Nボックスがアイドリングストップにならないことありませんか?
現在Nボックスに乗っている方の中には、アイドリングストップにならない現象に遭遇し、車が故障してしまったのではないかと困っているという方もいらっしゃると思います。
この場合、走らない・止まらないなど重大事故に繋がる危険性がある訳ではありませんが、常にアイドリングを行っているままの状態が続いているため燃費が大きく落ちてしまうなどの影響が出てしまいます。
そこで今回は、アイドリングストップが機能しなくなってしまう原因や、その場合の解決方法などを中心に、Nボックスとアイドリングストップついて解説していきます。
N ボックス アイドリングストップ ならない:アイドリングストップってどんな機能?
昨今では二酸化炭素排出ガスの低減を目的として、ハイブリッド車以外の様々な車種にも排出ガスを減らす工夫がなされており、アイドリングストップもその機能の1つとなっています。
このアイドリングストップ機能とは、自動車の走行速度が一定以下になった場合やエンジンの動作が不要とECU(エンジンコンピューター)が判断した場合、自動的にエンジンの動作を止め、アイドリングを停止する機能の事を指します。
エンジンは停止をしますが、エンジンストール(エンスト)状態の様にエアコンやナビゲーションなどの電気系統が全て停止することは無く、エンジンを始動する前のACC(アクセサリーモード)と同じ状態となる事が特徴です。
エンジンの再始動はブレーキを緩めることやECUが発電の必要があると判断した場合、自動的にアイドリングストップが解除される構造となっているため、バッテリー上がりの心配をする必要はありません。
ただし、アイドリングストップ状態になるためには気温やその他の機能など動作するための一定の条件を満たしている必要があり、場合によってはアイドリングストップにならない状態も発生する事があります。
次からの項目では、アイドリングストップにならない原因やその場合の解決方法などについて解説していきます。
N ボックス アイドリングストップ ならない:アイドリングストップにならない原因と解決法・その1
Nボックスに乗っている方の中には、最近アイドリングストップ状態にならない事が多いと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
アイドリングストップが動作しない原因は幾つか考えられますが、原因として最も可能性が高いのは、エンジンが温まっていないなど動作条件を満たしていない場合です。
Nボックスに搭載されているアイドリングストップ機能は、冷却水や各種オイル系統などの温度が低い場合には、発電によってエンジンへ負担が掛かる事を避けるためアイドリングストップが動作しないようにECUで管理されています。
また、外気温と車内の温度差が大きくエアコンの使用によって高負荷状態となっている場合にも、バッテリー上がりを防ぐためにアイドリングストップが行われない場合があります。
この場合、機械的な要因や何らかの設備が故障が発生していると言う訳では無く、アイドリングストップが動作をする環境が整っていないと言う事が要因となっているため、解決法としては暖気運転を行いエンジンを暖める事やエアコンの設定温度を外気温に近い値へ設定するなど、動作条件を満たすまで待たなければならないのが現状です。
特に冬場は気温が低く暖機運転を行う回数が増えるため、夏場に比べてアイドリングストップにならなくなる回数が増える傾向にあります。
N ボックス アイドリングストップ ならない:アイドリングストップにならない原因と解決法・その2
エンジンが温まっており動作条件を満たしているのにも関わらず、アイドリングストップ状態にならず困ってしまう事もあると思います。
その場合、ECON機能がOFF状態になっていないか確認を行うと良いでしょう。
Nボックスはじめとしたホンダ車の場合には、エンジンやトランスミッション、エアコンなどの動作を最小限に抑え省エネ運転を補助するためのECONと言う機能が搭載されていますが、何らかの拍子にECONをOFFにしてしまいアイドリングストップにならない状態となっている可能性があります。
通常であれば、エンジンの再始動を行うとECONは自動的にON状態へ戻る設定となっていますが、中古車などで購入した車両の中には前オーナーによってECONを強制停止させる機器が装着されている場合もあり、これが原因となりアイドリングストップにならない場合も少数ですが見受けられます。
この場合の解決策としては、ECONボタンを押し緑の葉をモチーフとした表示を点灯させればアイドリングストップが動作するようになります。
エンジンを再始動させてもECONがOFFになってしまう場合には強制停止機器が取り付けられている可能性が高いため、整備工場やディーラーなどで取り外す必要があります。
N ボックス アイドリングストップ ならない:アイドリングストップにならない原因と解決法・その3
前述した2例は、特に故障していると言う事では無く動作条件を満たすことができれば自動的にアイドリングストップを行うようになりますが、これら以外でアイドリングストップにならない場合は、電気系統などでトラブルが発生している事が考えられます。
その中でも特に多いのが、バッテリーの劣化や蓄電不足が原因となりアイドリングストップにならなくなると言う事例です。
アイドリングストップは、エンジンの始動と停止を繰り返すためバッテリーに大きな負担が掛かる機能でもあり、他のアイドリングストップ非搭載車と比べてバッテリーの劣化速度が速い事が特徴として挙げられます。
そのため、定期的に長距離走行の運転でバッテリーを充電している車両は特に問題がありませんが、街乗りなどアイドリングストップの動作回数が多く蓄電量の少ない車はバッテリーの電圧が弱くなり、エンジンの再始動を行えなくなるとECUが判断するためアイドリングストップを行わなくなってしまうのです。
この場合、長距離走行などでバッテリーを充電し蓄電量を元に戻す事で再びアイドリングストップを行う様になりますが、バッテリー自体が劣化をしている場合には蓄電できる量が減少しているためバッテリーその物を新しい物に交換しなければ解決することはできません。
また、N ボックスの場合にはバッテリーの電圧低下がインフォメーションパネルに表示されますので、アイドリングストップにならないと感じた場合にはこの表示を参考にバッテリー交換などを行うと良いでしょう。
N ボックス アイドリングストップ ならない:アイドリングストップにならない原因と解決法・その4
バッテリー交換を行ったのにも関わらず、アイドリングストップにならないと困っている方もいらっしゃると思いますが、これには思わぬ落とし穴があるのです。
N ボックスの場合にはアイドリングストップ機能の設定がECUに保存されており、バッテリーの交換や何らかの作業を行うためそのままバッテリーを外してしまうと、この設定が消去されてしまいアイドリングストップが行われなくなってしまいます。
そのため、バッテリーを外した後は必ずECUにアイドリングストップの情報を再学習させなければなりません。
再学習方法は以下の通りです。
- プッシュスタートボタンを2度押しエンジンをON状態にする
- 1分~2分程度アイドリングを行う
- 上記の作業を3回~4回程度繰り返す
この作業を行い、アイドリングストップ表示灯がオレンジ色から緑色に変われば作業は完了となり再びアイドリングストップ機能が動作するようになります。
また、バッテリーを外す際にメモリーバックアップいう機器を使用することで保存されている設定を消去することなくバッテリーを交換することも可能ですので、手間を省く場合にはこちらの機器を導入すると良いでしょう。
N ボックス アイドリングストップ ならない:まとめ
今回は、アイドリングストップが機能しなくなってしまう原因や、その場合の解決方法などを中心に、Nボックスとアイドリングストップついて解説してきました。
気温の低下による動作条件やバッテリーの劣化などによってアイドリングストップが機能しなくなってしまう事が分かったと思います。
動作条件を満たしていない場合には、暖機運転などを行う事によって再びアイドリングストップを行うようになりますが、バッテリーの劣化などが原因の場合には蓄電量を増やす作業や交換が必要となります。
解決方法を実践しても症状が改善されない場合には、他の電気系統などが不具合を起こしている可能性もあるため、早めに点検を行う事をおすすめします。