ジムニーにセーフティサポートはいらないのでしょうか?
2018年のモデルチェンジ以降、納車1年待ちも珍しくない人気を維持し続けているスズキ・ジムニー。
いざ購入する際にはオプションの選択は悩ましいところですが、安全装備であるスズキセーフティサポートは必要な装備なのでしょうか?
スズキセーフティサポートはメーカーオプションであり後付けが出来ないので付けるか付けないかは購入の時点で決める必要があります。
本記事ではスズキセーフティサポートの性能やジムニーへの必要性について解説します。
ジムニーにセーフティサポートはいらない?|スズキセーフティサポートとは
まずスズキセーフティサポートの装備内容を見てみましょう。
スズキセーフティサポートとは単眼レーダーとレーザーレーダーによる衝突軽減ブレーキであるデュアルセンサーブレーキサポートを中心とした予防安全装備です。
衝突軽減ブレーキ以外では誤発進抑制機能や車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、ハイビームアシスト、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能といった機能が含まれています。
スズキセーフティサポートは最上位グレードXCでは標準装備となっていますが、それ以外のグレードではオプション扱いであり価格は取り付け工賃込みで42,900円になります。
ジムニーにセーフティサポートはいらない?|スズキセーフティサポートの評価
今や軽自動車であっても安全装備はあって当然であり、各自動車メーカーが独自の安全装備を開発しています。
ジムニーのセーフティサポートの性能は他社の車の安全装備と比較してどうなのでしょうか?
JNCAP(自動車事故対策機構)による評価ではセーフティサポートを装備したジムニーの安全性能は126点満点中61.3点、これは軽自動車の枠組みで見ても低い点数であり、残念なことに実用できる最低水準のレベルです。
セーフティサポートの問題として夜間の歩行者は衝突軽減ブレーキの対象にならなかったり、レーダーに主流のミリ波レーダーではなく赤外線レーザーを使っているため悪天候に弱く精度が低い、クルーズコントロールに類する機能は含まれていないといった点などには留意が必要でしょう。
スズキの先代の安全装備であったデュアルカメラブレーキサポートから現在のデュアルセンサーブレーキサポートへの変更で安全性能が下がってしまっており、現状のスズキセーフティサポートは他社の安全装備と比べて周回遅れの感があるため安全装備の早急なバージョンアップが待たれています。
ジムニーにセーフティサポートはいらない?|セーフティサポートの注意点
セーフティサポートをジムニーに装備する場合、性能とは別の問題が生じる可能性があります。
ジムニーでは比較的良く行われるタイヤのサイズ変更やリフトアップといった車高が変わるカスタムを行った場合、センサーが適切に機能しなくなる恐れがあるのです。
この場合、車高の変化に合わせてセンサーを調整するエーミングと呼ばれる作業が必要になりますが、スズキは基本的に車高を変えた後のセーフティサポートの作動は一切保証しておらず全て自己責任になります。
またエーミングの作業に関してはディーラーで受け付けてくれない事も多く、その場合作業を行ってくれるショップ、ガレージなどを探す必要があります。
ジムニーにセーフティサポートはいらない?|セーフティサポートの必要性
ジムニーのセーフティサポートは他社の安全装備と比べて性能が優れておらず、また車高を変化させた場合にも対応が必要になるなど使い勝手が今一つです。
基本的にジムニーはオフロードを走る事を重視した車であり、街乗りのための安全装備に関しては最低限の性能でいいという割り切りが必要なのかもしれません。
それらを踏まえるとジムニーのセーフティサポートの必要性はそれほど高くなく、あって邪魔になるものではないので街乗り主体で使うのであれば付けても良いがオフロード主体で使うのなら必要ない、といった結論になります。
ジムニーにセーフティサポートはいらない?|まとめ
ここまでスズキセーフティサポートの性能やジムニーへの必要性について解説してきました。
スズキセーフティサポートとは衝突軽減ブレーキを中心とした複数の機能がセットとなった予防安全装備です。
スズキセーフティサポートは安全装備としての最低限の性能はありますが他社の安全装備と比較してやや劣った性能となっています。
セーフティサポートを装備したジムニーが車高を変更した場合、車高の変化に合わせてセンサーを調整するエーミングと呼ばれる作業が必要となります。
ジムニーにセーフティサポートは街乗り主体で使うのでなければなくても良いのではないでしょうか。