から使用されているJC08モードという基準に基づいています。
JC08モードは、2011年以前に使われていた10・15モードより実際の走行パターンに近い測定法を用いることにより、より実燃費に近い数値が出る基準として導入されました。
近年発売されたアクアをはじめとした多くの車のカタログにはJC08モードの燃費が表示されています。
一方、2018年10月からは新しい世界的な燃費基準であるWLTCモードでの燃費表示が義務付けられました。
2020年9月以降に発売される新車ではJC08モードの燃費は記載されず、WLTCモードでの燃費表示のみが記載されることになります。
アクア 燃費の見方 解説|WLTCモード
JC08モードは昔の10・15モードよりは実燃費に近いとはいえ、まだ実燃費と比べるとかなり数値に開きがあります。
WLTCモードはJC08モードより更に実燃費に近い基準であり、そのため数値自体はJC08モードより悪くなります。
アクアのWLTCモードの燃費はLグレードで29.8㎞/L、Lグレード以外で27.2㎞/Lとなっています。
アクアのJC08モードでの燃費数値は実燃費としてはほぼ達成不可能な数値ですが、それと比べるとWLTCモードの燃費数値はかなり現実味のある数値であり、環境や運転の仕方によっては実現可能な燃費です。
現在はJC08モードからWLTCモードへ燃費表示が切り替わる過渡期なため、カタログではJC08モードの燃費数値とWLTCモードの燃費数値が両記載されているケースも多いです。
燃費を見る時はJC08モードとWLTCモードのどちらの種類の燃費なのかに気を付けて見る必要があります。
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WLTCモードの燃費数値は、市街地モード、郊外モード、高速道路モードという3つの燃費数値をもとに算出しています。
市街地モードは信号や渋滞などの影響を受ける低速走行での燃費、郊外モードは信号や渋滞などの影響が少ない状態の燃費、高速道路モードは高速走行を続けた状態の燃費です。
これら3つの燃費数値をもとに、各走行モードの数値を平均的な利用時間に従って配分、計算した数値がWLTCモードの燃費数値になります。
アクアのLグレードでは市街地モードで28.2km/L、郊外モードで32.2km/L、高速道路モードで29.3km/Lになり、最終的なWLTCモードの数値が29.8㎞/Lになります。
走行条件によって変わる燃費数値が全てオープンになっている事で、ユーザーは自分の車の利用状況に合わせて数値を補正することができます。
アクア 燃費の見方 解説|実燃費
アクアのカタログでの燃費数値を見てきましたが、アクアの実燃費はどのくらいでしょうか。
カタログ上の燃費と異なり、実燃費は環境や運転の仕方によって大きく異なってきます。
ユーザーによって個人差はありますが、夏場の市街地では22~24km/L辺りを記録する方が多いようです。
ただし、ハイブリッド車は運転の仕方による燃費の揺れ幅がかなり大きく、27~30km/LというWLTCモードの数値と比べてもそん色ない燃費で走っている方もいるようです。
また、カタログ上の燃費には反映されませんがアクアを含めたハイブリッド車は冬場では暖房の使用に伴って、燃費が非常に悪くなってしまう事には注意が必要です。
燃費がいいはずのアクアでも人によっては冬場の燃費は20km/Lを切ってしまうこともあるようです。
スポンサーリンクアクア 燃費の見方 解説|まとめ
ここまでアクアのカタログ上の燃費の見方を中心に解説してきました。
現在のアクアのカタログではJC08モードとWLTCモードという2つの燃費数値が混在しています。
JC08モードの数値はWLTCモードの数値より良いですが、実燃費からはやや遠いです。
それに対して、WLTCモードの数値は比較的実燃費に近く、環境や運転の仕方によっては実現可能な燃費です。
カタログスペック上の燃費は固定ですが、ハイブリッド車は運転の仕方によって同じ車種でも実燃費にかなりの違いが出ることには注意が必要です。