ホンダのNBOXは居住性の高さはもはや軽じゃないとも思えるほど。
『2017年度最も売れた軽自動車』であることがその人気の高さを裏付けています。
人気の秘密は居住性の高さ以外にも、ただ広いだけの車内にとどまらず使い易さを徹底追求した点にあるでしょう。
そんなNBOXの魅力や各特徴をピックアップしてご紹介しましょう。
NBOX最大の特徴は軽じゃないと思えるほどの高い居住性と快適さ
軽トールワゴンの中でも高い売れ行きを誇るNBOXシリーズですが、その人気の秘密はやはり『軽自動車とは思えない高い居住性』と断言して良いでしょう。
モデルによっても異なりますが、助手席側を大きくスライド出来るタイプである『スーパースライド仕様』のモデルならば、助手席側を前方にスライドさせることで一旦車外へ出ることなく運転席から簡単に後部座席へ移動することができるので後部座席に子供たちを乗せている場合、乗り降りの誘導が非常にスムーズに出来るのです。
他社の軽自動車の中でそういう機能を持っている車種がない訳ではありません。
NBOXの場合助手席スライドを実行する場合にも手間が掛からないように、助手席の前方と後方にそれぞれ助手席スライド用のレバーを1つずつ配して、運転席側からも後部座席側からどちらからも助手席が簡単にスライド出来るように工夫が凝らされている点にも注目すべきでしょう。
NBOXはターボ付きなら加速性能も軽じゃない?
軽トールワゴンの弱点としては、車高や車重が軽規格ギリギリのため加速性能や高速走行時の安定性に欠ける点が上げられます。
これは車の形状と重さによるものなので異なるメーカーの自動車を買っても基本的な部分で解決の難しいものなのですが、エンジン性能が高ければ速度の問題はある程度軽減することが出来ます。
実際に各メーカーの軽自動車に試乗してみると分かるのですが、ホンダの軽自動車はエンジン性能が高く、他社に比べて加速性能が頭一つ抜け出ており高速時の走行もそれなりに安定しているのが特徴です。
とはいえNBOXは軽トールワゴンなので車重もあり、定員限界の4人まで乗車していたりその状態で高速道路などを走行する場合には力不足を感じることもあるでしょう。
そういうときにはターボ付きのNBOXがおすすめです。
これにより定員限界まで載っていたり、急勾配の多い山道や高速道路など強い力が必要とされる場面でも安定した高速走行が可能になるので、3~4人家族全員で載ることが多い環境でしたらターボ付きNBOXを検討してみるのはいかがでしょうか?もちろんターボが付くことで燃費は多少落ちNBOX標準の走行燃料消費率はJC08モード時『27.0km/L』から『25.6km/L』へと約1.4km/L落ちますが、ターボ付きの車種としては落ちる割合はかなり低めの数値となっています。
大抵は三分の二程度、悪ければ半分程度に落ちるターボ車もあることを考えれば、充分許容範囲と言えるでしょう。
ただ上記燃費はカタログ上の物で、実際の燃費は上記数値の6~8割程度だと思って下さい。
買い物や送迎など近距離を運転するだけか、30分以上の遠距離通勤用なのか、丁寧な省エネ運転を心がけるかどうかでも燃費は上下しますのでカタログ数値はあくまで参考程度にとどめておくことをおすすめします。
NBOXはもはや軽じゃない?!スロープ仕様車なら重いバイクや人が乗ったままの車椅子もそのまま乗車可能!
後発であるダイハツのウェイクなどの軽トールワゴンも車内空間が広く荷室も大きく確保出来る車ではありますが、NBOXのそれはただ広いと言うだけではありません。
後部座席の左右が個別に、助手席が前後に大きく動くのは珍しくありませんが、NBOXの『スーパースライド仕様』の助手席はグローブボックスギリギリまで折りたたんで格納出来るため自転車やミニバイクなどを車に乗せて移動することすら可能なのです。
また『スロープ仕様』のNBOXは後部にスロープを備えているので重くて人の力では持ち上げられないような『耕運機』や『車椅子も人が乗ったまま』乗降が可能になっています。
もちろん走行中に車椅子が動いたりしないようしっかりとロック機構も搭載し、スロープで乗車時に楽に車に乗れるよう電動ウィンチフックもそなえています。
多彩な家族構成に合わせて最適な仕様を選べる点もNBOXは非常に優れていると言って良いでしょう。
NBOXの快適装備は軽じゃないと思える
夏、自動車運転時に気になるのは『紫外線(UV)による日焼け』と『赤外線(IR)による車内温度』の上昇です。
近年は軽自動車でも前後にUVカット率99%のガラスを採用している車は多いのですが、IRカットはオプションだったり、標準装備でも後部にしか備えていないものが多いのが現状です。
ですがNBOXはUVカット率99%、IRカット率70~80%のガラスをフロントガラスから各座席側面ドアガラス、リアガラス360°全てに備えており、全タイプ標準装備となっているので日焼けもおきにくく、赤外線の影響も少ないので、エアコンの温度を抑えることができ低燃費に繋げることができるでしょう。
チャイルドシートなどは濃い色合いのものが多く、普通のシートより熱を持ちやすいものも多いのですが、上記IRカットガラスを採用していることにより『5分でIRカット無しに比べて2度程度の温度上昇が抑えられる』ことが分かっているので、幼児にも優しい車となっています。(西日を想定したメタルハライドランプ2.4kWを5分間照射実験結果)
NBOXに積める荷物の大きさや収納の多さはもはや軽じゃない?
