プリウス30系の実燃費とはどの程度なのでしょうか?実際に乗ってみて、数年経過したところです。
実に様々な点で従来のガソリン車とは違いが多く、その独創性や巧妙精緻な機構に十分満足していますので、その素晴らしさをご紹介します。
プリウス30系の実燃費について
プリウス30系は、3代目プリウスとして2009年から2016年まで販売されていたトヨタのハイブリッド車です。
世界初のハイブリッド車である初代プリウスの10系、初代から大きく改善された2代目プリウスの20系に次ぐ、更に発展を遂げた第3世代のハイブリッドカーが30系です。
第3世代の実力
公称の10・15モード燃費で38.0km/Lと世界最高値を達成しています。
これは、初代の10系プリウスの28.0km/L、2代目の20系プリウスの35.5km/Lを大きくしのいでいます。
また、実際の走行における実燃費でも、初代から3代目の中では、ほぼ全域において最高燃費を叩き出しています。
プリウス30系の実燃費はいくらか?
プリウス30系の実燃費を語る前に、実際の走行条件等を確定しないと比較が出来ません。
まず、都市部などでの通勤など市街地での走行時の実燃費と、郊外での信号機のほとんど無い場所での比較的長距離運転時の実燃費について、比較したデータで見てみたいと思います。
都市部で通勤などに使う場合、走行距離は片道15キロ程度の場合では、夏場で実燃費約15km/L~20km/L前後です。
季節で変わる燃費
冬場の寒冷時期だと2割程度燃費が悪化し、実燃費12km/L~15km/L前後となります。
郊外での長距離の場合は、夏場で20km/L~25km/L前後です。
冬場ですと、12km/L~20km/L前後となります。
プリウス30系と他社ハイブリッド車との実燃費の比較
プリウス30系の他に、各自動車メーカーからハイブリッド車が登場しています。
それらを比較すると機構的には様々ですが、トヨタのハイブリッドシステムを超えるものは見当たりません。
いずれも、ハイブリッドという名称を使っていても、実際には補助動力として電気モーターを付け加えた程度というような状態です。
比類なきクオリティ
つまり、トヨタのハイブリッドシステムは他社の「ハイブリッド」という名称とは全く異なるエンジン機構なのです。
ただし、トヨタから技術提携して開発した日野のバス「ブルーリボン」は実運用車両としては成功していると言えるでしょう。
プリウス30系の実燃費を伸ばすポイント
プリウス全般に言えますが、走行時の運転方法で実燃費は大きく変わります。
ポイントは、アクセルを踏み込みすぎないことと、滑空(かっくう)を上手に使うことです。
アクセルを踏み込みすぎると、プリウスの場合通常時の薄いガソリンから濃いガソリン混合気をエンジンに送り込み、燃費が極端に悪化するので、一気に踏み込みすぎないように気を付けましょう。
エコ運転の基本は
その上で、一定速度での走行中には出来るかぎりアクセルの踏込に抑揚を付けずに一定の踏込を維持します。
そうすることで、ガソリンの 消費量を一定程度制限できるのです。
そうして、加速する時もガバット踏み込むことはしないで、じわっと踏み込むとガソリン消費が増えません。
プリウス30系の実燃費を伸ばす滑空走行
もう一点は、滑空です。
滑空とは、一定以上の加速が達成できたら、アクセルから足をゆるめて、アクセルを踏んでもいないし、外してもいないという状態にするのです。
そうすると、エンジンにはガソリンが送られないまま、エンジンは負荷が掛からない状態で停止し、車体のみが滑走する状態になるのです。
惰性を殺さないこと
つまり、ガソリンを使わないで加速度だけを頼りに路面を滑走するのです。
この状態は、負荷が掛からずエンジンも回さず、ただ惰性で走行している状態なのです。
そうするとガソリン消費がゼロのまま、ある程度の距離を走れます。
この特性を利用して、加速と滑空を繰り返してガソリンを節約しながら長距離を走ることが出来るのです。
プリウス30系を上手に使いこなせば実燃費は向上する
これまで述べてきたように、プリウス30系は普通に使っていても実燃費はかなり良好です。
でも、燃費を稼ぐ滑空走行などを知ると、更に向上するのです。
プリウスの売りは良好な燃費ですから、それを最大限発揮させれば、思いがけない効果が発揮されると思います。
そうすれば、プリウス生活の楽しみもっとより広がるのではないでしょうか。