ヴェルファイアにはクルーズコントロールの使い方をご存知でしょうか。
走行支援機能の一つですが、実際に使う場面は少ないこともあり、設定方法やどんな機能なのかなど分からない方も多いのではないでしょうか。
実はこのクルーズコントロール機能の役割を知っておくと、ドライバーの負担軽減だけではなく燃費の向上や事故防止にも大いに役立つといわれています。
今回は、ヴェルファイアに装備されているクルーズコントロールに関しての設定方法や基本機能、注意点などを中心に紹介していきます。
ヴェルファイア クルーズコントロールの使い方|クルーズコントロールとは
まずはクルーズコントロールについて説明をしていきます。
クルーズコントロールとは任意で設定を行ったスピードを維持し、自動で走行を行ってくれる機能です。
自動で走行すると言ってもステアリング操作やブレーキはドライバーが行います。
このクルーズコントロールには現在2種類の方式があり、任意で設定したスピードを維持し走行を行う従来型のクルーズコントロールと、前車との間隔が詰まった場合に自動でブレーキを掛け減速する機能と設定した速度に自動で回帰するレーダークルーズコントロールがあります。
20系ヴェルファイアと30系ヴェルファイアの前期型には従来型のクルーズコントロールが装備されており、メーカーオプションとしてレーダークルーズコントロールを装着する事が出来ます。
また、30系ヴェルファイアの後期型にはグレードを問わず全車にレーダークルーズコントロールが標準で装備されています。
位置づけとしては従来型のクルーズコントロールをアップグレードした物がレーダークルーズコントロールとなります。
ヴェルファイア クルーズコントロールの使い方|設定方法
クルーズコントロール機能を使用するには設定を行わなければなりません。
設定方法は従来型とレーダー型で共通となっており基本的な操作方法は同じです。
ステアリングの右下側にある短いレバーがクルーズコントロールスイッチとなっています。
まずは時速40km程度まで加速しクルーズコントロールスイッチの側面にあるON・OFFスイッチを押します。
クルーズコントロールの設定が行える状況になると、メーターパネル内に時計のようなマークが点灯します。
自動走行を行いたい速度まで加速し、クルーズコントロールスイッチを下方向(SETボタン)に押すと自動走行が行われます。
また、スイッチを上下に押すことで設定速度の微調整も行う事が可能です。
従来型のクルーズコントロールはこれで設定が完了となりブレーキを踏む、またはクルーズコントロールスイッチの側面にあるON・OFFスイッチを押すと自動走行が解除されます。
レーダークルーズコントロールの場合には、さらに前車との車両間隔設定を行う必要がありステアリングスイッチの右側にある自動車のマークのスイッチを押して車両間隔の設定を行って下さい。
車両間隔は時速80kmで走行した場合それぞれ約50・40・30mの間隔で設定を行う事ができます。
解除方法は従来型のクルーズコントロールと同じくブレーキを踏む、またはクルーズコントロールスイッチの側面にあるON・OFFスイッチを押すと自動走行が解除されます。
ヴェルファイア クルーズコントロールの使い方|高速巡航時
クルーズコントロールの恩恵を一番受ける事のできる場面が高速巡航時です。
信号が無く一定の速度で走行する事の多い高速道路や有料道路でのクルーズコントロールはドライバーの運転における負担を軽減してくれる嬉しい機能です。
ドライバーが行う余分なアクセルワークが無くなりコンピューターが自動で設定速度を守ろうと働きかけるので、エンジンの回転数変化が最小限に抑えられ燃費が向上する効果もあります。
また、長時間のドライブによってブレーキの判断が遅れるケースなどでもレーダークルーズコントロールの場合には自動で前車を検知し速度をコントロールしてくれるため、事故の防止にも役立つ機能となっています。
便利で優れているクルーズコントロールですが、カーブの大きさや角度などは検知ができずオーバースピード状態になってしまう事もありますので、カーブの多い高速道路などでは自らブレーキ・アクセルコントロールを行うと良いでしょう。
ヴェルファイア クルーズコントロールの使い方|渋滞時
クルーズコントロールの恩恵を受ける事ができるのは高速巡航時だけではありません。
高速道路や有料道路などで発生する渋滞時にも効果を発揮します。
渋滞が発生すると、ドライバーは速度調節を行う為にブレーキとアクセルを頻繁に踏み換えなければならず、ドライバーにとっては大きな負担とりますが、レーダークルーズコントロールの場合にはこの作業も自動で行ってくれるため大きく負担を減らすことができます。
また、渋滞時の事故で1番多いのが渋滞最後尾への追突、2番目に多いのがノロノロと低速で走行を行っている場合です。
このうち2番目の低速走行時の事故は、見通しが悪く車両間隔が詰まりすぎてしまうことや、集中力が切れてしまいブレーキとアクセルを踏み間違えてしまうなどの事が主な原因ですが、レーダークルーズコントロールの場合には低速で走行している場合であれば、自動でブレーキとアクセルをコントロールしてくれる為、事故防止という観点からも優れた機能となっています。
ヴェルファイア クルーズコントロールの使い方|クルーズコントロールの注意点
便利でドライバーの負担を軽減してくれるクルーズコントロール機能ですが、注意しなければならない事もあります。
20系や30系ヴェルファイアの前期型に装備されている従来型のクルーズコントロールは、レーダー機能が搭載されていない為に、前車との車両間隔を自動で検知することはできません。
車両間隔が詰まってきた場合でも設定速度を保とうと働きかけ、自動で減速することは無くドライバーが速度をコントロールしなければなりませんので注意が必要です。
また、レーダークルーズコントロールの場合でも悪天候によりレーダー機能が正常に機能しない場合もあるため注意して下さい。
30系ヴェルファイアの後期型や前期型でレーダークルーズコントロールを装備している車両の場合、フロントグリル部のトヨタ・ネッツエンブレム内にレーダー機能が組み込まれていますので、フロントバンパーやフロントグリルを社外品に交換してしまうとレーダークルーズコントロールやプリクラッシュセーフティ機能が正常に作動しなくなる恐れがありますので、交換を検討している方は販売店に相談する事をおすすめします。
ヴェルファイア クルーズコントロールの使い方|まとめ
今回は、ヴェルファイアに装備されているクルーズコントロールに関しての設定方法や基本機能、注意点などを中心に紹介してきましたが30系ヴェルファイアの後期型から標準装備となったレーダークルーズコントロールは非常に優秀な機能と言えます。
ドライバーの負担軽減だけではなく燃費の向上や事故防止にも役立つ機能となっており、将来的には高速道路などの渋滞緩和にも効果が期待できる機能となっています。
非常に優秀な機能であるクルーズコントロールですが、悪天候などによる路面状況や状態まではレーダー式でも感知することはできません。
あくまでも予防安全やドライバーの負担を軽減する機能として装着されるものですので、過信せず有効活用することをおすすめします。