プリウス後部座席の外し方を解説します。
プリウスは1997年に発売が始まった世界初の量産ハイブリッドカーです。
駆動バッテリーの収納や空力効率を追求したボディデザインのためにその後部座席の居住性能や使い勝手は常にユーザーの間で話題になってきました。
プリウスの後部座席を取り外す目的としては、シートカバーの装着が挙げられます。
ここでは、シートカバーの装着のために後部座席を外す方法を解説します。
プリウスの後部座席の外し方|目的1:駆動バッテリーの交換
後部座席の取り外しをする目的には、駆動バッテリーの交換、後部座席の座面高さの調整、シートカバーの装着などが挙げられます。
プリウスα7人乗りでは、駆動バッテリーはリチウム電池となり小型化されセンターコンソールの下に収められました。
しかし、それ以外のモデルでは後部座席の下に駆動バッテリーが収められていますので、交換のためには後部座席を取り外す必要があるのです。
ただし、駆動バッテリーはディーラーで交換してもらうことになりますので、一般ユーザーが自分で交換する機会はほとんどないと思われます。
プリウスの後部座席の外し方|目的2:座面高さの調整
プリウスの後部座席の居住性能や使い勝手は、駆動バッテリーの収納や空力効率を追求したボディデザインのために、常にユーザーの間で話題になってきました。
プリウス後部座席の居住性は徐々に改善されてきていますが、現行50系プリウスでも大柄な男性には座面高さが低すぎ、太ももが浮いてしまい、疲れやすい問題が残っているといいます。
自分で後部座席を止めているガイドレールを取り外してワッシャーなどを挟み、座面角度を調節する人もいるそうです。
しかし、こうした調整はかなり車の扱いに慣れた人でないと座席の安定性を損なう可能性があり危険です。
そのため、やはり一般ユーザーにはあまり向かない作業だといえます。
プリウスの後部座席の外し方|目的3:シートカバーの装着
そんな中で、一般ユーザーでも挑戦したくなるのが、シートカバーの装着でしょう。
トヨタ純正シートカバーは革調のものであれば6万円以上します。
一方、インターネット販売ではワンセット1万円代からさまざまなシートカバーが販売されています。
また、カー用品店でシートカバーを装着すれば、車種やシートカバーの種類によって工賃は1万円から3万円近くしてしまいます。
トヨタ純正品以外のシートカバーを自由に選び、気に入ったものを愛車に自分で装着したいと思うユーザーも多いと思います。
運転席や助手席はシート自体を取りはずさなくてもシートカバーを装着できます。
ただし、後部座席はシート自体を取り外す作業が必要になるのです。
プリウスの後部座席の外し方|座面の取り外し
後部座席は、まず座面を取り外します。
座面は、立ち上がり部の床との間に設けられた左右2箇所のフックで留められています。
床側のポケット型の受け皿はプラスチック製です。
力任せに座面を持ち上げる人も多いようですが、破損する可能性があります。
薄型のバールのようなヘラ状の工具で、フックの爪を押し下げながら座面を持ち上げるようにしましょう。
フックの位置は座面が嵌った状態では見えません。
ヘラを座面と床の間に差し込んで、探るようにフックの位置を確認してから作業を始めたほうがいいでしょう。
座面をできるだけ真上に持ち上げてフックを外し、次に前に引き出すと座面が抜けます。
座面を広い場所に移動してシートカバーを装着します。
プリウスの後部座席の外し方|背もたれの取り外し
背もたれの取り外しには、12mmと14mmのレンチを使います。メガネレンチだと十分に動きが取れないこともありますので、ソケット型のレンチを用いた方がいいかもしれません。
背もたれは左右と中央部の3箇所のボルトで留まっていますので、これらを外して、背もたれを持ち上げるようにして取り外します。
シートカバーを装着するためにはシートベルトも通し直さないといけません。左右と中央下部のシートベルト固定ボルトも外します。
これらのボルトはかなり強く留められています。
うっかりレンチでボルトを傷めたり、狭い場所で力ずくの作業をして怪我をしないように気をつけてください。
プリウスの後部座席の外し方|まとめ
プリウスの後部座席を外すもっともポピュラーな目的はシートカバーの装着です。
後部座席を固定している機構自体は単純なものです。
しかし、座面部を留めつけているフックを外すにもコツが必要です。
そして、背もたれやシートベルトを留めつけているボルトもしっかりと強く締め付けられています。
多くの人がシートカバーの交換に5時間以上の時間がかかったと報告をしています。
十分な作業時間を確保し、適切な工具を揃えた上で、落ち着いて一つずつの作業を進めることをお勧めします。