オデッセイの八人乗りモデルがあることをご存知でしょうか。
2013年に5代目が発売されているホンダのLクラスミニバンのオデッセイ。
時代に合わせてモデルチェンジを実施し、新型オデッセイは初めての両側スライドドアを採用し、また八人乗りのモデルも設定されました。
そこでオデッセイの七人乗りと八人乗りを比較しながら、八人乗りのシートや乗り心地、アレンジなどについて説明していきたいと思います。
オデッセイの八人乗りが設定されているグレード
2013年に新型オデッセイが発売されて以降、一部改良やマイナーチェンジを実施し、また特別仕様車も発売されています。
それらも関係し、七人乗りと八人乗りのタイプは全てのグレードに設定されている訳ではなく、かなり複雑になっています。
具体的には、現在オデッセイにはハイブリッド車とガソリン車があります。
まずハイブリッド車を見ると、グレード名に「EXパッケージ」と付いているものには、八人乗りの設定がありません。
次にガソリン車を見てみると、七人乗りはFF駆動車のみの設定になっています。
つまり「ガソリン車で4WDが欲しい」という場合は、必然的に八人乗りの車になります。
購入する際には、しっかりと乗車人数の確認が必要となります。
一方価格に関しては、FF駆動車の七人乗りと八人乗りとを比較すると、七人乗りの方が高くなっています。
八人乗りの方が高額になるイメージがありますが、七人乗り2列目シートが複雑構造になっているからだと考えられます。
オデッセイ八人乗りと七人乗りのシートの構造の違い
七人乗りのシート
オデッセイの七人乗りは、2列目シートが一人掛け専用の座席が2つ並んだキャプテンシートとなるため、「2人・2人・3人」で座る方式です。
七人乗りの2列目シートは「プレミアムクレードルシート」と呼ばれ、背もたれを倒すと連動して座面前部が持ち上がったり、背もたれの中折れ機構やオットマンが付いているなど、ゆとりを感じる上質な造りになっています。
また2列目シートには、膝前の空間が最大で740mmにもなる超ロングスライド機構が搭載されているので、3列目を格納してシートを後ろに下げると、かなり開放的な空間が生まれます。
反対に前にスライドさせると、広いラゲッジスペースが出現。
また左右の席が分離しているので、ウォークスルーで2~3列目の移動が楽というメリットもあります。
八人乗りのシート
一方八人乗りは、2列目シートが3座席分横につながったベンチシートになっています。
ですから、座る人数は「2人・3人・3人」となります。八人乗りは2列目シートが分割されていないのでホールド感やパーソナル感には×ところがあり、また超ロングスライド機構はありません。
しかし真ん中に大サイズのアームレストがあり、下げるとドリンクホルダーとして使えたり、軽食用のテーブルとしても活用できます。
7人乗りと大差のないシートアレンジができることから、ベンチシートの方が便利と感じる人もいるようです。
オデッセイ八人乗りのシートアレンジ
前述したように、シートアレンジは八人乗りでも場面に合わせてできます。
例えば6人乗車の場合、2列目と3列目の中央アームレストを倒すと、その間に長尺荷物を積載することができます。
また3列目シートは、七人乗りと同様に軽い力で簡単に床下に格納できます。
ですから2列目を前に出して背もたれを完全に倒すと、工夫次第では2列目上の空間に荷物を入れることもでき、七人乗りよりも大容量のラゲッジスペースが出現します。
さらに八人乗りは2列目がベンチシートのため、2列目を後ろに下げて1列目のシートバックを倒すとフラットモードとなり、足を伸ばして寝ているかのようなゆったり快適スペースを作り出すことができます。
オデッセイの八人乗りの2列目・3列目シートの乗り心地は
八人乗りのシートと七人乗りのシートの大きな違いは2列目です。
もちろん、乗り心地的には七人乗りの左右が独立したプレミアムクレードルシートに軍配が上がります。
長時間のドライブでも疲れにくく、同乗者にリラックスして乗ってもらえるという利点があります。
一方八人乗り2列目のベンチシートでも、プレミアムクレードルシートとまではいかないまでも、十分な乗り心地が確保されています。
また左右へシームレスな移動が可能なのが便利です。
どちらにも共通の3列目シートは背もたれに工夫がされていて、3席で違う角度にリクライニングすることができます。
ただやはり3列目シートに成人3人が座って並ぶと、窮屈さは否めません。
成人なら2人、子どもなら3人乗車が快適でベストと言えます。
オデッセイの八人乗りがおすすめの人とは
ではオデッセイの八人乗りは、どのような人におすすめの車と言えるのでしょうか。
そもそも八人で乗車する機会がある人にはもちろんですが、普段は3列目を格納しておいて5人で乗ることが多いという人にも向いています。
また2列目のベンチシートには、「休憩中などに小さな子どもが真横に寝ることができる」「車中泊がしやすい」といったメリットがあります。
さらにお母さんと子ども2人が2列目に乗る場合には、子どものすぐ横で面倒を見ることができます。
チャイルドシートなどが必要ではないお子さんが3人いる家族では、「七人乗りだと1人だけ3列目に座らせるのが可哀想」といった考えもあるようです。
価格的に八人乗りの方がお得なところに、魅力を感じる人もいると思います。
いずれにしても、八人乗りにもメリット・デメリットがそれぞれあるので、家族構成や日常の車の使い方など、ライフスタイルに合わせて選択することが大切です。
オデッセイ八人乗りを購入する時には
現在七人乗りと八人乗りの2タイプが発売されている新型オデッセイ。
「ガソリン車で4WD」が欲しい場合には必然的に八人乗りになるといった場合もありますが、グレードによって設定が異なるので、購入の際には注意が必要です。
またシートのアレンジや2列目シートの乗り心地、そして価格には違いがあるので、様々な観点から考慮することが大切です。