ヴェルファイアのオイル交換は定期的に行わなければなりませんが、具体的な交換時期については人それぞればらつきがあるのが現状で、取扱説明書に記載してある推奨交換時期と販売店やカー用品店などで交換を勧められる時期が異なる事もあり、本当はどのタイミングで変えたら良いのか迷う方も多いと思います。
今回は、ヴェルファイアのオイル交換時期について、その必要性や適切な交換時期などを中心に調べてみました。
ヴェルファイア オイル交換時期|交換の必要性
自動車に於けるオイルとは、一般的にエンジンオイルのことを指す事が多いですが、なぜオイル交換が定期的に必要なのでしょうか。
エンジンオイルの主な役割は、エンジンパーツの潤滑、パーツとパーツの間を埋める隙間埋め、パーツの高温防止、エンジン内部の洗浄、などが主な役割となっています。
これらの効果のおかげでエンジンは長期間稼働させる事ができるのですが、汚れの発生や酸化によってこの効果が徐々に低下してしまいエンジンの性能を活かす事が難しくなってしまいます。
オイルが傷んだままの状態でエンジンを酷使すると、エンジンパーツの破損やオイルがエンジン内に焼き付いてしまうなどの悪影響を及ぼす事があり、エンジンの寿命を縮めてしまう原因ともなってしまいます。
これらを防止する意味でも、オイルは定期的に交換しなければならないのです。
ヴェルファイア オイル交換時期|メーカー推奨の時期
20系・30系ヴェルファイアはガソリン車、ハイブリッド車共にメーカーが推奨するオイル交換時期は、1年または15000kmと取扱説明書に記載されています。
これは、最低1年または15000kmは交換しなくても問題なく走れると言う目安となる数字で、実際にオイルをこの期間交換しなくても良いと言う指標ではありません。
オイルが傷んでおりエンジンに負荷が掛かる状態でも、1年または15000kmは走れると言う事なのです。
ですので厳密には、この推奨交換時期内にオイル交換を行うと言う事が本来は正しい解釈となります。
販売店やカー用品店でメーカー推奨交換時期よりも早くオイル交換を促される事がありますが、決してオイルを売りつけようという事では無く、早めに交換した方がエンジンへの負担を軽減できるという観点から交換を促しているのです。
ヴェルファイア オイル交換時期|シビアコンディションとは
取扱説明書には、推奨オイル交換時期について通常交換時期と「シビアコンディション」と書かれている事が多いですが、このシビアコンディションとは一体なんなのでしょうか。一般的に言われているシビアコンディションとは、商用車のように酷使されている事・発進や停止などの繰り開始回数が多い事・アイドリングなどでの待機時間が長い事・未舗装道路などの悪路や峠道の走行が多い事・渋滞などで低速走行が多い事などこれらの項目に当てはまる状態をシビアコンディションと呼んでいます。
これらに当てはまる条件でヴェルファイアを運転している方はシビアコンディション時期でのオイル交換が必要です。
シビアコンディションでのオイル劣化や酸化は通常時よりも早くなる傾向にあり、推奨交換時期も通常時の半分である6ヶ月または7500kmと記載されています。
つまり、6ヶ月または7500km以内に交換した方が良いと言う事です。エンジンの負担を軽くする意味でも早めのオイル交換をおすすめします。
ヴェルファイア オイル交換時期|新車から10000kmまで
新車から10000kmまでの車は、特にこまめなオイル交換が必要です。
これはエンジンパーツのバリと呼ばれる細かい金属片やパーツの角となる金属がこすれる事によって発生する鉄粉が多く出る為で、オイルが汚れやすい環境になっているからです。
エンジン自体は新しいので特に不具合が出ると言う事は少ないのですが、エンジンパーツを痛めないためにも約3000km~5000kmごとに交換すると良いでしょう。
この時期にオイル交換を数回行っておくと交換前と交換後でエンジンの具合が鮮明に体感できるため、後々の不調時にいつもと違うなどの選別もできるようになる事からこまめなオイル交換を行う事をおすすめします。
また、ヴェルファイアには20系・30系共に3.5Lという高回転型のエンジンを搭載したグレードがありますが、2.5L車よりもオイルの汚れが発生しやすいため、こちらも約2500km~4000km程度を目安に交換を行うと良いでしょう。
オイル交換時には必ずエレメントと呼ばれるオイルフィルターも同時に交換を行って下さい。
ヴェルファイア オイル交換時期|10000kmから30000kmまで
10000km~30000kmを走行すると金属片やパーツの面取りによる鉄粉の発生が緩やかになるため、新車から10000kmを走行したときのオイル交換時期よりも少しスパンを空けて交換を行うと良いでしょう。
交換の目安は約5000km~7000kmで、走行距離がこれに満たない場合は半年~1年を目処にすると良いでしょう。
鉄粉などの汚れの発生が新車時よりも緩やかにはなっていますが、全く発生しないという訳ではありませんので定期的にオイル交換を行って下さい。
また、この時期になるとスロットルボデーと呼ばれる空気を送る場所に煤が溜まっている事があります。
ガソリン添加剤などで除去する事が可能ですが、汚れはエンジンオイルに排出される事が多いため、オイルが汚れてしまいます。
そのためエンジンオイルを交換する前にガソリン添加剤を入れ、交換時に全て流してしまった方が効率が良い事からこの順でオイル交換を行う事をおすすめします。
ヴェルファイア オイル交換時期|乗り方による交換
オイルは車の乗り方によっても交換時期が異なる場合があります。
車に乗る回数が少なかったり乗らない期間が長い場合にはオイルの酸化が進んでしまいますし、乗る回数が多ければ、それだけエンジンの回転する数が増えるため汚れの発生が多くなってしまいます。
また、前述した通り低速での走行や1回の走行距離が短い走行を繰り返していると、オイルの温度が上がらずエンジンへの保護性能が低下してしまいます。
交換時期はあくまでも目安ですが、この様な条件で乗っている方は定期的にオイルの汚れやエンジン音・振動のチェックを行い、オイル交換後と比較を行う事をおすすめします。
また、高速走行が多い方はオイルの温度が高い状態が続いていますので、劣化が早まっていたりオイルの量が減っている事がありますので、エンジンルーム内にあるオイル残量計で定期的に色や残量をチェックすると良いでしょう。
推奨交換時期内を目安にオイル交換を行う事を心がけて下さい。
ヴェルファイア オイル交換時期|まとめ
今回はヴェルファイアのオイル交換時期について、その必要性や適切な交換時期などを中心に調べて来ましたが、特に新車時からのオイル交換時期に悩んでいる方が多い印象を受けました。
現代のオイルは昔と比べて性能も上がっているため、頻繁に交換する必要は少なくなりましたが、それでも定期的な交換は必要です。
中には、オイルは消耗品なので走行距離に関わらず3ヶ月ごとに交換を行っていると言う方もいらっしゃいました。
ヴェルファイアという車は高級車という事もあり、エンジンは高性能で静粛性にも優れています。
新車時の性能を維持するためにも、最初は早い時期のオイル交換をおすすめします。大切なのはエンジン内を極力綺麗に保つと言う事です。