ホンダN-BOXを購入するひとつの方法として、「残価設定型クレジット」があります。
このような購入方法は、N-BOXだけではなく、さまざまなメーカーで設定されています。
では、従来の購入方法とはどのように異なるのでしょうか。
ホンダNBOXを残クレで購入|残価設定型クレジットとは
残価設定型クレジットは略して残クレとも呼ばれます。
この残クレは契約の際に3~5年後の車両の残存価値、つまり残価を設定し、残価以外の代金を分割して返済する方法です。
たとえば、200万円の車両の3年後の残価が90万円で残価率が45%の場合、残った110万円を分割で返済することになります。
その上で、契約満了時には残クレを設定した車両を返却するか、残価を支払って買い取るのかを選択します。
ただし、あくまでも残クレは残価分を差引いた金額を分割で購入するものであり、残価分が割引きになるわけではありません。
とはいえ、契約満了とともに新車に乗り換える場合には、残価を下取り価格として差引いて新車を新たに購入することができます。
ホンダNBOXを残クレで購入|なぜ残価設定型クレジットなのか
メーカーが残クレを設定している理由は、契約満了時に車両を返却することによって、新たに新車を再び残クレで購入して欲しいという意図があるからです。
メーカーとしては短いサイクルで新車を販売することができ、同時に比較的状態の把握できている下取り車も入手することができます。
このため残クレは通常のカーローンよりも低金利が適用されていることが少なくありません。
一方、顧客としては契約満了時に残価分を買い取るために新たにローンを組むと、残クレよりも高い金利が適用されるため、月々の返済額が増加することになってしまいます。
これを避けるために顧客は車両を返却し、返済額の変わらない残クレで新たな車を購入するというサイクルが生まれるのです。
ホンダNBOXを残クレで購入|メリット
残クレの顧客側のメリットには以下のようなものが挙げられます。
- カーローンよりも月々の支払額が減少する
- カーローンよりも低金利で新車が購入できる
- 残価が設定されているため、契約満了後の買取価格が保証されている
- 3年あるいは5年ごとに新車に乗り換えることができる。
- 3年サイクルで新車に乗り換えた場合、車検費用がかからない
このように、残クレを利用すると金利が低く、月々の支払額を抑えられるのが最大のメリットです。
現在では、ホンダディーラーにおける新車購入者のおよそ半数が残クレを利用しているともいわれています。
ホンダNBOXを残クレで購入|デメリット
一方、残クレを利用することによるデメリットは以下のようなものがあります。
- 月間走行距離が設定されていて、走行距離に制限がある
- 事故を起こしたり、傷や汚れがあると残価が保証されない可能性がある
- 所有権は顧客ではなくディーラーが持っている
このように、残クレのデメリットとしては車の乗り方によっては残価が保証されないことがあるということが大きいでしょう。
その場合でも、契約満了時には残価を支払わなければならず、状況によっては残クレを利用しないで新車を購入し、買い替えの際には買取業者に所有していた車を買取してもらったほうがよいケースも起こりかねません。
ホンダNBOXを残クレで購入|購入する場合
では実際にN-BOXを残クレで購入するとどのようになるのでしょうか。
「N-BOX G・EX Honda SENSING(FF)」で、シュミレーションしてみましょう。
実質年率は3.5%、支払い回数60回(5年払い)となります。
- メーカー希望小売価格:1,596,240円(消費税込み)
- 月間走行距離:1,000km以内
- 初回の支払額:6,779円
- 通常月の支払い学:6,500円
- ボーナス月の加算:50,000円
このような条件の場合、乗り換えなら最終回で車両を返却し、支払額は0円となります。
一方、乗り続ける場合には576,420円の支払いが必要です。
ただし、この金額は分割で支払うこともできます。
また、支払い総額は、乗り続ける場合で1,760,199円、乗り換える場合で1,183,779円となります。
ホンダNBOXを残クレで購入|購入は十分な検討が必要
このように、短いサイクルで新車に乗り換える場合には、残クレを利用することで支払額が少なくて済みます。
しかしながら、N-BOXをもっとも安く手に入れる方法は現金で一括購入することです。
これは金利負担の必要がないからです。
また、実質的にN-BOXをマイカーとして所有したいのであれば、無理のない範囲でマイカーローンを利用するほうがよい場合もあります。
残クレを利用する際には、自分のライフスタイルや、家計なども考慮して、十分な検討が必要といえるでしょう。