ハリアー・ハイブリッドのバッテリー上がりに困ったことはありませんか?
ハリアー・ハイブリッドに限らずハイブリッド車にはバッテリーが2つ搭載されています。
この2つのバッテリーにはそれぞれ異なった役割があるのです。
メインバッテリーは主に車を動かすモーターに、補機バッテリー(サブバッテリーとも言います)は一般的なガソリン車と同様にヘッドライトやパワードア、エンジンの始動などに使われます。
では、もしもバッテリーが上がってしまった場合どう対処したらよいのかと言う事を考えてみましょう。
ハリアー・ハイブリッド バッテリー上がり:バッテリーの位置と役割
ハリアー・ハイブリッドには2つのバッテリーが搭載されています。
メインバッテリー
こちらのバッテリーの役割は主に車を動かす為のモーターへの電力供給が行われています。
ハイブリッド車の特徴でもある、走り出しが軽く静かなのはこのモーターを使って車を動かしている為です。
他にもエアコン送風などにメインバッテリーは使用されています。
このメインバッテリーの装着位置ですが、バッテリー本体のサイズが非常に大きい事からミニバン車などではフロントシートの床付近、ハリアー・ハイブリッドでは後部座席のシート下に設置されています。
補機バッテリー
役割は主にガソリン車と同様でパワードアやヘッドライト、それにエンジン始動など車に於ける電装品への電力供給が主な役割となっています。
設置されている場所ですがハイブリッド車の場合、多くの車種で室内やトランクルームに設置されています。
ハリアー・ハイブリッドの場合、現行モデルである60系は荷室の床下で助手席側、先代モデルである30系は従来のガソリン車と同様にエンジンルーム内の運転席側にそれぞれ設置されています。
ハリアー・ハイブリッド バッテリー上がり:メインバッテリーの復旧方法
ハイブリッド車の場合コンピューター制御が緻密に組まれている為、こちらのメインバッテリーが単体で上がってしまう事は殆どありません。
これはメインバッテリーの充電が少なくなってきたとコンピューターが判断した場合、自動でエンジン走行による発電を促す仕組みとなっている為です。
メインバッテリー復旧方法
もし何らかのトラブルでメインバッテリーが上がってしまった場合には、他の伝送系のトラブルを除いた場合に限り次の方法で、復旧させる事が出来る場合があります。
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パーキングブレーキを掛かっている事を確認し、シフトをPの位置にする
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パワースイッチを押しアクセサリーモードを起動する
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ブレーキペダルをしっかりと奥まで踏み、パワースイッチを約15秒ほど押し続ける
以上の方法でハイブリッドシステムが始動し、エンジンの力でメインバッテリーに充電をさせる事が出来ます。
しかし最初に説明した通り、コンピューター制御によってメインバッテリーが上がる事を防いでくれている為、何らかのトラブルが発生している可能性があります。
メインバッテリーが上がるなどの症状が出た場合には早めに販売店や近くのハリアー取扱店で点検を受ける事をオススメします。
ハリアー・ハイブリッド バッテリー上がり:補機バッテリーの復旧方法
ハリアー・ハイブリッドなどのハイブリッド車に於けるバッテリー上がりは、9割方がこちらの補機バッテリーの上がりによるトラブルです。
この補機バッテリー上がりは、ガソリン車のバッテリー上がりと同様でエンジンを始動する事が出来ない為に、エンジンの回転による発電や走行時の発電が出来ない事でメインバッテリーの充電も無くなってしまい車が動かなくなってしまうのです。
補機バッテリー復旧方法
この様な状況の場合は、応急処置として次の方法で補機バッテリーを復旧させることが出来る場合があります。
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ブースターケーブルと12Vのバッテリーを搭載した救援車を用意する(大抵の自動車は12Vのバッテリーを搭載しています)また、この場合ハイブリッド車以外の救援車を用意して下さい
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リモコンキーを持っている事を確認し通常の解錠を行う、開かない場合はリモコンキーに内蔵されている鍵を取り出し、ドアノブの鍵穴に鍵を入れて解錠を行う
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ボンネットを開けてエンジンルームの助手席側にあるヒューズボックスを開ける
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ヒューズボックス内にある救援用端子カバーを開けプラス端子とマイナス端子を間違えない様に接続ずる(ハリヤー・ハイブリッドの場合マイナス端子はエンジンルーム内の中央付近にあるバルブの下付近にあります)
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救援車のエンジンを始動したら、こちら側の車のドアをパワーオフの状態で開閉する
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ブレーキを踏んだ状態でパワーボタンを押す
以上の方法で、ハイブリッドシステムが作動し補機バッテリーを復旧させる事が出来ます。
復旧できたと言っても補機バッテリーには、次にもう一度ハイブリッドシステムを作動させる電力は残っていませんので、パワーオフをすることなく販売店や近くのハリアー取扱店へ向かって下さい。
ハリアー・ハイブリッド バッテリー上がり:逆にハイブリッド車は救援ができない?
ハリアー・ハイブリッドの様にハイブリッド車は、他のガソリン車などから一時的に電力供給を受け、補機バッテリー上がりの仮復旧をさせる事が出来ます。
反対にハイブリッド車が救援車として電力供給を行う事は、一般的には推奨されない・あるいは基本的に出来ないと言われています。
これは、電力供給を行いエンジンまたはハイブリッドシステムが始動した際に流れる大量の電流が供給した救援車にも流れる為に、過電流によって救援車側のハイブリッドシステムに大きなダメージが出る可能性があると言われている為です。
余程の急を要する場合以外は、ハリアー・ハイブリッドの様なハイブリッド車は救援車の候補から外した方が良いと考えます。
ハリアー・ハイブリッド バッテリー上がり:補機バッテリーの交換
ハイブリッド車に搭載されている補機バッテリーは、一般的なガソリン車のバッテリーと構造が異なっている為、交換の際には注意が必要です。
一般的なガソリン車は先代モデルのハリアー・ハイブリッド30系と同様にエンジンルーム内に設置されている為、万が一バッテリーの腐食による液漏れや事故による破損などで中身が漏れ出した場合でも特に問題はありません。
しかし、現行モデルであるハリアー・ハイブリッド60系の様に昨今のハイブリッド車は室内にバッテリーを設置してある場合が大半です。
しかし、液漏れやガス漏れを起こした際には、即座に命を危険にさらしてしまう事があるため、専用の構造となっているのです。
交換の際は、販売店やカー用品店で相談してから購入する事をオススメいたします。
ハリアー・ハイブリッド バッテリー上がり:まとめ
この様にハリアー・ハイブリッドを含めたハイブリッド車のバッテリー上がりの対処法は、ガソリン車などと違い知っているのと知らないのでは、対処に大きな差がが出て来ます。
間違って、救援車側に回ってしまい大切な愛車が故障してしまったなどのリスクを大幅に減らす事も出来るのです。
いずれにしても、補機バッテリーは一般的なバッテリーと同様に寿命がありますので、定期的に電圧の検査ですとかヘッドライトが暗く感じないかなど定期的なチェックを行う事をオススメします。