スペーシアのシートカバーを手作りしてみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
スペーシアという車は、人気車種であるため様々なシートカバーが市販されていますが、単調な柄や配色の物が多く自分好みのシートカバーを手作りし、室内をアレンジしたいと考えている方は少なくないはずです。
そこで今回は、シートカバーを手作りする場合の方法や、実際に手作りしたシートカバーを装着している例の紹介などを中心に、スペーシアと手作りのシートカバーについて解説していきます。
目次
スペーシア シートカバー 手作り:布地はどの様な物を選ぶと良い?
市販されているシートカバーの生地と言えば、ファブリックや人工皮革・本革などが主流ですが手作りのカバーの場合には、どの様な布地を選べば良いのでしょうか。
これには、様々な種類がありますが特にこの生地で無ければならないと言う事は無く、自分の好みに合った材質や柄の物を選ぶという事が基本となります。
ただし、車のシートと言うのは体とシートで擦れ合う部分が多いため、薄手の布地を選んでしまうと短期間ですり切れてしまう場合があるため、できるだけ厚手の生地を選ぶ事が望ましいと言えるでしょう。
また、ジーンズ生地など色落ちする素材は服に色移りしてしまうだけで無く、雨などで濡れてしまうと元のシートが染まってしまう可能性があるため、避ける必要があります。
昨今では、防水処理を施した布地も販売されておりこちらの場合には、万が一飲み物を溢してしまった場合でも染みこむことは無いため、家族構成や乗車環境に応じて布地を選ぶ事も1つのポイントです。
大型手芸用品店では、車のシートカバーに適している布地をアドバイスしてくれる店員さんもいらっしゃいますので、布地選びに困った場合には相談すると良いでしょう。
スペーシア シートカバー 手作り:シートカバーにはどんなタイプがあるの?
シートカバーには、既存のシート形状に合わせて細かい寸歩を測りシートに被せるカバータイプと、大まかな背もたれからシート座面までのサイズを測り1枚の布地でシートを覆うエプロンタイプの2種類が主流です。
どちらのタイプにも利点があり、シートカバータイプの場合にはオリジナルシートの形状に合わせ後付け感の少ないカバーが作れることや、乗車中に発生するシートとカバーのズレを抑えることができる点です。
シートエプロンタイプの場合にはヘッドレスト、背もたれ、座面のなどパーツを分けてカバーを作るのでは無く、背もたれからシート座面にかけて1枚の布地で作り上げるため、短時間で簡単に作成できる点がメリットです。
反面デメリットとしては、シートカバータイプの場合シート全面を覆わなくてはならないためコストが掛かる事や作り上げるまでに時間がかかると言う点が、エプロンタイプの場合には後付け感が残ってしまう事やシート形状によっては、ブレーキをかけた際にシートエプロンがシート上で滑ってしまうため、予めどの場所で固定を行うかなど設置方法を工夫しなければならないなどのデメリットが存在します。
スペーシア シートカバー 手作り:初心者ならエプロンタイプがおすすめ
シートエプロンは、シート形状の細かい寸法を測ること無く1枚の布地をシートに覆うだけでカバーにすることができるため、シートカバーの手作りが初めての方や裁縫作業が苦手という方に向いているカバーのタイプとなります。
作り方はとてもシンプルで、ヘッドレストホール(ヘッドレストをはめる穴)を基準として背もたれ部分からシート座面までの長さと幅をメジャーで測り、好みの布地を裁断すればカバーの手作りは完了です。
布地を裁断した部分に、ニットテープやバイアステープと言った手芸用品で縁取りを行えば、布端部分がほつれてしまう心配もありません。
布地の裏手に5mm~9mm程度のウレタンスポンジなどを縫い付けると、クッション性を高める事も可能です。
ただし、このままでは走行中に座面部分が動いてしまう場合があるため、ヘッドレストに固定する為の穴とリクライニングの可動部分などにズレを防止するための紐やゴムなどを取り付けると良いでしょう。
小さなお子さんが居る場合には、キックガードの役割を兼用させるため、背もたれ裏部分までシートエプロンの長さを延長すると、汚れを防止する効果も期待することができます。
スペーシア シートカバー 手作り:本格的に作り込むならカバータイプがおすすめ
シートカバータイプは、シートの凹凸や細かいサイズを測り作らなくてはならないため、難易度はエプロンタイプよりも高くなりますが、エプロンタイプよりもフィット感の高いシルエットとなりますので、裁縫作業が得意な方や本格的に作り込む場合には、こちらのタイプに挑戦してみると良いでしょう。
具体的な作り方としては
- 45・90リットルのゴミ袋などを利用し大まかなシートの形状を写し書きし、新聞紙などで型紙を作成する(縫製しやすい様、2~4cm程の縫い代を取る事)
- クッション性を高める場合には、ウレタンマットなどを座面等に貼り付けておく
- 型紙通りに裁断したパーツを、仮縫いしていく
- シート形状に合わせ、微調整を行ったら縫製を行っていく
- 最後に各部分のカバーを被せていけばシートカバーの手作りは完了
となります。
運転席側のフロント・リヤシートにはアームレストが取り付けられていますので、シートカバーの採寸や取り付けを行う際は、この部分を外す必要がありますので注意をしてください。
また、背もたれ部分と裏部分を縫製するのでは無く、マジックテープで両パーツを固定する方式を用いると、シートカバーの脱着が楽に行えるため、頻繁に洗濯や模様替えを行う場合にはこちらの固定方式で作り上げると良いでしょう。
スペーシア シートカバー 手作り:シートカバーを手作りする際の注意点
手作りのシートカバーは、好みに合ったカラーや柄の物を自由に使用できる事から、幅広いカスタマイズが可能ですが、取り付ける場合には幾つか注意点が存在します。
1.SRSサイドエアバッグが正常に機能しない場合がある
スペーシアにはシートの肩口付近に、万が一の事故時に胸部や腹部への衝撃を和らげる役目のサイドエアバッグが標準装着されています。
純正シートやシートカバーは、この機能を損なわない加工がなされており事故時でも確実にエアバッグが作動するよう動作確認が行われていますが、手作りのシートカバーはエアバッグの動作保証が無いため、エアバッグが正常に作動しないケースもありますので注意が必要です。
2.車検不適合となる場合がある
自動車のシートやシートカバーの素材は、一定の基準が設けられており火災時に燃え広がることが無い様、難燃性の素材を使用することが法律で定められています。
シートカバーを手作りする際には、ファブリック生地やキルティング生地などの布地を使用する場合が殆どですが、中には難燃性の基準を満たしていない布地も存在し、車検を行う検査官によっては車検不適合となる場合もありますので、布地を購入する際には前以て確認しておく必要があります。
スペーシア シートカバー 手作り:まとめ
今回は、スペーシアと手作りのシートカバーについて解説してきましたが、布地選びは厚手の物で色移りし難い物が適している事が分かったと思います。
基本的には、好みのデザインや素材の物を自由に使用することができますが、自動車の内装品には難燃性の高い物を使用する規定が設けられていますので、この点に関しては予め注意をしておく必要があります。
また、前述した通りシートカバーには主に2種類のタイプが存在し、加工の難易度が異なりますので、使用する環境やスキルに応じて選ぶと良いでしょう。