デミオディーゼルのMT評価をご存知でしょうか?
デミオのディーゼル車にはMTの設定があるのですが、実は1996年にモデルデビューを果たしたDW系以外、2代目であるDY系から最新モデルであるDJ系まで全てのモデルでMTの設定があるのです。
これはヨーロッパ向けに販売戦略を立てていたと言う事が要因となっていますが、日本での需要も多い事から現在でも生産が続けられています。
今回は、最新モデルであるデミオのディーゼル車・MT仕様について、独自のレビューや実際の使用感などを中心にユーザーや専門家の評価を調べてみました。
デミオディーゼルのMT評価:外観の評価
外観は他のガソリン車やモータースポーツベース車と比べても、特にMT仕様だと分かる特徴はありません。
ボディーカラーなども全て同じ仕様となっています。
強いて言うならば、クリーンディーゼル車でMTの設定があるXDとXD Touringでタイヤ・アルミホイールのサイズが異なっていると言う事です。
ディーゼル車のベースグレードとなるXDは185/65R15というタイヤに対し、ディーゼル車の上級グレードであるXD Touringはそれよりも1インチ大きい185/65R16というタイヤになっています。
また、ホイールのサイズ変更に伴ってデザインの変更も行われています。
燃費面を考えると、この185というタイヤ幅から太くする訳にはいかないのだと思いますが、ホイールの大きさからするとモータースポーツベース車の様に195と言う幅のタイヤを装着した方が走行の安定感が増すのではないか感じます。
デミオディーゼルのMT評価:内装の評価
内装もAT仕様やSKYACTIV-G 13シリーズと殆ど変わりはありません。
最近のAT車は昔のMT車の様に、ギヤボックスが小型化されているためMT車だと言われないと気付かない事も多く、このデミオのMT仕様車も言われないと気付かないと思います。
ユーザーの中には従来型のMTギヤボックスではなく、昨今の欧州車に多く採用されているステアリングとシフトが一体化された、パドルシフト型にして欲しかったと言う意見がありますが、MTを運転する上で操作感を大切にしたいという開発者側の意思もあり、フロア式MTが採用された様です。
シフトの位置ですがAT仕様と同じ位置に配置されている為、手が届きにくいなどと言う事はありません。
また、シフトノブの長さも丁度良くシフトの入りもスムーズで、この辺りは技術の進歩を感じます。
ユーザーからの評価も満足していると言う意見が多くなっています。
デミオディーゼルのMT評価:走行性能の評価
走行性能に関してはガソリン車AT・MTとディーゼル車AT・MTでそれぞれ異なる評価となっています。
ガソリン車のMT仕様ですが走り出しからのトルクが太く「トヨタ・ヴィッツ」の様な力強いフィーリングに似ていますが、ディーゼル車のMT仕様については発進時のトルクがやや細いせいか、パワー不足を感じる方も多いようです。
ディーゼル車なので走り出しの力強さがある事を想像していましたが、思った程感じることができません。
これは、ターボ機能が効き始める前にギヤのピークが来てしまい、シフトチェンジを行わなければならない事が一つの要因となっているのではないかと推測されます。
また、ガソリン車のMT仕様と比べて低いギヤのピーク間が狭くなっているため、街中では頻繁にシフトチェンジを行う必要があると感じました。
トップやオーバートップギヤに於けるスピードの伸びは、ディーゼル車の方が勝っている印象です。
デミオディーゼルのMT評価:燃費面での評価
マツダが独自に開発を行った新型クリーンディーゼル「SKYACTIV-D1.5」というエンジンですが、デミオの他にマツダ・アクセラやCX-3にも搭載されているエンジンで、燃費の向上とパワー上昇の両立を成し遂げた、自動車業界でも評価の高いエンジンとなっています。
最大出力は105馬力で、軽量ボディのデミオにはパワー面で十分なエンジンと言えます。
改良されたSKYACTIV-D1.5エンジンのおかげで、燃料の噴射を今まで以上に細かくコントロールできるようになった為、1L辺りの実燃費は28~30kmとガソリン車を上回るユーザーも多い様です。
燃料タンクはディーゼル車のAT仕様が44L、MT仕様が35Lとなっており、こちらの軽量化も燃費の差に表れているようです。
デミオディーゼルのMT評価:その他の評価
車の作りとしてはユーザーからの評価が高くなっているデミオのディーゼル車MT仕様ですが、その他の評価をまとめていきます。
これは、タイヤの交換や足回りのセッティングを変更する事で解消される事だと思いますが、車内に侵入するロードノイズがとても大きいです。
パワーのあるエンジンとMT仕様となっている為、アクセルのコントロールができエンジン音が抑えられている事もありますが、スピードが60~70kmを超える辺りから急にロードノイズが大きくなる傾向にあります。
標準タイヤは、トーヨー工業のプロクセスというグレードの高いブランドのタイヤが装着されていますが、グレードを下げた別のタイヤなのでは無いかと感じる程、大きなロードノイズが発生します。
ユーザーの中にはタイヤサイズをインチダウンし対策を行っている方も居るようです。
また、ステアリングの反応がワンテンポ遅く感じるなどの意見もある事から、購入を考えている方は、低速と高速の両方で試乗を行う事をおすすめします。
デミオディーゼルのMT評価:まとめ
今回は、デミオのディーゼル車・MT仕様の評価ついて、独自の評価やユーザーの意見を中心に調べてきましたが、ユーザーの評価は概ね高いものとなっています。
MT独特の操作感や他の国産自動車メーカーには無いディーゼル車と言う点に魅力を感じるようです。
走り出しのトルクの細さは気になる点ですが、ローギヤではなくセカンドギヤから発進する場合には、そこまで大きな問題にはならないと感じています。
残念なのは、ディーゼル車のMT仕様は受注生産のために試乗車が少ないと言う点です。
近くのディーラーに試乗車がない場合には、取り寄せのために時間が掛かってしまったり遠くのディーラーまで足を伸ばさなければならない場合もありますので、試乗の際には前もって確認しておくと良いと思います。