NBOXシリーズは他のメーカーと異なり、ガソリンタンクを車体中央に配置しているため、後部座席の位置が低くなっておりスロープ仕様でないモデルでも大きな荷物を後から載せやすい仕様となっています。
なんと『全長182cm 全幅56cm 全高103cmの27インチ自転車』も載せることが可能なのです。
後部座席を倒すことで112cm幅の荷室として利用出来るので、大きな荷物を運ぶ際にも大活躍してくれることうけあいです。
テールゲート(後部ハッチバック)を開けられないような狭い駐車場でも、スライドドアと後部座席を後ろにチップアップ(跳ね上げが)出来るおかげでA型ベビーカー程度の大きさ(全長95.0cm 全幅48.7cm 全高107.0cm)であれば、後部座席を片方たたむだけで後部座席側に乗せる事も可能になっています。
もちろんチップアップも座席下レバー操作のワンアクションで簡単に行えます。
大きな荷物だけでなく小物を収納出来るスペースが車内に多く配置されている点も見逃せません。
モデルによって多少異なりますが、ここでは『全車共通となっている収納スペース』を箇条書きでご紹介しましょう
- 収納式ドリンクホルダー(助手席側)/500ml紙パックも可
- インパネトレー(助手席側)/スマートフォンやタブレット端末の他、軽食(ハンバーガー4つ程度)などを置くことも可能
- グローブボックス(助手席側)/一般的な車のグローブボックスよりは小さめ、車検証やぶ厚い車の説明書一式を入れる分には充分。
- ドリンクホルダー(運転席)/ハンドル右側のドライバーが取りやすい位置に配置、ただし500ml紙パックは不可
- 運転席アッパーボックス(ダッシュボードの各メーター下)/サイフやちょっとした小物類などを、ティッシュボックスを入れることも可能
- ドライバーロアポケット(ハンドル左下)/サングラスや折りたたみ傘などすぐに取り出したいものをここに
- フロントドアミドルポケット(運転席側)/リップなど簡単な小物入れ
- 運転席ドアロアポケット(ボトルホルダー付き)/マグボトルや雑誌を丸めて格納
- チケットホルダー(運転席上部サンバイザー部分)/駐車券や有料道路のチケットなど。ちょっとした化粧直しにも使えるバニティーミラー付き
- フロントドアアッパーポケット(運転席助手席ドア上部)/眠気覚ましのミントタブレットやリップなど小物用
- フロントドアミドルポケット(助手席ドア中部)/ハンドクリームやサングラスなど少し大きめの小物用
- シートバックポケット(運転席/助手席)/雑誌以外にも、スロープ仕様NBOXで車椅子を乗せるときに外す床パネルの収納などに
- リアドリンクホルダー/スロープ仕様車は車椅子で乗車した人に届きやすいところに一つ、左後部座席に一つ、それ以外のモデルは左右両側に一つずつ配置。
このように各収納が使い易い場所に細かく配置されている点は、多くの台数が売れていてフィードバック(利用者からの声)の高いNBOXならではと言えるでしょう。
NBOXカスタムなら内装の見た目も軽じゃない?
他社ハスラーやN-ONEなどと同様女性から見ても欲しいと思えるような、可愛らしいあるいは格好いいツートンカラーの外観もオプションによって選択可能になっています。
外見にもこだわりたいというのであれば、そういったオプションも考慮してみてはいかがでしょうか?N-BOXは非常に売れている車種ですので、街中でも見かけることの多い車両でもあります。
郊外のショッピングモールなど同じような自動車が駐車している状態だと自分の自動車を見つけるのも一苦労…なんてのは人気車種に乗っている人共通の悩みでもあります。
ですがあまり他人とかぶらないカラーや、外見のオプション、ツートンカラーを採用することで自分の自動車を簡単に見つけられるという、オシャレとは別の実用的な面も備えているのです。
もちろんそれなりの料金は掛かりますが、実用面でも有効ですし『自分の車』という愛着もわきやすいと思いますよ?内装もN-BOX CUSTOM(カスタム)を選べば『ブラック/トリコット』を採用したシックな内装とワンランク上のデザインになるので、軽自動車とは思えない高級感のある車内を演出することも可能です。
各利用環境において『ベンチシート仕様』『スーパースライド仕様』『スロープ仕様』3モデルから最適なものを選べるのがNBOXシリーズの強みだと思います。
細かな収納の大きさ、実際の車内空間、各シートの動かしやすさなどは文面だけだと伝わらない部分もあるでしょうから、気になったモデルがあれば是非試乗してみることをおすすめします。