新型スペーシアの不具合とはどのようなことがあるのでしょうか。
現在、新型スペーシアの購入を検討している方の中には、どの様な種類の不具合があるのか購入前に把握しておきたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
新型スペーシアは、エアバッグや検査不良などの大規模リコールを除くと比較的に不具合の少ない車種ですが、全く不具合がない訳ではありませんので詳細を把握しておきたいところです。
そこで今回は、新型スペーシアで発生している不具合や、その対応状況の説明などを中心に、新型スペーシアと不具合について解説をしていきます。
目次
新型 スペーシア 不具合:エンジンがカラカラと音を立てる不具合
新型スペーシアは比較的に不具合の少ない車種ですが、車両の製造時期などによっては特有の不具合が確認されているため、ここでは現在明らかになっている不具合とそれに対する対応状況を説明していきます。
まず、エンジンがカラカラと音を立てる不具合です。
この不具合は製造時期に限らず、2017年に販売が開始された新型スペーシアの一部の車両で確認されている不具合の1つとなります。
具体的な症状としては、エンジン始動直後のアイドリング中にエンジン付近からカラカラと何かが接触している様な異音が発生すると言うもので、新型スペーシアと同様のNAエンジンを搭載する新型スペーシアカスタムでも発生している症状です。
原因は、エンジンの補機部品でウォーターポンプなどに動力を伝えるベルトテンショナー(オートテンショナー)の不良によるもので、症状や異音が確認できた場合には新品の部品に交換する対応がとられています。
通常走行を行う分には問題ありませんが、重症化するとISGと呼ばれる発電機付きモーターなどに悪影響を及ぼす恐れもあるため、早い段階での対応が必要となります。
新型 スペーシア 不具合:アイドリングストップ機能の不具合
新型スペーシアは、一部の車両でアイドリングストップ機能の不具合も確認されています。
具体的な症状としては、アイドリングストップ機能が正常に作動せず燃費が著しく低下する現象や、外気温の上昇に伴ってアイドリング中のエンジン回転数が不安定になり場合によってはエンジンストールを起こしてしまうと言うものです。
原因は、ECUと呼ばれるエンジンの制御を行うためのプログラム不良という事が判明しており、このECUのプログラミングデータを新しいものにアップデートすることで、不具合を解消する事が可能となっています。
ただし、リコールなどの対象とはなっておらず、販売店が独自に行うサービスキャンペーン(自主改善サービス)の対象外となっている事から、不具合の自己申告や整備士による症状の確認が行わなければ対応してもらうことができませんので注意が必要です。
また、ECUのアップデートは設備の関係上、民間整備工場では行えない場合がありますので、スペーシアの場合にはスズキ店やスズキ・アリーナ店などの正規販売店で行う必要があります。
新型 スペーシア 不具合:セレクトビューバックアイカメラの不具合
新型スペーシアには、ディーラーオプション品として駐車時の後方確認を行うためのバックカメラが設定されていますが、こちらの機能も一部の車両で不具合が確認されています。
主な症状としては、後退時にナビゲーションへ表示されるはずのガイドラインが表示されない場合や、後方から接近する車両を検知する事ができないなど機能が正常に動作しない不具合が発生しています。
現在の対応状況としては、2018年11月以降に新車で購入を行いオプションとしてセレクトビューバックアイカメラを装着した車両においては、対策済みの新しいカメラが装着されるため、問題は解消していることが現状です。
ただし、試乗車などで当該オプションを装着し、その後中古車両として販売が行われた一部の車両では対策品への交換が行われていない場合もあり、こちらの場合には製造年月日と照らし合わせ該当する車と判断されれば、無償で対策品に交換する事ができますので覚えておくと良いでしょう。
新型 スペーシア 不具合:燃料ゲージの不具合
新型スペーシアは、燃料ゲージが正確に表示されない不具合も発生しています。
具体的な症状としては
- 走行中に燃料の残量が目まぐるしく変化をする
- 燃料ゲージが低くなったため燃料補給を行ったが、5リットル程度の極少量しか給油を行えなかった
- 数十秒間のアイドリングストップ中にも関わらず、燃料ゲージが2~3メモリほど減少する
などが具体的な不具合です。
こちらの場合、車載されているコンピューターのアップデートを行う事で正確な燃料の残量を表示できるようになりますが、一部では改善が見られずポンプユニットやフロートメーターと言った部品を交換する場合もあり、現在のところ無償での交換対応が行われています。
実はこの症状、納車直後は起きず走行距離を重ねていくうちに表示と残量との間に誤差が発生する特殊な不具合となっており、ユーザー自身で症状の申告を行わなければコンピューターのアップデートは行われませんので覚えておくと良いでしょう。
新型 スペーシア 不具合:自動ブレーキが誤作動する不具合
新型スペーシアには、極一部の車両に限って自動ブレーキが誤作動を起こし、機能が正常に作動しない可能性がある不具合が確認されています。
具体的な症状としては
- 走行していないのにも関わらず、衝突回避を知らせるアラームが鳴り続ける
- メーター内に衝突軽減ブレーキの警告灯が点灯したまま
- カメラやレーダー部分に汚れが発生していないのにも関わらず、頻繁に自動ブレーキの警告が発生する
- 点検を受けた際に、自動ブレーキの初期設定を行うようメッセージが表示される
などが具体的な不具合となります。
新型スペーシアの自動ブレーキはフロントガラスの上部に設置されている単眼カメラとレーダーを組み合わせ、衝突の危険がある場合には自動でブレーキがかかるよう設定されています。
ところが、走行中の振動や自動車の組み立て時にカメラ位置がずれていると衝突物までの距離などに狂いが生じてしまうため、衝突回避を促すアラームや警告灯が誤作動を起こしてしまうのです。
現在では、システムが作動した回数や走行時のスピードなどを専用のコンピューターで診断することができ、誤差や狂いなどが発生している場合には販売店で調整を行う対応が行われています。
新型 スペーシア 不具合:まとめ
今回は、新型スペーシアで発生している不具合や、その対応状況の説明などを中心に、新型スペーシアと不具合について解説してきましたが、大きな不具合は少ないものの極一部で様々な不具合が発生している事が分かったと思います。
メーカー側も不具合を認識し、改善を行う対策を講じていますので万が一症状が出てしまった場合でも、安心して対応してもらうことができるでしょう。
中には、前述した不具合以外にも前例の少ない極希な症状が発生する場合もありますので、異変を感じた場合には早急に点検を受ける事をおすすめします。