gtr r34 中古の値段が上がっている理由とは?
2002年12月にR34 スカイラインGT-Rが販売終了となってから15年以上経った2018年現在、先代のスペックを凌ぐ後継モデルであるR35型の日産GT-Rが販売されているにも関わらず、R34 GT-Rの中古価格が高騰している理由について考察します。
gtr r34 中古値段が上がっている理由1
R32スカイラインGT-Rの登場に始まった第二世代スカイラインGT-Rの最終型として登場したR34スカイラインGT-R。
そのエクステリアデザインの迫力、極限にまで高められたライバルを圧倒する走行性能、直列6気筒型エンジンRB26DETTの重低音と甲高い咆哮が入り混じる独特のエキゾースト、全てにおいてGT-Rとして頂点を極めたモデルといえます。
映画「ワイルドスピード」などでも登場し、主人公の愛車として登場したことから海外でも極めて人気が高いです。
後継モデルとしてR35 GT-Rが登場した今もなお、その存在感は全く翳る気配がありません。
gtr r34 中古値段が上がっている理由2
後継モデルのR35 GT-Rからはスカイラインの名称が外され、ポルシェやフェラーリなど、海外の高級スーパーカーに匹敵する性能を持ち、かつ、量産化することで性能の割に販売価格も下げることに成功した「国産スーパーカー」というコンセプトで登場しました。
価格も約800万円からグレードによっては1500万円という価格が付けられ、ついに一般的なユーザー層には手が届かない高嶺の花になってしまいました。
確かに先代に比べてスペックは飛躍的に向上し、「R34 GT-Rよりも速いクルマ」に進化しております。
しかしそれでもR34 GT-Rの人気が衰えないどころか、むしろ高まっているのには理由があります。
R35は確かに性能も圧倒的で速い。
しかし、どこか高嶺の花で、一般のユーザーが簡単に買える価格帯の車ではなくなってしまって、性能は別次元なのに一般ユーザーが現実的に体感できない存在として、どこか「遠い存在」になってしまってます。
しかしR34 GT-Rは一般的な収入のユーザーが買える上限価格の約500万円という価格設定もさることながら、通常の後輪駆動仕様のスカイラインをベースとして、限界まで性能を伸ばしたモデルという意味で、あくまで「スポーツカー」の枠組みの中に納まりながら、国産スポーツカーの頂点に立ったモデルという、多くのユーザーにとって身近な存在であったという事実も、R35が登場してもなお、R34の人気が衰えない理由といえるのではないでしょうか。
gtr r34 中古値段が上がっている理由3
海外市場におけるR34 GT-Rの人気は高く、これが国内中古市場相場を高騰させている要因ともいえます。
国内でも絶大な人気を誇るR34は海外でも同様に人気を誇り、高値で取引されています。
中でもアメリカ国内においては直販車を除いた海外製中古車の場合、公道を走れる乗用車として乗る場合は、その車の販売終了から25年を経過しないと輸入できない「25年ルール」が存在し、R32 GT-Rの販売終了から25年を経過した今、こうした経緯から一気に中古相場が高騰しており、近々、R33 GT-Rの輸出解禁が始まることを目論んで、GT-R全体の中古相場が高騰していると考えられます。
その「商機」に備えて玉数の少ないR34 GT-Rの確保合戦が繰り広げられていることが、相場を高騰させている要因であるといえるでしょう。
gtr r34 中古値段が上がっている理由4
R34 GT-R販売終了から15年が経過するが、現在の国内スポーツカー市場は縮小傾向にあり、日産GT-R、フェアレディZ、レクサスLFAやRC、ホンダNSX、トヨタ86/スバルBRZ、マツダのロードスターと少ないながら新しい車種が流通しており、一部のスポーツカー好きなユーザー層の間では活況に溢れており、販売台数を挙げています。
しかし中古スポーツカー市場を見てみると、S15シルビアや80スープラ、FD3S RX-7などの人気は高く、未だに現役で走っており、特にその中でもR34 GT-Rは根強い人気を誇っております。
これらの90年代に作られたスポーツカーは販売終了して20年を経った今でも人気が衰えないどころか、値段が高騰してます。
gtr r34 中古値段が上がっている理由5
現代ではお金を出せば、日産GT-Rにしても、ホンダNSXにしても、レクサスLFAやRCなどの、飛び抜けた性能を誇るスーパーカーを買うことは出来ます。
しかし値段も飛び抜けていて、1000万円とか2000万円クラスの価格帯であるとか、LFAの中古相場に至ってはプレミアで4000万円からという価格も展開されており、もはや一般のユーザー層からは手の届かない高嶺の花となってしまっております。
トヨタ86にしても確かに完成度の高い車ではありますが、あくまで軽量級スポーツカー。
国産スポーツカー界においてカリスマ性が高い車種とは言い難いです。
そんな中、熱い視線が集中しているのが中古スポーツカー市場です。
かつて誰でも手に届く価格帯のスポーツカーとして販売され、それでいて圧倒的なスペック、絶大なカリスマ性を誇ったR34 GT-Rにユーザーの視線が集中したことで、今になって中古相場が高騰していると考えられます。
gtr r34 中古値段は今後も高騰する
国内では新車販売されるスポーツカーの高価格化が止まらない。
一部の限られた層にしか手にする事が出来ない高級スーパーカーと、トヨタ86などの比較的安価な軽量級スポーツカーを中心に流通している現在の新車スポーツカー販売市場において、R34 GT-Rを始めとしたハイスペック中古スポーツカーが入り込む余地は充分にあり、しかもこうした中古スポーツカーの海外輸出解禁に備えて高騰している価格変動推移から分析して、今後もR34 GT-Rの価格はさらに高騰するものと思われます。
販売終了から15年を経過しているにも関わらず、VスペックⅡやMスペックなどのグレードや走行距離、コンディションによっては新車販売価格を大きく上回る車両もあり、買うなら今が最後のチャンスかもしれません。