ハリアーのクリアランスソナーの後付けは可能なのでしょうか?
昨今の自動車業界は、今まで以上に安全対策の強化に力を入れています。
各自動車メーカーから事故を減らす為に様々な技術が導入され、自動車を購入するユーザーの関心も高いジャンルとなっています。
ハリアーの販売元であるトヨタ自動車ではTSS(トヨタ・セーフティー・センス)と呼ばれており、事故防止の為の機能がセットパッケージになった装備として装着されています。
その中の1つにインテリジェント・クリアランスソナーと言うものがあり、60系ハリアーも装着対象車となっています。
60系ハリアーの場合このクリアランスソナーは、グレードによっては標準装備されていますが、一部のグレードにはメーカーオプションとして選択が出来る様になっています。
今回は、このクリアランスソナーの後付けについて調べてみました。
ハリアー クリアランスソナーの後付け|クリアランスソナーとは?
このクリアランスソナーと言うのは、ボディーの前後に装着したソナーで衝突の危険を察知し事故の防止に役立つ機能となっており、アクセルとブレーキの踏み間違いを察知した場合に事故を抑制する機能です。
ソナーからは常に超音波が発せられ、車の前後左右に於ける接触対象物の検知に加え、前方と後方の対象物も検知する事ができます。
接触の恐れがあると検知された場合、アクセルを踏んでも車に搭載されているコンピューターユニットがアクセルの踏み込みに抑制を掛けメーターパネルに搭載されているディスプレイで警告を促します。
60系ハリアーには各燃料形式の「プログレス」グレードに標準装備として搭載されています。
他のグレードにはメーカーオプションとして装着が可能となっています。
ハリアー クリアランスソナーの後付け|メーカーオプション品は各ディーラーで付けられる?
メーカーオプション品は、車を製造する過程で組み込まれる装備品で特別な工具や配線を必要とする場合もある為、各ディーラーに部品を持ち込み取り付けてもらう事はできない事になっています。
また、販売店オプションなどの装備品は納車後を除いた殆どの場合、各メーカーの下請け会社に外注される事が多く販売店での装着は殆ど行われていないのが現状です。
納車後であっても、大がかりな作業を要する場合には外注される事があります。
販売店では、修理や点検という名目でオプション品を装着する事が基本となっています。
このクリアランスソナーはメーカーオプション品なので、仮に部品の注文はできたとしても取り付けはディーラーで施工してもらう事はできませんので、DIYで取り付ける事が基本となるのです。
ハリアー クリアランスソナーの後付け|価格と取り付け時間
このインテリジェント・クリアランスソナーは60系ハリアーの場合、メーカーオプション時の価格は約28,000円となっています。
注文価格
これを修理部品として注文した場合の価格ですが、
クリアランスソナーを動作させる為のコンピューターユニット…約20,000円
各ソナーが1つ…約10,000円
60系ハリアーのクリアランスソナーは全部で8個のソナーが必要ですので、
合わせると約80,000円
取り付けを専門業者に依頼した場合はこれに工賃が加算される事になります。
つまり部品代だけでも約10万円は掛かると言う事になるのです。
取付時間
取り付け時間は、バンパーの穴開け加工を行ったりコンピューターユニットの調整などもあり早くて5~6時間、場合によっては半日~1日程度は掛かる様です。
ハリアー クリアランスソナーの後付け|クリアランスソナーの代用品
前述した通り価格や取り付け時間を考えると、クリアランスソナーの後付けは一筋縄と言うわけには行きません。
では代用品は無いのでしょうか?
後付けとして装着を考えた場合、代用品としては販売店オプションで選択ができるコーナーセンサー(4ボイスタイプ)でインテリジェント・クリアランスソナーの一部の機能を補う事が可能です。
この場合、センサーの検知は前後のコーナーのみになります。
ですが、ブレーキサポートやディスプレイ表示は行う事ができませんし前方と後方の検知もクリアランスソナーと比べて検知ができなくなります。
ソナーの数を増やすとどうなる?
クリアランスソナーの様にソナー数を増やせばと考える方もいらっしゃるかと思いますが、ソナーの数を増やすと周波数の干渉などの問題から対象物に対する感度が落ちてしまう為にソナーとしての効果が発揮できなくなってしまいます。
運良くオークションなどで他車種のコンピューターユニットが手に入ったとしても、ボディーサイズなどの情報が異なっている場合があるため正常に動作する可能性は低いと考えられます。
ハリアー クリアランスソナーの後付け|クリアランスソナーとコーナーセンサーの違い
クリアランスソナー
クリアランスソナーは、前後左右のコーナーに加えて前方と後方の接触の恐れがある対象物を検知する事が可能です。
また、コンピューターによってアクセルとブレーキの違いを感知し制御する機能が付いています。
その信号情報がメーターパネルに装着されているディスプレイへ表示されるものなっており、コンピューターと車が一体化したユニットとなっている事が特徴です。
コーナーセンサー
コーナーセンサーは前後左右のコーナーのみの検知となります。
そのため前方と後方の対象物には反応しません。
対象物への接近もディスプレイでの表示は無くコーナーセンサー用のユニットから警告が出るのでセンサーと車が一体化したものでは無いのです。
大まかな機能としては、コーナーセンサーの上位アップグレード版がクリアランスソナーと言う事になります。
ハリアー クリアランスソナーの後付け|まとめ
今回調べた情報の中には、不確かなものもあり絶対的な確証を持てないのが残念ですが、各グレードとも配線は通っているので後付けとして取り付け自体は出来るようです。
しかし、正常に動作が行えるかなど不明な点もあり後付けをするには不安が残る事となりました。
他車種の「レクサス・IS」などでは後付けとしてコンピューターユニットとソナーを修理部品として揃えて装着し、動作も問題なかったと言う例もある事から、一概にクリアランスソナーの後付けが不可能と言う事は無いと考えられます。
ですが、価格や加工時間を考えると新車発注時のメーカーオプションとして選択する、あるいはプログレスグレードを選択する方が総合的には無難と言えます。