プリウスの10万キロ走行時の部品交換について解説していきます。
プリウスに限らず、自動車に於ける10年または10万キロというのは1つの節目だと言われ、様々な場所の部品交換やメンテナンスが増えて来る時期だと言われています。
日本車は季候やロードコンディションなどの観点から、海外車よりも耐久性の高い部品を使っている事が多い為、約15~20万キロは走行できると言われていますが、それでも部品の劣化は起こってしまいます。
特にプリウスの様なハイブリッド車は、電子制御パーツも多い事からガソリン車よりも細かなメンテナンスが必要です。
今回はそんなプリウスの10万キロ走行時に於ける部品交換について調べてみました。
プリウス10万キロ走行時の部品交換:バッテリー
プリウスの様なハイブリッド車には、
- 走行時に電気を蓄える「大型バッテリー」
- ガソリン車などにも搭載されている「通常バッテリー(ハイブリッド車の場合、補機バッテリーと呼ぶ)」
の2種類が搭載されています。
この内の大型バッテリーは10年または約10~15万キロが交換の目安と言われています。
しかし、この大型バッテリーの寿命は走行環境による個体差が大きく、一概に10~15万キロで寿命が来るとは言えず、10万キロ未満でも交換が必要となる場合もあります。
また、30系や50系プリウスに搭載されているバッテリーは、10系プリウスの頃に搭載されていた物よりも技術の進歩により改良されている物が搭載されている為、寿命が長くなっていると言われています。
通常のガソリン車でも10万キロというのは各部品の交換の目安とされていますのでプリウスの場合、燃費が目に見えて落ちている様であれば、交換を検討して下さい。
プリウス10万キロ走行時の部品交換:ハイブリッドシステム
ハイブリッド車であるプリウスにとって、1番負担の多い部品がこのハイブリッドシステムです。
車全体の電圧コントロールや走行時のエンジンとモーターの切り替えなどが頻繁に行われるこの場所はハイブリッド車の心臓とも言われています。
こちらの部品は普通車と同じく約10キロ前後で故障が起こる場合が多く、ユニットの交換が必要となってきます。
また、このハイブリッドシステムが故障してしまうと、電圧のコントロールやエンジンとモーター走行などの切り替えができなくなる為に、その他の機器にも影響が及び走行が不可能となる場合があります。
15~20万キロ走行する事をお考えであれば、約10万キロ前後で交換を検討しても良い部品となります。
プリウス10万キロ走行時の部品交換:サスペンションなどの足回り
プリウスはハイブリッド車ですが、自動車の構造自体は普通のガソリン車と同じ構造でできています。
燃費の向上や技術進歩によるボディーの軽量化が行われているとは言え、約1200~1500Kgある車体を支えるサスペンションなどの足回り部品は約10キロで交換を視野に入れるべきです。
特に10~30系プリウスに採用されたリアサスペンションは、トヨタ・ハイエースなどに採用されているトーションビーム式を搭載しています。
このサスペンションはコスト面と耐久性に優れたサスペンションと言われていますが、それ故にコンロッドやロアアームなどサスペンションと結合する部分に大きな負担が掛かる場所でもあります。
また、ショックアブソーバーなどからの油漏れが起こりやすいのも約10万キロと言われ、油の滲みや漏れが確認された場合は車検に通らなくなってしまう為、交換が必要になってきます。
足回りの部品は、組み替えの工賃や手間が他の部位よりも掛かる為、10キロ前辺りから少しずつ部品交換を行う事をおすすめします。
プリウス10万キロ走行時の部品交換:ブレーキローター
ブレーキパッドの交換は車検時や約3万キロごとに交換する方も多いですが、ブレーキローターに関しては余程の不具合が無い限り頻繁に交換する部品ではありません。
しかし
- ブレーキパッドの取り付け方が悪い
- ブレーキを踏む回数が多い
などの場合は、ブレーキローターも徐々にすり減って来てしまいます。
良品のブレーキローターでも走行距離が約8万キロ辺りから、ジャダーと呼ばれるブレーキを踏んだ際に起こる異常振動が出る事もあり、約10キロを目処に交換を検討しなければならない部品です。
自動車を運転する上で最も大切な命を預ける事になる部品ですので、ジャダーなどの症状が出ていない場合でも10キロで部品交換を行う事をおすすめします。
プリウス10万キロ走行時の部品交換:ゴム製品
日本車は、耐久性の高さと使い勝手の良さから世界中で評価が高い優秀な自動車ですが、とは言っても工業製品ですのでハイブリッド車であっても約10キロと言うのは、あらゆる部品の交換目安となる時期でもあります。
特にゴム系の部品を使っている箇所は注意が必要で、最近はコストカットの影響から劣化が急激に進む物もあり交換が必要となる場合があります。
主な箇所を挙げると、ドライブシャフトの保護や潤滑剤の役割を果たす
- ドライブシャフトブーツ
- ラジエターホース
- エアインテークホース
などは劣化し易い為に注意が必要です。
また、
- ウォーターポンプ
- オルタネータ
- オートテンショナー
なども約10キロ前後で寿命が来る場合が多い為、部品交換を視野に入れた方が良い部品とされています。
プリウス10万キロ走行時の部品交換:まとめ
今回プリウスの10万キロに於ける部品交換を調べてきましたが、自動車というのは工業製品の集合体でできている為に、部品の交換は時期が異なりますが必ず訪れます。
特にプリウスの様なハイブリッド車は人間の体と同じ様に、1つの部位が調子を崩すと全体のバランスも崩れてしまい他の部位にも悪影響を及ぼす危険がある為、注意が必要です。
車自体は技術の向上により安全性や強度が上がっていますが、部品に関してはコストカットなどから耐久性が下がっている物もある為、15~20万キロを乗る予定がある場合には、10万キロを目安とし徐々に部品交換を行う事をおすすめします。