クラウンの残価率設定型プランをご存知でしょうか。
クラウンは、トヨタ自動車が製造・販売している高級車です。
1955年より現在まで販売されており、トヨタの量販車種の中でも最上級モデルの地位を長く担うなど、トヨタのみならず日本を代表する車種のひとつといっても過言ではありません。
現行のモデルは、クラウンのベーシックモデル「クラウンロイヤル」、走りを意識したスポーツタイプ「クラウンアスリート」、クラウンの上級モデル「クラウンマジェスタ」の3シリーズを中心に販売されております。
クラウンは、自家用のほか社用車やタクシー、パトカーなど非常に多く生産され販売されており中古車市場でも比較的安く手に入れられますが、新車で購入したい方のために残価設定型プランで購入される場合のちょっとしたコツのようなものを紹介いたします。
クラウンの残価率設定型プランとは?購入時気になる点
残価設定型プランはトヨタを始め、ホンダや日産などほとんどの車の販売店で設定している分割型のローン契約のひとつです。
契約時に設定された年数(3から5年)や車種によって残価率が設定され、設定された残価率から求められる残価を新車価格から引いた残金を設定された年数で分割して支払う新車の購入方法のことです。
例えば、価格200万円で3年契約で残価率50%の場合、新車価格200万円から残価100万円(200万円の50%)を引き、残りの100万円を3年のローン(36回払い)で支払うというものです。
通常の分割払いに比べ、月々の支払い料金が大幅に減るのが特徴で、車のローンが家計を圧迫するのを軽減する点が挙げられます。
残価設定プランは、当初3年契約しかありませんでしたが、最近では5年契約ができる販売店も多くなってきており、新車購入の選択肢が広がっています。
残価率の設定には数年後のその車種の価値を基準として考えられているため、中古車として比較的安価に購入することができる、クラウンのようなセダンタイプは、残価率が低めに設定されてしまい、月々の支払い費用が高くなってしまいます。
残価設定型プランでの購入を検討する際には気をつけなければなりません。
クラウンを残価率設定で購入する際のメリットは?また月々の支払いを抑えるには?
前述の通りクラウンはセダンタイプであるため、残価設定型プランで購入する際には、残価率設定が低いです。
とはいえ3年の契約で45%前後、4年契約で40%前後、5年契約で30%前後で設定されており、通常のローンで購入する場合の6~7割程度に月々の支払いを抑えることができるのは大きなメリットです。
また支払いを抑えた差分を、車の燃料代や保険などのその他維持費、車検費用の積み立てなどに利用することで月々の負担を軽減し車の運用に無理が出ないようにできる点も大きいでしょう。
ですが、クラウン自体の車体価格が高いためそれでも支払いが厳しい場合は、頭金やボーナス払いを支払いに組み込んでください。
残価設定型プランの場合、「残価率で計算した残価を引いた金額」から「頭金とボーナス払い金額」の引いて月額の支払い金額が決定されるため、少ない金額でも、月々の支払い料金を抑えることができます。
クラウンの残価率設定型プランはどういう人に向いているか?
残価率設定型プランは、契約でローンの支払いがを満了した際にいくつかの選択肢が用意されています。別の新車へ乗り換える、車を返却する、残価を一括またはローンで支払って買い取るの三点です。
まず、新車への乗換えは3年契約であれば車検を通す必要が無くその分の費用を浮かせたまま 次の新車に乗り換えることができるため、もし「クラウン」が自分にあっていないと思ったらその時にスパッと車種を交換することができます。
また5年契約の場合、一度だけ車検を通さなければなりませんが、新車からの車検であるため、交換が必要な箇所が少ないはずですので、費用は低く抑えられます。
ですので、初めて高級車を購入した人には実際の維持費やその他乗ってみないと分からない事を知るための入門用として残価設定型プランを利用して購入するのをオススメします。
次に、車の返却はそのままの意味で、車に乗る必要がなくなった場合に選択します。
最後に買い取る場合は、3年~5年の間に実際に乗ってみて、自分の生活にあっていたり愛着がわくなど、長く乗り続けようと思ったなどの場合には、残価を一括やローンで支払い買い取ることで自分の車として扱えるようになります。
クラウンを残価率設定プランで購入した場合の注意点は?
残価率設定型プランで購入した車はローンの満了時に購入時の姿に戻す必要があり、購入時に設定された残価と現在の査定結果によって決められた残価を計算し、マイナスであった場合、追加で支払いが発生する点に注意が必要です。
車をぶつけるなどして、凹んでいたり、傷が付いている場合や、またタバコやペット、子供のいたずらなど、車内の傷や汚れなどで交換が必要となる場合などは残価の査定でマイナスになる原因となります。
「クラウン」は高級車ですので、内装の交換などによる費用が高額になる場合があるため、契約時にこれまでどのような事例があったかを聞いておくと安心できます。
車を交換や返却する場合、販売店は引き取った車を中古車として販売するため、できるだけきれいな状態で返却してもらう目的でそうなっており、契約内容にも盛り込まれていますので、契約の際は確認することをお勧めします。
そのほか、走行距離にも注意が必要で、年間の走行距離にも制限があり(およそ1万km)、それを超えた場合には、満了時の残価が減額されますので、日常での長距離の運転を頻繁に行う場合には契約するかどうか注意が必要です。
実際のクラウンの残価設定型プランで購入を行った場合の月々の支払いは?
クラウンアスリートを例にとって残価率設定型プランで購入した場合の月々の支払いをシミュレーションした一例をご紹介します。
クラウンアスリートハイブリッドSの場合
カラー:白、インテリア:本革、ナビ付き、販売店:東京、頭金:なし、ボーナス払い:なしの場合、()内は同条件で、通常のローンを組んだ場合の支払い料金
残価設定プラン3年:初回109,334 円(172,985 円)、二回目以降:107,700円(172,900 円)
残価設定プラン4年:初回94,524円(138,338 円)、二回目以降:919,900 円(134,500 円)
残価設定プラン5年:初回83,000円(116,336 円)、二回目以降:83,000 円(111,600 円)
となっております。
また、同車種同条件で、頭金を50万円、ボーナス20万円を入れた場合は、
残価設定プラン3年:初回72,703 円(148,926 円)、二回目以降:70,000円(148,800 円)
残価設定プラン4年:初回58,001円(108,083 円)、二回目以降:55,600 円(107,000 円)
残価設定プラン5年:初回50,059円(85,072 円)、二回目以降:47,600 円(82,000 円)
なお、別のグレードの見積もりや追加オプションをつけた場合など、ほかの条件が知りたい方は、トヨタのホームページ内のクラウンのページ(https://toyota.jp/crown/)から見たい車種をクリックした先の見積もりシミュレーションにて確認することができますのでそちらをご参照ください。
クラウンの残価率設定型プランは検討する価値アリ
セダンタイプは残価率設定型プランには向かないといった話も聞きますが、頭金やボーナス払いを工夫することで、自分にあった無理の無い支払い方法で購入することができます。
高級車を通常のローンで購入してみたけれども、自分には合わず買取を依頼したものの、思ったよりも買い取り価格が安くて損をしたなんてことも起こりますので、初めてクラウンを購入する際には残価率設定型プラン検討をオススメします。