ヴェルファイアのエンジンオイル量を知らない方は以外と多いのではないでしょうか。
これは、エンジンオイルの交換をDIYで行う方が少なくなった事も理由の1つとして挙げられますが、カー用品店やカーディーラーなどで交換を行う場合、特にオイル交換量などの説明は無い事が多く、購入したオイル量で足りなければ同じ種類の物を追加で購入と言う方式が多いため、ユーザーは実際にどのくらい交換したら良いのかと言う事を確認する機会が少ない事も原因の一つとなっています。
今回は、20系・30系ヴェルファイアのエンジンオイル量と、エンジンオイルを交換する際の注意点などを中心に調べてみました。
ヴェルファイア エンジンオイル量:20系のエンジンオイル量
2008年にモデルデビューを果たした初代20系ヴェルファイアには、2.4Lモデルと3.5Lモデルのエンジンが設定されていますが、2.4L直列4気筒DOHCエンジンのオイル量は4.1L(リットル)必要となり、オイルエレメントと呼ばれるフィルターをエンジンオイルと同時に交換する場合、4.3Lのエンジンオイルが必要となります。
3.5Lモデルに搭載されている V6 DOHCエンジンのオイル量は5.7L必要となり、オイルエレメントを同時に交換した場合、6.1Lのエンジンオイルが必要となっています。
また、2011年のマイナーチェンジを機に販売が開始されたハイブリッドモデルに関しては、2.4Lモデルのエンジンにモーターを組み合わせた直列4気筒DOHCエンジンが搭載されており、こちらも2.4L車と同様に4.1Lのオイルが必要でオイルエレメントと同時交換の場合、4.3Lのエンジンオイルが必要となります。
20系ヴェルファイアの場合、前期モデルと後期モデルでエンジンオイルの必要量に変更はありません。
ヴェルファイア エンジンオイル量:30系のエンジンオイル量
2015年にフルモデルチェンジを行い2代目となった30系ヴェルファイアのエンジンオイル量は2.5L直列4気筒DOHCモデルとハイブリッド直列4気筒DOHCエンジンプラスモーターのモデルで4.0Lのエンジンオイルが必要となり、オイルエレメントを同時に交換した場合、4.4Lのオイルが必要となっています。
20系よりも使用するエンジンオイルの量は若干減っていますが、オイルを浄化するオイルエレメントの大きさが変更されたため、エレメントと同時交換の場合にはオイル使用量が増えると言う事になっています。
こちらは前期型と後期型でエンジンオイル量の変更はありません。
3.5Lモデルの前期型V6 DOHCエンジンのオイル量は5.7L必要となり、エレメントを同時に交換した場合は6.1Lのエンジンオイルが必要となります。
こちらは、20系と比べてエンジンが異なった物に変更されていますが、容量としては20系のエンジンと同じ容量となるためエンジンオイルの量に変更はありません。
ヴェルファイア エンジンオイル量:30系後期モデルのエンジンオイル量
30系ヴェルファイア3.5Lの後期モデルはマイナーチェンジ前の前期モデルと比べて搭載されるエンジンが、レクサスGS350に使用されている2GR-FKSと言う高出力型エンジンに変更されました。
このエンジンは小型化されたのにも関わらず、圧倒的なパワーを生み出す事のできるエンジンで低燃費も実現した評価の高いエンジンとなっています。
エンジン自体が小型化されたと言う事もあり、エンジンオイルの量は前期モデルよりも少ない5.3Lとなっておりオイルエレメントを同時に交換した場合で5.4Lのオイルが必要となっています。
前期モデルと比べて必要なエンジンオイル量が異なっているため、交換する際はオイルの量に注意する必要があります。
また、オイルエレメントの型番も変更になっているため適合表を確認すると良いでしょう。
ヴェルファイア エンジンオイル量:オイルの残量に注意
車のエンジンオイルと言うのは、基本的に密閉されたエンジン内にあるため水分のように直ぐに蒸発してしまう事はありませんが、使用する過程で徐々に量が減ってしまいます。
その為、月に1回または長距離走行や高速走行を行った後はオイルが減っていないか確認を行うと良いでしょう。
ヴェルファイアの場合、特に3.5Lモデルは高回転型のエンジンを搭載しているため2.4Lや2.5Lモデルよりもエンジンオイルの消耗が早くなる傾向にあるため、注意が必要です。
エンジンオイルが規定量よりも少ない状態で走行を続けると、エンジン内部にオイルの成分が焼き付いてしまい、振動が増えたり本来のパワーを発揮する事ができなくなり最悪の場合エンジンが故障してしまう可能性があるため、最低限オイルレベルゲージの中央にオイルが付着する量を保つと良いでしょう。
ヴェルファイア エンジンオイル量:20系はオイルの減り注意
20系ヴェルファイアの2.4Lモデルとハイブリッドモデルに搭載されているエンジンは2AZ-FEまたは2AZ-FXEと言うAZ型エンジンが搭載されていますが、これと同じエンジンを搭載しているトヨタ・エスティマなどでエンジンオイルが異常に消費される不具合が報告されています。
これは、エンジン内のピストンリングと呼ばれる部品が異常に摩耗しオイルが燃焼室まで流れ込んでしまう事によってエンジンオイルの量が減ってしまうと言うもので、エンジンブレーキを多用する事で起こる不具合となっています。
この不具合はリコールなどの届け出が無い不具合となっている為、症状が出ている車のみ無償で部品交換やコンピューターの書き換え受ける事ができますが、中古車での購入や症状を見落としている場合にはこの修理を受けていない事があるため注意が必要です。
定期的にエンジンオイルの量を確認し、オイル交換を行ったばかりにも関わらずオイルレベルゲージに満たない程エンジンオイルが減っている場合にはこの不具合が起きている可能性が高くなっていますので、早急に販売店へ相談する事をおすすめします。
ヴェルファイア エンジンオイル量:まとめ
今回は、20系・30系ヴェルファイアのエンジンオイル量と、エンジンオイルを交換する際の注意点などを中心に調べてきましたが、オイル交換をカー用品店やディーラーなどで行う方が多く、具体的なオイル量を把握している方が少ない印象を受けました。
また、取扱説明書を紛失してしまいオイル量が分からないという方も中にはいらっしゃいました。20系ヴェルファイアの場合、トヨタ公式サイトでも電子マニュアルの公開は終了していますので部品の取り寄せと言う形で説明書を購入する必要があります。
エンジンオイルは消耗品ですので徐々に量が減ってしまいますが、くれぐれも一定量は保つように心がけて下さい。
オイルの量が減ってきたと感じた場合、少量のエンジンオイルを追加で注入するかオイルのリフレッシュも兼ねてオイル添加剤などを注入すると振動の低下や静粛性を復活させる効果も見込め、オイル量も増やす事ができますのでこちらの方法を試すと良いでしょう。